これからゲーム実況を始めたい方々へのメッセージも

 ニコニコ動画でのゲーム実況を中心に活躍するエンターテインメント集団M.S.S Project(以下、MSSP)と、脱出ゲームのコラボレーションが決定した。その名も、“中二病からの脱出!?~俺たちは絶対に脱出しない~”。
 この脱出ゲームは、通常の脱出ゲームとは趣が異なる。今回の脱出ゲームは、真面目人間になってしまう“脱中二病”の呪いをかけられてしまったMSSPを助けるため、視聴者が公式サイトで10週にわたって出題される問題を解いていくという内容。つまり、中二病からの“脱出”を防ぐという、非常に特殊な形式となっているのだ。
 また、特設ダイヤルへ電話をかけることで、MSSPが推理している様子からヒントを聞くことができるサービスとも連動。彼らといっしょに謎解きにチャレンジしているかのような気分が味わえる、新感覚の企画となっている。

 さて、そんな一風変わった企画とコラボするMSSPだが、「そもそもMSSPってどんな人たちなの?」という人もいるだろう。そこで今回は、 MSSPにインタビューを決行。以下に、その内容をお届けする。

脱出ゲームとのコラボも決定 ニコニコ動画などで大人気のゲーム実況カオス集団M.S.S Projectにインタビュー!_01
脱出ゲームとのコラボも決定 ニコニコ動画などで大人気のゲーム実況カオス集団M.S.S Projectにインタビュー!_03
▲FB777さん

――まず、MSSPのことをよく知らないという方もいると思うので、いったいどんな集団なのかを教えていただいてもいいでしょうか。

FB777 我々は、おもにゲーム実況集団として活動しています。ただ、ゲーム実況のみではなく、音楽にも力を入れています。

KIKKUN-MK-II 僕たち、CDも3枚出させてもらっていて、幸いなことにご好評いただいています。とてもうれしい限りです。とはいえ、ゲームと音楽以外にも、いろいろ挑戦しています。ザックリした表現になってしまいますが、エンターテインメントをやる集まりなんです。

FB777 ほんとザックリだな(笑)。でも、実際、やらせていただけることがあれば何でもやります! おもしろそうなことなら何でもやります。

KIKKUN-MK-II 小説も書いていますし、料理にも手を出していますし、雑誌なんかにも出させていただいています。

――なるほど。本当に何でもやられるんですね。とはいえ、何かしらポリシーのようなものがあるのでは?

KIKKUN-MK-II ないです(笑)。逆に、ポリシーがないのがポリシーなんです(笑)。ほんと、おもしろければ何でもやりますよ! 

あろまほっと でも、できるだけ苦しくないことがやりたいですね……。簡単にできるおもしろいことがいいですね! なので、ゲームはやっぱり最高だと思います。

――確かにゲームなら、お手軽にできますね。得意なゲームのジャンルは何ですか?

FB777 僕とeoheohはFPSやアクションでしょうか。

あろまほっと 僕もアクション全般が好きですね。

KIKKUN-MK-II 僕はレースゲームやシューティングゲーム、あとはやっぱりアクションも好きですね。

――アクション好きという面で共通しているんですね。MSSPはハイテンションな実況が魅力と聞いていますが、やはりテンションを上げやすいのでしょうか

KIKKUN-MK-II そうですね。アクションは絶叫しやすいですしね(笑)。

脱出ゲームとのコラボも決定 ニコニコ動画などで大人気のゲーム実況カオス集団M.S.S Projectにインタビュー!_04
▲KIKKUN-MK-IIさん

――そもそも、ゲームを実況を始められたきっかけは何だったのでしょうか?

FB777 MSSPは最初はふたりでした。僕とKIKKUNが同じ音楽専門学校に通っていて、卒業後、本格的に音楽活動をしたいと考えてMSSPを立ち上げたのですが、音楽を発表するにはどうしても時間がかかる。そこで、ちょっと違うことはできないだろうかと考えたときに選んだのが、なぜかゲーム実況だったんです(笑)。当時からもう、ニコニコでのゲーム実況はすごく流行っていましたので、「僕らもゲーム好きだし、喋るのも好きだからやってみるかー」という軽い気持ちで動画をアップしてみたんです。それが始まりで、結局ずっと続けることになってしまいました(笑)。ハマってしまったんです。それからは、どうやったらもっと楽しいもの提供できるかを考え、「人数を増やそう」という結論に至りました。そして僕が高校時代の友人ふたりをメンバーに加えたというわけです。

――あろまほっとさんとeoheohさんは、FB777さんの高校時代の友人だったのですね。昔からの友だちとゲームでワイワイ騒ぐって、本当に楽しそうですね!

FB777 楽しいですよ~(笑)。高校のときからずっとゲームばかりしていたので、いまでもあの頃と同じように遊べるというのは、とても幸せなことだと思います。

――思い出深いゲームはありますか? ありましたら、おひとりずつ教えてください

eoheoh 僕は、割と最近のものにはなってしまいますが、『Left 4 Dead』というFPSゲームが大好きです。ひとりでもたくさんプレイしましたし、MSSPの活動としてもプレイしましたので、心に残っています。高難易度に挑戦したこともあり、なかなかクリアーできなくて、みんなで何十時間も挑戦し続けました……。僕らは、決してゲームが上手いわけではないんですよ(笑)。なのに、高難易度を選んでしまう……。苦痛もありましたが、その分クリアーしたときの達成感もひとしおでした。あれは20時間くらいかかったかな?

KIKKUN-MK-II 30時間だよ(笑)。

eoheoh そうだった、30時間かかったんだよね(笑)

KIKKUN-MK-II そうそう(笑)。さて、僕の思い出のゲームは、『グラディウスIII』です。かなりやりこんでいるので、相当酔っ払った状態でも余裕でクリアーできると思います。それと、『ファイナルファンタジー』シリーズ、初代『マリオカート』、『ガイア幻想記』なんかにもハマりました。

あろまほっと 僕は、おそらく生まれて初めてプレイしたゲームだと思うのですが、『ドラゴンクエストIII』ですね。何度も何度もくり返しプレイした記憶があります。スーパーファミコンやゲームボーイに移植されたものもやったので、かなりの時間プレイしたのではないかと思います。

FB777 僕は『ポータル』という洋ゲーが思い出深いです。FPSのようでありながら、パズルゲームなんです。銃で壁や床を撃って穴をあけると、そこがワープゾーンになるんです。そのワープゾーンに入ると、また違う穴から出ることができて、自力では到達できない場所に行けるようになります。これを駆使して、ステージを進んでいくパズルゲームなんです。その発想と、ストーリーも素晴らしくて、衝撃を受けました。それから、『まもって騎士』というゲームも好きです。僕らMSSPもコラボさせていただいたタイトルなのですが、コラボする前からずっと好きなゲームなんです。2Dのレトロな感じを、現代でわざと再現しているゲームです。それでいて、システムは現代の不自由ないクオリティーのアクションゲームなんですよ。この時代によくぞ出してくれた! という感じのゲームですね!

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▲あろまほっとさん

――ニコニコ動画には、ほかにもたくさんおもしろい実況主さんがいらっしゃいますが、「ここだけはほかの実況主には負けないぞ!」という部分はありますか?

KIKKUN-MK-II うるささですね! 喋っている量はトップクラスだと思いますよ!

FB777 ゲーム実況主の方って、実にたくさんいらっしゃいます。説明重視の方、神業テクニックを披露される方、ガンガンキャラを押し出している方などなど、多岐に渡ります。しかし僕らは、素で喋って実況しています。

KIKKUN-MK-II  素だけど、とにかくハイテンションで、ずっと喋っていられます。それが強みですね! 

――先ほど30時間くらいぶっ続けで実況されたとおっしゃられましたが、ハイテンションで30時間でももっちゃうんですか?

KIKKUN-MK-II  もたないですね(笑)。すみません、嘘つきました! ただ、確かに30時間無休はちょっと無理ですが、喋らずにゲームだけに集中する時間などを設け、温存することで、テンションをキープすることができます。ですので、温存モードからハイテンションモードへの切り替えはソッコーです! スイッチを瞬時に切り替えることができるんです。そこは、本当に自分らの武器だと思います。

FB777 30時間経って、もうみんなヘロヘロになりながらも、「うぇーいwww」ってヤケクソで騒いでる絵は、それはそれでおもしろいですよ(笑)

あろまほっと もうそこまでくると、頭で考えず、脊髄反射で喋るようになります。

FB777 そうそう(笑)

――ハイテンショントークや独特なキャラクター性も手伝って、いまや大人気のMSSPの皆さんですが、「ニコニコで実況をしていてよかったなぁ」と思う瞬間はどんなときでしょうか?

FB777 ゲーム実況自体はもう5年前、6年前からすでにニコニコ動画で盛り上がっていたのですが、そのゲーム実況が表舞台に出てきて、公式として認められ始めたのが2年前くらいでしょうか。それからというもの、ゲームメーカーさんなどもゲーム実況というものに目を向け始めてくれまして、こうやって僕らも表舞台でさまざまな活動をさせてもらえるようになりました。そこが感慨深いですね。

KIKKUN-MK-II ライヴなどのリアルイベントでたくさんのお客さんが来てくれたのを目の当たりにしたときは、ゲーム実況をずっとやってきてよかったなと思いました。

あろまほっと 最近では、東京ゲームショウにも呼んでいただきました。普通では、最大のゲームイベントであるゲームショウに呼んでいただけるなんてありえない話です。しみじみと、よかったなぁと思います。

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▲eoheohさん

――東京ゲームショウに呼んでもらえるほどのユニットとなったMSSPですが、どうでしょう、ここまで長かったなぁと思われますか? それともあっという間だったなぁと思われますか?

一同 あっという間でしたね~(笑)。

KIKKUN-MK-II もう5年経っちゃったよーという感じです。

eoheoh 始めた当初は、まだ20代半ばだったんだよね僕たち……。早いなぁ……。

――ちょっと話は飛びますが、今回MSSPは脱出ゲームとコラボされるそうですね? そのコラボが決まったときの率直な気持ちを、おひとりずつ教えてください。

eoheoh 最初は、「え、何をやるんだろう?」という疑問が大きかったです。脱出ゲームと言われて、僕らがまず想像するものといえば、迷路とかに閉じ込められて、そこからいかに脱出するか、というようなニュアンスのものです。でも、実際はそうではなく“中二病からの脱出”という、ななめ上の発想だったんです(笑)。公式サイトからのダイヤルを通じて、僕らと視聴者さんがつながるというのも、まったく新しい試みだなと思いました。

KIKKUN-MK-II 僕も最初想像したのは、ひまわり迷路的な場所からがんばって脱出する、みたいなものでした。ですが、実際は、先ほどeoheohが言ったように、まったく違っていて面食らいました。それから、やるからには僕らならではの、謎な雰囲気、カオスな雰囲気をガンガン押し出して、唯一無二のおもしろい企画にしたいなと、気合が入りましたね。

あろまほっと 最初は何もかもが謎でした。脱出ゲームというコンテンツに、僕らがどう介入するのか。何を求められているのか。何もかわかりませんでした。脱出ゲームといったら、普通は謎解きがメインになってくるかと思いますので、そこで我々MSSPの真の頭の悪さを露呈してしまうのではないかとちょっと不安になったりもしました。いや、僕たちの頭の悪さは、動画を見てくださっている方々には、すでにバレているでしょうね(笑)。

FB777 最初に話を聞いたとき、企画として新しい形だなと感心しました。ニコニコ動画って、発信する側と受ける側がやり取りできる、相互性のあるコンテンツですが、今回の脱出ゲームは、さらにもう一歩踏み込んでいるなと思います。今回は、特設ダイヤルに電話することで、僕らの推理している様子を知ることができますので、視聴者さんもいっしょになって推理しているような感覚を味わえます。特設ダイヤルを使用した企画自体は、ネットでは昔からあったと思います。企業さんが「この問題を聞いて、解けたらプレゼントを差し上げます」みたいな。それを、生放送でやってしまおうとするのは、新しいなと思いました。

――今後、ニコニコ動画で新しくチャレンジしていきたいことはありますか?

FB777 僕らは、おもしろいと思ったことなら何でもやるので、具体的な目標はいまのところないですね。

eoheoh とはいえ、やったことがないジャンルにチャレンジしていきたいですよね。規模の大きいことならなおいいかも。

KIKKUN-MK-II 僕ら、ありがたいことに、ニコニコ動画の7つくらいのカテゴリーで、1位を獲得することができていますので、いずれ全制覇できたらいいなぁと思います。絶対ムリですけどね(笑)。

――全制覇期待しています(笑)。では、最後になってしまいますが、これからゲーム実況を始めようと思っている方々に向けて、おひとりずつメッセージをお願いします。

eoheoh ゲーム実況に関しましては、普段のナチュラルな姿が、案外受け入れられやすかったりします。ですので、気張らずに、とにかく自分が楽しむことが大切ではないかと思います。楽しくワイワイゲームをプレイしてみてください!

KIKKUN-MK-II これから始められる方は、再生数とかコメントとか、結果を恐れずにまずやってみてほしいな思います。いまは、ゲーム実況者があふれかえっていますが、そのカオスの中に自分が飛び込んで蹴散らしてやるといった熱い気持ちで突撃してきてほしいです。

あろまほっと ゲーム実況は、昔に比べて俄然始めやすくなっていますので、おもしろいと思ったものは、どんどん投稿してみてください。自分が楽しくおかしくなれるようにやっていけば、何かしらの反応が得られると思います。まずは踏み出してみることが大切だと思います!

FB777 ゲーム実況はここ数年で世界的に人気になりました。今後、始められる方が多いかと思いますが、視聴者の反応ばかりを気にして、自分が楽しめなくなるという事態はよくないと思います。とにかく自分が楽しむ! ゲームは楽しむものです! 

脱出ゲームとのコラボも決定 ニコニコ動画などで大人気のゲーム実況カオス集団M.S.S Projectにインタビュー!_06