『ドラゴンクエスト』+爽快感の妙をダイレクトに体感!

 2014年12月20日、千葉・幕張メッセで行われているジャンプフェスタ2015のスクウェア・エニックスブースにて、『ドラゴンクエスト』シリーズ2作品の試遊台が出展された。ひとつは、2015年2月26日に発売予定のプレイステーション4、プレイステーション3用ソフト『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』、そしてもうひとつが2015年3月26日に発売予定のニンテンドー3DS用ソフト『シアトリズム ドラゴンクエスト』だ。そんな2タイトルを、『ドラゴンクエスト』シリーズに詳しいフリーライター・齋藤モゲがいち早くプレイ! その模様をお届け!

 グッズ購入などに向かう多くの来場者を尻目に、一目散にスクウェア・エニックスブースに駆け込んだ筆者。まず最初にプレイしてみたのが、シリーズ初の本格アクションゲームとして注目を集めている『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』(以下、『DQH』)だ。

『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』&『シアトリズム ドラゴンクエスト』を遊んできた!_02

 この作品の試遊台では、まずプレイするふたつのモードを選ぶことになる。ひとつは主人公であるアクト&メーアに加え、アリーナとクリフトが仲間になっている“大草原の魔物のむれ”モード。もうひとつが主人公のふたりとゼシカ、ヤンガスでパーティが組まれた“巨大なギガンテス戦”だ。事前の説明によると、前者は比較的簡単なモードで後者は難度が高めとのこと。常識的にはイージーな“大草原の魔物のむれ”からプレイすべきだろう。だが、本作はゼネラルディレクターの堀井雄二氏みずから「アクションゲームが苦手な人でも楽しめる」と発言している作品だ。そして、筆者は加齢で腕は鈍ったとは言え、ゲームでメシを食っているライターなのである。ということは……プレイ感覚に慣れてからギガンテスに勝利しても、アクションゲームが苦手な人の立場にはなれないのではないか!? そんな一瞬の逡巡の末、筆者はあえて初っぱなから“巨大なギガンテス戦”に挑んでみることにした!! オラこんな強そうなヤツと戦えるなんて、ワクワクするぞ!(イベントがイベントなので、一応ね)

『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』&『シアトリズム ドラゴンクエスト』を遊んできた!_03
▲モンスターの軍団とともに現れたギガンテス。強そうなオーラをムンムンにまとってます。

 ステージが始まると、すぐにギガンテスとモンスターの軍勢が現れる。いやはやしかし、実際にプレイするときに感じる、超巨大なギガンテスのインパクトの大きさはとんでもない! 何しろ、主人公たちの身長は、ギガンテスの膝丈にすら及ばないのだ。スケール感としては、靴(主人公たち)が人間(ギガンテス)と戦うようなもの。この圧倒的な迫力は、これまでの『ドラゴンクエスト』シリーズでは味わえなかったものである。試しにボタンを連打してギガンテスの足に連続攻撃を加えてみる。だが、ゲージを1ドットほどしか減らせない! ……早くも後悔の念が頭をよぎる。

『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』&『シアトリズム ドラゴンクエスト』を遊んできた!_04
▲ギガンテスに近寄ると、マジで足しか見えません。でけえ、デカ過ぎる!

 冷静になって画面を見ると、城壁の上に当たる付近のマップにアイコンが表示されている。階段を駆け上がり、その場に辿り着いてみると……そこにあったのは“魔弾砲”という名の砲台のようなもの。なるほど、これで攻撃をすればギガンテスに大ダメージを与えられるというわけか。すぐに魔弾砲を使い、主観視点でギガンテスに狙いをつけて弾を発射すると……ギガンテスの体力ゲージを目に見えて減らすことに成功! 「これなら余裕じゃん!!」と調子に乗って連射するも、2発撃ったらなんと弾切れに。マジか。1回に3発しか弾は撃てないのね(後に、全弾発射後、時間で弾がチャージされることに気づく)。そして、ギガンテスの目にしっかりとヒットしないと、与えるダメージが減ってしまうことも判明。慌てて連射するのはよろしくないようだ。とは言え、この魔弾砲を使わなければギガンテスを倒すのは難しそう……。というわけで、すぐに発射可能なほかの魔弾砲を探し始める。こういったステージギミックは、このステージに限らずアレコレ用意されているのだろうか? 本編への期待も高まるところだ。

『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』&『シアトリズム ドラゴンクエスト』を遊んできた!_05
▲歴史上、もっとも多く贈られたと思われるアドバイスを今回も贈りましょう。「目だ! 目を狙え!!」

 そんなこんなで、魔弾砲や剣の連続攻撃などを駆使してギガンテスに順調にダメージを与えていると、急に説明用のウインドーがポップアップ! どうやら、モンスターにダメージを与えたり倒すとテンションが溜まり、最大時にはハイテンションになれるらしい。そして、ハイテンション時には必殺技が撃てるとのこと。よし、さっそくぶっ放してみるか! アクトを操作してギガンテスに近寄り、必殺技を放つと……ド派手な演出とともにギガスラッシュ発動!! これ、超キモチいいんですけど! 魔弾砲に匹敵するダメージを与えられるうえ、ギガンテスがしばらくのあいだひるむ。この隙に攻撃をすれば、ふだんより多くのダメージを与えられるようだ。これは、使いどころがカギになるかも……!?

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▲さあ、皆さんご唱和ください! せーの「ギガスラーッシュ!!」
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ときどき挿入される、ギガンテスの町破壊シーンも雰囲気を盛り上げるのにひと役かっていました。あとは、うっかり書き忘れそうになるくらい、主人公たちのバトル中のボイスも自然!

 ギガンテス討伐を目前に浮かれる筆者だったが、世の中はそう甘くない。相手の体力を90%ほど減らしたところで、無情にも残り時間1分の表示が出現! 慌てて連続攻撃をくり出しラッシュをかけるも、残り2~3ドットの体力を残して時間切れとなってしまった。無念さを感じつつも、操作の面も含めて完全ある初プレイという状態でも巨大なボスに肉薄できた点には大満足。ということはおそらく前述の通り、アクションゲームが苦手な人でも操作に慣れ、何度か遊べば十分に討伐は可能だろう。まして本作はレベルアップの要素があるゲームだ。遊べばそれだけキャラクターは強くなり、バトルはラクになっていくもの。つまり「アクションゲームが苦手な人でも楽しめる」という文言には、間違いがないということ。もちろん、現状は試遊版なのでまだまだ変更される部分は多いだろう。だが、この方向で調整を進めていただければ、製品版も安心のはずだ。

『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』&『シアトリズム ドラゴンクエスト』を遊んできた!_08
▲残り3秒!? ジーザス! 開発陣の掌でふしぎなおどりでも踊らされているのかと思うくらいの、絶妙に倒せない感じがヤベエです。

 次いで遊んだのは、前述のステージと比べるとグッと難度が下がるという説明を受けた“大草原の魔物のむれ”モードだ。こちらは「クリアー自体は簡単だろう」という目算が立つため、ガチモードを解除。キャラクターチェンジや、各キャラクターの特技を堪能する方向でプレイを進めることにした。

『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』&『シアトリズム ドラゴンクエスト』を遊んできた!_09
▲キャラクターチェンジの際の、魂がすいっと別のキャラクターに乗り移るような独特の感覚。これがけっこうクセになるんです!

 このとき気になったのは、主人公のふたりの使う特技だ。アクトは炎の特技を中心に構成されており、対してメーアは氷が中心というものだった。戦うモンスター(の属性?)によってキャラクターチェンジを駆使することも重要になりそうだ。ちなみに、アリーナは“ばくれつけん”などの格闘の技が中心で、クリフトは狼牙突きなどのヤリの特技がラインアップされていた。時間が限られていた今回の試遊では、それぞれの特技によってモンスターに与えるダメージがどう変わるか……などといった部分までチェックすることはできなかったが、少なくとも攻撃範囲や追加効果の有無に関しては違いが見受けられたので、もしも2014年12月21日にイベントに向かう方がいれば、みずからの手で体験していただきたい。

『ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城』&『シアトリズム ドラゴンクエスト』を遊んできた!_01
▲メーアの特技で凍り付く、このステージのボス・ゴーレム。この隙にガンガン攻撃できます!