全開放にすればダダ流し。制限は設定で可能。

Steam内のゲーム配信サービス“Steam Broadcasting”がβ提供開始。“配信開始ボタン”すらない簡単設計_01

 ValveのPCゲームプラットフォームSteamで、新機能“Steam Broadcasting”がβ提供開始された。Steamの設定で「Betaへの参加」が有効だと使用可能になる。

 この機能は、Twitchやニコニコ生放送などと同じく、ゲーム画面をSteam内でそのままストリーミング配信できるというもの。すでに視聴者用チャットが組み込まれているほか、マイクの音声をストリームに含めるといったことができる。

 現状では“配信開始”ボタンなどはなく、ストリームはゲームが開始すると自動配信され、設定で決めた視聴者制限(全開放、フレンドのみ、リクエストして承認されたフレンドのみ、招待したフレンドのみ)に応じて視聴が可能だ。全開放にしているストリームは、コミュニティハブに新設された“Broadcasts”タブ内に表示され、誰もが視聴することができる。

Steam内のゲーム配信サービス“Steam Broadcasting”がβ提供開始。“配信開始ボタン”すらない簡単設計_02
▲ストリームの様子。視聴者用チャットなども用意されている。

 使ってみたところ、あまりに簡単というかオート配信すぎて、「配信しよう」という気構えすらいらないのが新しくて面白い感じ。個人的にはストリームのWORKSHOP機能を作って、ストリーム画面をMODでガリゴリカスタマイズできるとありがたいなぁと思う。
 ちなみに、誰が見ているかは確認できるが、全開放かつデスクトップ画面の配信を有効にしたのを忘れたままにするとダダ流しすぎて厄介なことになると思うので、設定でデスクトップ画面の配信を有効にした時は、必要なくなったら戻しておくのをオススメしたい。

Steam内のゲーム配信サービス“Steam Broadcasting”がβ提供開始。“配信開始ボタン”すらない簡単設計_03
▲設定画面。視聴者制限やマイクの有効、ビットレートと解像度、デスクトップ時の配信の有無などが設定できる。

 簡単に使える反面、まだストリームの保存やウェブカメラのオーバーレイ表示にすら対応していないが、PCゲームで最大のプラットフォームであるSteamがダイレクト配信機能に対応したというのは興味深いところ。
 ストリーミングのコミュニティはこれまでTwitchなど外側のサービスに出て行く形で提供されていたが、それをSteam内で完結可能にしたことで、どのような勢力図の変動が起こるのか? RaptrやOverwolfといった簡単なストリーミング配信機能を持った周辺サービスに直撃するだろうし、ストリーミング配信サービスに多少なりとも影響を与えるのは間違いないだろう。そういった意味でも、この機能がどう広まっていくのか注目したい。