【ファミキャリ!会社探訪(20)】『ファイナルファンタジー レコードキーパー』が絶好調のディー・エヌ・エーを訪問!_10

ファミキャリ!会社探訪第20回はディー・エヌ・エー

 ファミ通ドットコム内にある、ゲーム業界専門の求人サイト“ファミキャリ!”。その“ファミキャリ!”が、ゲーム業界の最前線で活躍している、各ゲームメーカーの経営陣やクリエイターの方々からお話をうかがうこのコーナーの第20回は、ディー・エヌ・エー。
 今回お話を伺ったのは、2014年9月の配信以降、すでに300万ダウンロードを突破した大ヒットタイトル『ファイナルファンタジー レコードキーパー』の開発に携わった、プロデューサーの佐々木悠氏とリードプランナーの山口誠氏。両極端なキャリアを持つ両氏が、いかにして大ヒットコンテンツを生み出したかを聞いた。

【ファミキャリ!会社探訪(20)】『ファイナルファンタジー レコードキーパー』が絶好調のディー・エヌ・エーを訪問!_08
▲プロデューサーの佐々木悠氏(左)と、リードプランナーの山口誠氏(右)。

6年で大きく様変わりしたディー・エヌ・エー

【ファミキャリ!会社探訪(20)】『ファイナルファンタジー レコードキーパー』が絶好調のディー・エヌ・エーを訪問!_07
▲ディー・エヌ・エー
Japan リージョンゲーム事業本部 企画部 部長
『ファイナルファンタジー レコードキーパー』プロデューサー
佐々木悠氏

――まず、おふたりの経歴から簡単に教えてください。
山口誠氏(以下、山口) 最初は、当時のコーエーに入社し、5年ほどコンシューマーゲームの仕事に携わりました。具体的には『戦国無双』シリーズですね。“無印”と呼ばれる1作目のころから、運よく関わらせてもらい、以降『戦国無双』シリーズをずっと作っていました。それから、当時のチュンソフトに行くことになり、サウンドノベルシリーズの『TRICK×LOGIC(トリックロジック)』(2010年7月発売のPSP用ソフト)にメイン企画で関わらせていただいたり、『ポケモン不思議のダンジョン マグナゲートと∞迷宮』(2012年発売のニンテンドー3DS用ソフト)などにも参加しました。2年ほど前に、ディー・エヌ・エーと『レイトン教授と世紀の七怪盗』のお仕事をやらせていただいて、縁あって1年ほど前にディー・エヌ・エーに入りました。

――ポジションとしてはプランナーになるのですか?
山口 『レイトン』ではディレクターでしたが、ほかのタイトルではプランナーやリードプランナーになります。

――なるほど。では、佐々木さんのほうは?
佐々木悠氏(以下、佐々木) 2009年に新卒でディー・エヌ・エーに入りました。最初はオークションサイトの運営を担当して、その後は広告営業なども経験しています。『怪盗ロワイヤル』が出た1年後の2010年、ソーシャルゲームが市場としても拡大していき、ディー・エヌ・エーも本腰を入れてやっていこうとなったときに、さまざまな部署から人員をゲーム部署に異動させたタイミングで、私も異動になりました。最初に携わったのは、ケータイゲームの『住み着き妖精セトルリン』です。その後、何タイトルか関わらせてもらったゲームの1本が、今回の『ファイナルファンタジー レコードキーパー』です。

――キャリアとしては両極端ですが、山口さんがディー・エヌ・エーに入る理由やきっかけはあったのですか?
山口 正直に言ってしまうと、前職時代、初めてモバイル事業に携わったのですが、思っていたほどうまくいきませんでした。当時から自分は、今後はアプリが伸びると感じていましたし、その流れの中でも自分は新しいことをやっていきたいと思っていました。そこで、当時プラットフォーマーとして、多くのノウハウや実績を持っていたディー・エヌ・エーを選びました。

――当時から、将来のモバイルやスマホ事業を見据えていたわけですね。一方の佐々木さんは?
佐々木 僕が入社した6年前は、モバゲータウンの中にミニゲームはありましたが、まだ核となるゲーム事業はなく、メインはSNSのサービスでした。子どものころからゲームは好きでしたが、ゲーム制作に携わるとは正直思っていませんでしたね(笑)。

――ちなみに、それぞれの第一印象は?
佐々木 頼れるゲームクリエイター(笑)。もちろん、これまでの経歴も知っていましたし、入社してからの仕事や周囲から信頼されていたのも知っていました。ですから、「プロジェクトに来てほしい」と、自分から誘いました。最初から山口のことは、かなり信頼していましたね。
山口 (佐々木を見ながら)見た目が……軽い感じじゃないですか。おもに髪型が(笑)。ただ、一度お昼をいっしょに食べたことがあって、「とてもマジメな人間なんだな」という印象に変わりました。自分はクリエイターではないと認識していながら、ビジネスに関する観点がとても鋭かった。まさにプロデューサー向きだと思いました。ですから、現場としては安心して仕事ができると感じましたね。