ついにOBTが開始! 本作の魅力をインタビュー形式でお届け
2014年12月11日よりオープンβテストを開始するMMORPG『Weapons of Mythology(ウェポンズオブミソロジー)』。先月、韓国のプサンで開催された“G-STAR 2014”のBTBコーナーで本作の開発およびローカライズを手がけるディレクターのCasper Chou氏とお話しできる機会があったので、苦労話を含めた今後の展開などをお聞きしたぞ。
『Weapons of Mythology(ウェポンズオブミソロジー)』PV
――日本でのサービス開始に向けての準備は順調ですか?
Casper Chou氏(以下、Chou) はい、バッチリです。クローズドβテストの時点でローカライズは完了しています。日本で運営していただくライオンズフィルムさんと連絡を取り合い、何度もテストを繰り返して調整しましたので、内容はかなり自信を持っていますよ。
――日本のローカライズで苦労した部分を教えてください。
Chou 日本のプレイヤーの皆さんの価値観を知ることですね。具体的に言えば“萌え”を理解することです(笑)。たとえば、ほかの地域では目が大きくてキラキラしていれば「かわいい目」として見てくださるのですが、日本のプレイヤーさんは、ただ大きければいいというわけではありません。現在、本作は6つの地域でサービスを行っていますが、そんなに細かい部分を気にするプレイヤーたちはいませんでしたから。
作業を進めていくうちに、髪型や体型、服の素材感までを整えないと“萌え”が伝わらないことがわかりました。各方面から指摘されて、開発チームも「なるほど!」と感じることが多かったです。加えて、キャラクター作成の際に選べる顔のタイプや髪型の種類を増やして、より個性が出せるように調整しています。
『Weapons of Mythology(ウェポンズオブミソロジー)』キャラ作成ムービー
――やはり、各地域で求められる要素は異なっているのですか?
Chou もちろんです。インドネシアのプレイヤーたちは、レリックの外見をかなり気にしています。インドネシア風のレリックが欲しいとのご意見が寄せられましたので、開発チームが現地の神話を調べてデザインしたものを取り入れました。
一方、中国のプレイヤーたちは、自分のキャラクターの強さを重視しています。こちらはゲーム内の数値を細かく調整して対応しました。こういった要望が各地域から届きますので、我々のスケジュールはビッチリと埋まっています。
――それは、かなりたいへんですね。
Chou いえいえ、そんな風には感じていません。MMORPGは、ゲームと言うよりはサービスだと思っています。それぞれのマーケットにいちばん詳しい各地域の運営会社の意見を聞きながら調整し、プレイヤーに最適な仕様をお届けするのが弊社の役割ですから。
――いちばん長くサービスをしている台湾では、どんな部分がプレイヤーに好評を得ていますか?
Chou 台湾では、ゲームのコアとなるレリックシステムの評判が高いです。セカンドジョブのように、変更が簡単で、戦闘にさまざまな変化をもたらします。攻撃に用いるだけでなく、レリックそのものが独自のスキルを有するので、ほかのゲームでペットに採用しているシステムに近いのかもしれません。
このレリックシステムは、日本の方々にも楽しんでいただけるとかと思っています。日本のプレイヤーに向けて調整したレリックも用意していますよ。
――レリックの能力は、どのように大別されるのでしょうか。
Chou 外見とある程度リンクをしていて、物理攻撃型、魔法攻撃型、アシスト型などに分かれます。クラススキルとレリックスキルをいろいろと組み合わせて、楽しんでいただければと思っています。
――ほかにも特別なゲームシステムは採用されていますか?
Chou いっしょに冒険をするペットのシステムにも力を入れています。最初は動物の姿ですが、成長を重ねると最終的に人型に変わりますので、かなり愛着がわくと思いますよ。
ペットは、CBTに参加いただいた方々にお配りする予定のネコタイプのほかに、犬、ブタ、キツネ、鷹、蜘蛛などがいます。成長後の人型も、小さな男の子、セクシーなお姉さん、おじいさんまでさまざまなタイプを用意していますよ。すべてを合わせると80種類以上になるかと思います。
また、モンスターがドロップするアバターを入手すれば、ペットをモンスター風に変身させることも可能です。外見はかなり物騒になりますが(笑)。なお、このペットのシステムは、日本の方々がほかの地域よりも早く楽しめるシステムになります。
――PS4でも展開されるようですね。そちらの進捗をお聞かせください。
Chou いまは社内でのみプレイ可能なテストバージョンが完成したところで、まずは2015年1月末に開催される台北ゲームショウでの展示を目指しています。PC版のプレイヤーたちと同じ世界(サーバー)でいっしょに遊べるように開発を進めていますよ。
日本でも来年にサービスを開始できればと考えていますので、もう少しだけお待ちいただければ幸いです。なお、ゲームパッドへの対応はPC版ですでに終えています。
――PS4版は日本でのサービスが、どの地域よりも早くなるのですか?
Chou はい、その予定です。日本でのサービス後にほかの地域で展開しようと計画中です。じつは今回(G-STAR 2014)、PlayStationブースの出展もあってか、多くの運営会社が訪ねてくださり、PS4版の開発の計画を伝えました。とりわけヨーロッパと北米の運営会社が興味深く聞いてくださったので、もしかしたら新たにサービスできる地域が増えるかもしれません。
十分な実績を持つデベロッパー・Gamemag Interactive
補足をすると、開発を手がけるGamemag Interactiveは、台湾で長くゲームを開発しているXPEC Entertainmentの第二事業部が独立する形で2012年に創業した開発会社だ。インタビューの中で「XPEC自体がクロスプラットフォームタイトルの開発実績があり、その経験を存分に生かすことができた」とも語っていたので、その仕上がりには期待できそうだ。
MMORPGは、プレイヤーの総数とゲームのおもしろさが直結する部分が大きい。PS4でのサービスを控えている『Weapons of Mythology(ウェポンズオブミソロジー)』は、確実にプレイヤーが増える機会を秘めているので、いまからプレイを始めておく価値は大いにある!