海外からアクティブ・タイム・レポート番外編
スクウェア・エニックスから発売予定のプレイステーション4、およびXbox One用ソフト『ファイナルファンタジー零式 HD』ではプロデューサー&ディレクター、『ファイナルファンタジーXV』ではディレクターを務める田畑端氏と、宣伝担当の大藤昭夫氏が両作の最新情報をお届けするライブ配信番組“アクティブ・タイム・レポート”。現在、両氏は来るべき『ファイナルファンタジー零式 HD』のプロモーションも兼ねてメディアツアーを敢行中。今回、北米に向けてライブ配信されたスクウェア・エニックススタッフによりWeb番組“SQUARE ENIX PRESENTS”内で、約10分ほどのミニ“アクティブ・タイム・レポート”が実施。その内容を簡単に紹介しよう。今回の話題は『ファイナルファンタジーXV』について。海外メディアのインタビュー記事で掲載された内容について、大藤氏が掘り下げて訊く、というもの。
体験版は当初の2倍のプレイ時間に
海外メディアのインタビューによると、体験版ではあえてロイヤルカーを登場させない選択をしたことを明言した田畑D。ロイヤルカーでの移動は、ロードムービーがテーマの本作にとって重要な要素。トレーラーでも、クルマでの移動シーンはよく見かけたが、その移動を体験版ではなくした点について、大藤氏が田畑Dにその意図を確認。
田畑Dは、「製品版ではクルマは重要な要素だし、ロードムービーというのも重要なテーマ。そこはまったく変わっていない」としたうえで、次のように説明した。「東京ゲームショウ2014で情報を公開したとき、ユーザーの方々が気にしていたのは、プレイヤーキャラクターをどう操作するのかという部分。そのユーザーの意向を汲んで、開発スタッフと議論をしました。そこで、最初に『XV』を触ってもらうときに、道路を走るよりも、仲間どうしで、実際にフィールドを隅々まで移動して、いろいろな発見をしてもらうほうが、最初のプレイ体験としてはふさわしいのではないかという結論になりました」(田畑D)。そこで、体験版を同じダスカ地方ではあるが、徒歩を前提としたマップに変更。ゲーム進行的には、当初想定されていたエリアのちょっと手前、パーティがクルマを使えなくなるエリアを切り出すことにしたという。この変更により、田畑Dは「通常プレイは当初1時間を想定していましたが、2時間遊べる内容になって、体験版として結果的によくなったと思います」と語り、手応えも感じている様子。
飛空艇は登場するのか問題
続いて飛空艇について。『FF』シリーズの移動手段としておなじみの飛空艇。だが、この飛空艇について、本編で登場するかどうかは現在、未定。この未定の意味合いだが、飛空艇はファンの期待が高い要素なので、開発陣も当然、登場させたいと考えている。だが、『XV』の高度にフォトリアルな世界で飛空艇を登場させることは、技術的にハードルがかなり高い。そのため、確実に実装できる、というのは言いにくい状況なので、未定という言葉を使っている、とのこと。
現在、同じく技術的なハードルが高い要素として、「横に向かってシームレスにつなげていく」(いわゆるオープンワールド)ことに関しては、ある程度、実現可能な目処がついたという。「ダスカ地方のような自然地形のエリアに関しては、シームレスが実現できています。ただ、大きな街をシームレスにできるかは、まだ大きな課題が残っています。ただ、ここもいま課題克服に取り組んでいます」(田畑D)。
横方向のシームレスにはある程度、目処がついた。では、飛空艇に必要は縦方向へシームレスの実現はどうか。田畑Dは、飛空艇が上昇するときにローディングを挟んだり、鳥が飛んでいる高度くらいなら(遠くのものをどこまで表示できるのか、高速移動したときにちゃんと整合性がとれるのかなど課題はあるが)実現は可能とのこと。実際に、鳥が飛ぶくらいの高さで飛空艇を飛ばす検証をしたらしいが「自分的には物足りない。だんだん地上から遠ざかって、すごく高い高度から飛んでいくというのが、飛空艇の醍醐味だと思う」とこだわりを語り、その高い理想の実現には、高いハードルがあるというわけだ。う~ん、目指すところが高い! ちなみに、体験版では、鳥が飛ぶ高さの場所に登る(?)シチュエーションがあるらしい。そこでどんな景色が広がるのか、楽しみだ。
最後に田畑Dは、「あの世界を飛空挺で飛びたい、という気持ちはよくわかりますので、どんな形であれ、挑戦します!」と意気込みを述べた。
放送本編で確認したい方は、下の動画をご覧あれ。