結構思ったところに照準がちゃんと行ってビックリ
アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコで先日行われたVR(仮想現実)専門イベント、“UPLOAD Virtual Reality World Tour Kickoff”。日本のスタートアップ企業FOVEによるヘッドマウントディスプレイ“FOVE”も会場で注目を集めていた。
FOVEがほかのVRヘッドマウントディスプレイと異なるのが、視線トラッキング機能を有していること。内部のカメラで装着者の視線を検出し、入力として使うことができるのだ。
試作機を使ったデモはCG空間から次々と飛んでくる敵を視線を合わせて撃ち落とすというミニゲーム方式で、ちょっと敵機の当たり判定が大きめではあったが、確かに狙った所に照準が行っているのが驚き。
エイミング(狙い)だけでなく、キャラクターの目線を合わせる検出に使ったり、目線でキー入力を行うといった用途も検討しているそうで、特に忙しく入力を求められるものでなければ、かなり効果を発揮するのではないだろうか。足で重心をかけて使う3Dジョイスティック“3DRudder”などと組み合わせれば、座ったままで、ゲーム的な操作に慣れていない人も全身的なVR体験ができるかもしれない。視線トラッキングが新たなゲームプレイ体験をもたらす可能性を感じた。
また障害者支援の用途などもすでに検討されており、筑波大学附属桐が丘特別支援学校との共同で、FOVEを使って目線だけで弾けるピアノを開発する“Eye Play the Piano”プロジェクトを進めており、現在クラウドファンディングを行っている。3月18日午後11時まで寄付を受け付けているので、そちらもチェックしてみてほしい。