“リアル”ドリームキャストが鎮座する中で行われたトークショー&握手会

 2014年11月3日、秋葉原にて『Hi☆sCoool!セハガール』テーマソングCD発売記念イベントが行われた。ここではそのイベントの締めくくりとして行われた、アニメイト秋葉原店でのドリームキャスト役:M・A・Oさんと、『セガ・ハード・ガールズ』プロデューサー中山雅弘氏によるトークショー&握手会の模様と、イベント終了後に行われたインタビューをお届けする。

■『Hi☆sCoool!セハガール』とは?
 美少女キャラクターに擬人化されたセガを代表するゲームハード、ドリームキャスト、セガサターン、メガドライブの3人が、東京都羽田・大鳥居にある“セハガガ学園”で単位修得のため(?)、セガのゲーム世界で奮闘するアニメーション。
 2014年10月からANIMAXで放送が開始されており、ニコニコ生放送、GyaO! 、dアニメストア、バンダイチャンネル、J:COMオンデマンド、ビデオパス、U-NEXTといった配信サイトでも視聴することが可能だ。

より詳細な放送スケジュールは公式サイトで確認!

『Hi☆sCoool!セハガール』テーマソングCD発売記念イベント開催 ドリームキャスト役:M・A・Oさんも登場_06
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 セガハードテーマソング“Blooming !!”とセガの社歌をリミックスし、アニメのエンディングテーマとしても使われている“若い力”が流れる中、ドリームキャスト役のM・A・Oさんと、プロデューサーの中山氏が入場。するとまずは、『Hi☆sCoool!セハガール』のサウンドトラックの発売が決定したことを中山氏が緊急発表。アニメのオープニングテーマ“セハガガガンバッちゃう!!”ほか、セハガールたちが歌う新規キャラクターソング“セハガガマーチ”や、セハガール3人のソロ曲などが収録されることが明かされた。
 サウンドトラックのリリースが発表されたあとは、『Hi☆sCoool!セハガール』全体の話へと移行。「ドリームキャストちゃんがすぐつまずくという設定については、セガハードの歴史を見てもらうとわかるかと思います…」(中山氏)というウラ話や、「キャラソンはキーが高くて大丈夫かな、という感じだった」「会場に流れている“若い力”を聞いていると、2番が終わったあと(ハードの名前と歌詞を早いテンポで歌う)に入るとなにもないのに身構えちゃう(笑)」(M・A・O)などのレコーディング時の思い出、中山氏の「マークIIIの歌詞はなんでしたっけ?」という急なフリに対してアニメのドリームキャストさながらの“ダイヤルアップ回線での検索”で思い出す、といったやりとりで盛り上がった。
 また『Hi☆sCoool!セハガール』本編のプレスコ収録(通常のアフレコとは逆に、演者の声を収録してから作画や演出を行なう手法)ならではのエピソード「2話のバーチャファイター回のシーンのかけ声は、本編の出来上がりに合わせて“真剣モード”で録り直しました」(M・A・O)も披露された。

『Hi☆sCoool!セハガール』テーマソングCD発売記念イベント開催 ドリームキャスト役:M・A・Oさんも登場_01
『Hi☆sCoool!セハガール』テーマソングCD発売記念イベント開催 ドリームキャスト役:M・A・Oさんも登場_02
▲トークショーはスタッフが用意したドリームキャストに加えて、ファンが持ちこんだドリームキャストのコントローラーが置かれた状態で進行。トークショー終了後には握手会が行われた。

ドリームキャスト役M・A・Oさん&『セガ・ハード・ガールズ』プロデューサー中山雅弘氏インタビュー

『Hi☆sCoool!セハガール』テーマソングCD発売記念イベント開催 ドリームキャスト役:M・A・Oさんも登場_03

――本日ゲーマーズ、ソフマップ、アニメイトと3店舗を発売記念イベントで回られましたが、今日の感想をいただけたらと思います。

M・A・O みなさんと直接お話をする機会というのはあまりないので、アニメのお話だったり、収録時の裏話をさせてもらうことができてすごく楽しかったというのと、握手会のときに感想とかを言ってもらえるのがうれしかったです。もう(アニメの収録は)録り終わっちゃってるんですけど、「まだまだこれからおもしろくなるんで!」とか「じつは……」って言いたくなるのをグッとガマンして「ありがとうございます」って(笑)。

中山 今回は(アニメではなく)原作のセガハードガールズの『Blooming !!/若い力 -SEGA HARD GIRLS MIX-』の発売イベントなのですが、ドリームキャストをはじめセガハードの擬人化プロジェクトを、未来へつながっていく新しいものとして愛でてくださいね、というふだんはあまり話せていなかったテーマを、トークの中で言えたのがよかったですね。

――M・A・Oさんにドリームキャストの第一印象を教えてもらえませんでしょうか?
M・A・O すごく前向きな子、「抜けてるところがあるのかな?」というのが第一印象で。でもお話が進んでいくと「ん? ちょっと黒い、かな?」っていう、チクチクってしたところが……。前向きという設定は変わっていないんですけど、無自覚で(毒のあることを)言ってるんですよ、っていうのが……

中山 新しいよね(笑)。天真爛漫に毒づく。

M・A・O 知らないあいだに腹黒になっている(笑)。

――そんなドリームキャストちゃんとM・A・Oさんが似ているな、と思う部分はご自身でありますか?

M・A・O おっちょこちょいというか抜けてるところですね。何もないところでつまずいたり……(笑ってうなずいている中山氏に気づいて)どこら辺が(似てます)!?

中山 イスの背もたれを抜いたりとか(笑)。

M・A・O (笑)。今日ちょっとイスのネジが外れているのに気づかなくて、持ち上げたら「カッ」って背もたれが。あとはほんとに私、スマホとリモコンをまちがえたことがあって「マンガみたいや!」ってことがあったので、そういうところが似ていますかね。

――レコーディングで印象的だったことを教えてください。
M・A・O 歌のほかにもかけ声みたいなのも録らせてもらったんですけど、(歌も)ドリキャスのつもりでやらせてもらているんですけど、かけ声を入れてもらったことでよりセハガールって感じがしてうれしかったです。あとはハマってしまうとたいへんなところがあって。入りが難しいところがあって……

中山 ドリキャスなんでね、ちょっと入り(スタートダッシュ)が難しいところがあってね。

M・A・O きっとブースの向こうでみんなは笑ってるんだろうなあって……。

中山 大丈夫。(ドリームキャストは)前向きな子だから。

M・A・O 「つぎは大丈夫なんで! つぎはいけます」ってくじけずにやりました。

――アニメの収録で、プレスコならではの苦労というのはありましたか?

M・A・O 絵がないところをみんなで想像してやっていくんですけど、みんなの芝居がおもしろくてですね、笑いをこらえるのがちょっと大変でした。でもテンポ感も大事で、笑っているあいだに自分のセリフがどんどんきたりもするので、ちょっとそこで止まっちゃったりとか。あと声がかぶっていると絵が合わせづらいということで、最初のうちはセリフがかぶる(ほかのキャラクターの声をさえぎるような)ツッコミはせずにセリフとセリフのあいだをちょっとずつ開けるようにがんばってはいたんですけど、気分がノってくると早いテンポでセリフを言いたくなるんですけど、そこをグッと抑えながら演じる、っていうのが難しかったですね。だんだん楽しくなってくるので。

――本編、絵がついた状態をご覧になったときはどんなことを思いましたか?

M・A・O 「こんなに細かく動いてくれるんだ!」っていうのに感動しましたし、2頭身のときも8頭身のときもみんなかわいくて。みんな動きも表情も豊かなんですけど、その中でもドリームキャストちゃんは喜怒哀楽がよく顔に出てくれるので、そこがうれしかったですね。

――『Hi☆sCoool!セハガール』を見た方の反響はいかがでしょうか?

中山 おかげさまで、楽しんで見ているという感想をすごいいただいています。10分ちょっとっていう尺(時間)もいいのか、嫌なことも忘れられるというか、何も考えずに見られるっていうのが、すごい反響をいただいています。1、2話はセガネタいっぱいなんですけど、3、4話目はキャラクターがすごいかわいいっていう声も多くて。セガハードってもともと多くのユーザーのかたに愛でてもらっていましたけど、擬人化してよかったなあ、という反響をいただいていますね。

――アニメに出てくる“センターさん”っていうキャラクターは声優さんがまだ公開されていませんが、もしかして中山さんがやっていらっしゃるんですか?

中山 いや、ちがいます!(笑)。これは6、7話にちょっと出てきて、最終話には誰がやっているかわかるという感じなんですけど……。クレジットにも出ますので。「おっ!」という人が(笑)。今回『サクラ大戦』の真宮寺さくらさんも、『スペースチャンネル5』のうららさんのセリフも新しく録らせてもらっているんですけど、センターさんにも初めての声の仕事というものをがんばっていただいているので。どんな感じなのか楽しみにしてもらえればなと思います。

――中山さんがアニメのドリキャスちゃんを見た感想を教えてください。

中山 すごい前向きな子なんですけど、4話でサターンがドリキャスに「私のことバカにしてる?」って聞いて、それに対して「そんなことないですよー」っていう抜けた感じの返しが、ね? M・A・Oちゃんでよかったなあと。この声じゃないとああいうキャラにはならないと思うので、いい芝居をしてもらってるなと。「ドリキャスはM・A・Oちゃんで正解だったな」と思いました。

――収録には立ち会って指示を出したりしていらっしゃる?

中山 立ち会っていますが、あんまり指示は出してないです。

――素の感じで?

中山 そうです。

M・A・O え、ちょっと、あれ、それだと私が無自覚で毒を吐いてるってことですか!?(笑)

中山 (笑)。セリフが毒を吐いているだけで、いい声しているなあって。

M・A・O ありがとうございます(笑)

――そもそもアニメ化したきっかけは何なんでしょうか?

中山 セガハードの擬人化プロジェクトはじつは始まってから長いんですけど、やっぱり広く多く知ってもらうにはアニメだろうし。でも地上波っていうよりは、見る人が楽しんでもらえればいいかなっていうのもありまして、尺も短くしたんですけど。いまアニメの本数が多い中で、セガハードを懐古的に楽しんでもらえる人はもちろん、(たくさんのゲーム機の中でも)セガハードはとくに身近に感じてもらえてたっていうことや、“創造は生命”(セガの社是)という感じで、短い期間で進化してきたセガの技術とハードの歴史、それを多くの人に愛でてもらっていたというのを広く知ってもらうには、アニメ化が最適だなと思って。あの期間であれだけの数のハードを出すのは、創造は生命っていってもやりすぎだろうとは思うんですけど(笑)。自分(が持っていた)のハードがこういうやりとりをしたらおもしろいだろうなっていうやりとりを見せるには動画、アニメが必要だったので。制作のトムス・エンタテインメントさんに非常にいいスタッフさんをそろえていただいたので、よかったなあと思っています。

――それでは最後に、セガハードガールズのファンのみなさんにひとことづつメッセージをお願いします。

M・A・O イベントで多くの人におもしろいって言っていただいていてうれしいですし、まだまだいろいろなコラボが最終話までにありますし、これからどうなっていくのかというのも楽しみにしてもらいつつ……でもまだコラボしていないゲーム作品もいっぱいあるのでね、今後何かあればいいなあと思うので、みなさんぜひお力を貸していただければな、と思います。10分、15分っていうのがちょっとした時間に見れていい、ってみなさんに言っていただけているので、頭でいろんなことを考え込んでいてふっと休みたいときとか、お風呂のときにちょっと見ていただけるといいなと思います。これからも楽しみにしていてください。

中山 アニメを見たかたから「あのゲームもやってほしい」みたいなリクエストをもらいますし、コミックやアニメ、原作のCD、ドラマCDも今後リリースされていくのですが、それぞれの切り口でいろいろなセガハードガールズの世界が広がっていきます。あとはセガハードガールズをやっていると、同じ業界のかたから「ぼく好きなんですよ!」というのをすごい言ってもらえているんですが、それがプロジェクトの広がりに直につながるところがありますので(笑)。セガハードガールズはいつでもどんなところでも出ていきますので、オファーを待っています(笑)。いっしょにセガハードを愛でましょうということで、よろしくお願いします。

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