『FF零式HD』コンポーザー石元丈晴氏インタビュー 新世代機用に音楽もクオリティーアップ!

スクウェア・エニックスから2015年3月19日に発売予定のプレイステーション4、Xbox One用ソフト『ファイナルファンタジー零式 HD』。その音楽に関して、PSP版との違いなどを、数々の名曲を手掛けたコンポーザーの石元丈晴氏に訊いた。

●サントラは3月に発売予定

 スクウェア・エニックスから2015年3月19日に発売予定のプレイステーション4、Xbox One用ソフト『ファイナルファンタジー零式 HD』(以下、『FF零式 HD』)。新世代機用ソフトになったことにより、PSP版から楽曲もパワーアップしている。PSP版との違いなどを、数々の名曲を手掛けたコンポーザーの石元丈晴氏に訊いた。


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石元丈晴氏(文中は石元)
スクウェア・エニックス所属のコンポーザー。『クライシス コア -FFVII-』や『すばらしきこのせかい』などの楽曲を担当。


ishimoto_ph/FF零式HDキービジュアル

――今回は、『FF零式 HD』の楽曲で、石元さんがいろいろと手を加えているということを聞いて、話をうかがいに来ました。『FF零式 HD』用にオリジナルの楽曲をアレンジしているのですか?

石元 はい。アレンジやミックスし直したりなどしています。PSP版の使い回しではななく、ちゃんと新世代機用のソフトにふさわしいクオリティーにしよう、ということですね。いまのテレビのスピーカーは音質もいいですから、据え置きゲーム機用のゲームでテレビにつないでじっくりと遊ぶとなると、いい音で聴いてもらいたいじゃないですか。

――たしかに。アレンジやミックスは全曲に渡って? 

石元 物理的にムリなものもあるのですが、できうる限り、クオリティーアップした、ということです。

――それは石元さんからの提案で?

石元 そうですね。少ない予算を融通してもらって(笑)。やはりメディアがUMDからBlu-rayに変わったというのは音質面の影響は大きいですし。また、新世代機で最初に出る『FF』シリーズ作品ということもあり、下手なものは出せないなと。

――ああ、そう言われれば、新世代機初の『FF』ですね。

石元 しかも、自分は据え置き機ゲーム機のソフトに関わるのは初めてなんですよ。田畑(田畑端氏。『FF零式 HD』ディレクター)もそうなんですが。

――それは意外ですね。

石元 もっと言うと、『FF零式』は海外では発売しませんでしたから、やはり力が入りました。

――手応えはいかがですか?

石元 今回は、Blu-rayディスクですし、いい音で鳴らせると思います。東京ゲームショウ 2014で公開したPVに収録した楽曲は、すでにミックスし直したものを使っていたのですが、それを聴いた開発のほうからも「音がよくなった」という声があったので、多くの人が気づくくらいの違いは出せたのかな、と思います。ただ、もしかしたらPSP版のほうがいい、という方もいらっしゃるかもしれませんが、3年前の自分の楽曲を、3年後の自分がいまの感覚でベストなものにした結果なので、そう思われるのはしょうがないと割り切っています。

――アレンジ、ミックスするに当たって、いちばんのポイントは?

石元 『FF零式』で、シドニーのオペラハウスで録った曲は、オペラハウスの音楽スタッフがミックスしたのですが、今回は自分でミックスし、コーラスが前面に出るようにしました。自分の中では、納得できる仕上がりになりましたね。しかも、今回はなぜか新曲があるんですよ。 「バトル曲を追加しました!」ってことではなく、とても重要な重い1曲です。 ゲーム中に必ず流れるし、インパクトのある曲なので聞き応えあると思います。


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――なんと新曲が! それは楽しみですね。ところで、アレンジやミックスするに当たって、しばらく振りに『FF零式』の楽曲を聴いたと思うのですが、あらためて『FF零式』の感想をお聞かせいただけますか?

石元 あらためて聴いても暗いですね、楽曲が(笑)。

――作品の題材が題材でしたし(笑)。

石元 でも、暗い曲を明るくはアレンジできないので(笑)。

――そこは、変わっても困るというか(笑)。

石元 自分で「あっ、こういう曲を作ってたんだな」と感じる部分もありましたね。

――『FF零式』で数少ない明るい曲と言えば『カラフルフォーリンラブ』がありました。新たに『カラフルフォーリンラブ』を収録されていると聴いたのですが。

石元 海外用に歌詞を英語にして、ヴォーカリストも英語で歌える女子に歌ってもらっています。英語版『カラフルフォーリンラブ』は少女っぽい感じではなく、もう少し大人っぽくなると思います。『すばらしきこのせかい』でも数曲ボーカルを担当していただいたSAWAさんに、日本語の歌詞をもとに英語の歌詞を書いてもらい、ヴォーカルでも参加してもらっています。


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――日本のユーザーが聴ける機会はあるのですか?

石元 日本のユーザーもゲームで聴けますし、2015年3月に発売する予定の『FF零式 HD』のサウンドトラックに収録する予定です。

――おお! 『FF零式 HD』のサントラがリリース予定なのですね?

石元 はい。Blu-ray Disc Musicで、ゲーム映像を極力入れようという話もしています。映像は極力、もったいぶらずに入れたいですね、出し惜しみせずに。楽しみにしていてください。