ゲーム事業は極めて好調、モバイル分野の立て直しが課題に

 ソニーは、2014年10月31日、2015年3月期第2四半期決算短信(米国基準)を発表した。2015年3月期第2四半期(2014年4月1日~2014年9月30日)の連結経営成績(累計)は、売上高及び営業収入は3兆7114億1900万円(前年同期比6.5%増)、営業損失は△157億7400万円(前年同期は494億2600万円の利益)、税引前四半期純損失は△215億7800万円(前年同期は505億2200万円の利益)、株主に帰属する四半期純損失は△1091億6100万円(前年同期は165億400万円の損失)。

 当四半期の期間内(2014年7月1日~2014年9月30日)においては、プレイステーション4の貢献があったゲーム&ネットワークサービス分野での大幅増収、およびイメージセンサーが好調なデバイス分野の大幅増収などがあり、売上高は前年同期比7.2%増となる1兆9015億円に。一方で、モバイル・コミュニケーション分野において営業権の減損1760億円を計上したことにより、営業損益は大幅に悪化。当四半期の期間内における営業損益は、856億円の損失となった。

 当四半期の期間内におけるゲーム&ネットワークサービス分野は、プレイステーション4のハード・ソフトの貢献、プレイステーション4の導入にともなうネットワークサービス収入の大幅な増加などにより、売上高が前年同期比で83.2%増加し、3,095億円となった(前年同期の為替レートを適用した場合、74%の増収)。また営業損益も、前年同期の42億円の損失に対し、当四半期は218億円の利益と、大幅に改善された。
 公開された資料によると、当四半期の期間内における全世界での販売数量は、据え置き型ハードが410万台(うちプレイステーション4が330万台)、携帯型ハードが70万台。ソフトの売上高は1060億円となった。2015年3月期第2四半期(2014年4月1日~2014年9月30日)の累計では、プレイステーション4の販売台数は600万台となっている。
 また2015年3月期の通期での販売見通しは、従来予想からの変更はなく、据え置き型ハードは合計で1700万台、携帯型ハードは合計で350万台、ソフト売上高は3900億円を見込むとしている。

 なおその他の分野では、大幅な増収増益となったデバイス分野をはじめ、イメージング・プロダクツ&ソリューション分野、ホームエンターテインメント&サウンド分野、映画分野、音楽分野、金融分野で増収増益を達成している。