君に見える赤の世界と、僕に見える青の世界。

同じ画面に映しだされる異なる世界。会話でギャップを乗り越える色眼鏡つきマルチプレイアクション『Sunder』【Indiecade 2014】_01

 「Xボタンを長押してちょうだい」、「どこで引っかかってる?」、「あー、その台もうちょい右に動かして!」、「ありがとう!」
 ゲームの専門学校DigiPenに所属するTeam Mochaが開発した『Sunder』は、会話がなければ成り立たない2Dプラットフォームアクションだ。

 カリフォルニア州カルバーシティで開催中のインディーゲームイベント“Indiecade”でプレイしてきたのだが、プレイヤーは二人一組で、それぞれ赤のセロファンが張られた眼鏡と、青のセロファンが張られた眼鏡をかけてプレイする。
 赤と青のセロファンの眼鏡と言ったらフツー擬似立体視を想像するけど、本作の使い方はちょっと違う。同じ画面でふたつの異なる画面を見せる、“非対称ローカルマルチスクリーンマルチプレイ”とでも言うべきギミックのために使うのだ。

 本作のグラフィックは赤・青・その重なりである紫・そして黒を基調にしており、赤の眼鏡をかけたプレイヤーは青の世界だけが、青の眼鏡をかけたプレイヤーは赤の世界だけが見える。

 そして両者は同一の内容ではなく、片方の世界にしかないスイッチやオブジェクトがあったりする。そもそもお互いの姿すら見えないのだが、ボタンを押して一時的に相手に自分の位置を表示することは可能。
 まぁそんなわけで「俺ここで引っかかってるから台をもうちょっと右に動かして」とか、「あーそこにいるの? ここにスイッチあるから押してみるよ」と、コミュニケーションを取って自分の状況や相手にやってほしいことを説明しながらプレイするのだ。

 ゲームとしてはシンプルなパズルを組み込んだアクションゲームだが、強制的に会話させられるギミックが面白く、プレイした後は“相棒”プレイヤーとちょっと仲良くなれるんじゃないだろうか。ちなみにプログラムは公式ページで無料公開中だ(眼鏡は自作すべし)。