今回も新ミッションで“見せすぎ”た！
2014年9月18日より、千葉県の幕張メッセで開催中の“東京ゲームショウ 2014”。KONAMIブースの特設ステージでは、発売日が2015年中と発表された『メタルギア ソリッド V ファントムペイン』（以下、『ファントムペイン』）のスペシャルイベントが連日行われている。ここでは、初日（2014年9月18日）に行われた初回イベントの模様をお届けしよう。
ステージには、KONAMIの小島秀夫監督とMCを務めるDJの森一丁さん、そしてKONAMIの宣伝担当の小林睦さんが登壇。詰めかけた国内外のプレス関係者を前に、ゲームのシステムの話やデモプレイの解説が行われた。“Vocation（使命）”と銘打たれた今回のイベントの目玉は、小島プロダクションスタッフによる実機デモプレイ。先日行われた、E3やgamescomで公開されたものとは異なる、新たなミッションが舞台となるということで、観客も大いに湧き上がっていた。
デモプレイの前に、まずはゲーム内の歴史が振り返られた。1964年の“スネークイーター作戦（『メタルギア ソリッド 3 スネークイーター』）に始まる“メタルギア・サーガ”。本作では、最初の物語から20年後、前作『メタルギア ソリッド V グラウンド・ゼロズ（以下、『グラウンド・ゼロズ』）』より9年後、1984年の世界を舞台にBIGBOSSたちの戦いが展開する。
毎回、特定のテーマを掲げて制作されている『メタルギア』シリーズだが、本作のテーマとなっているのは“RACE（人種）”だという。そのことが意味するものは、これから徐々に明らかにされていくということだが……。
トークのテーマはゲームシステムへ。いままでは決まったストーリーを順を追って進めていく、“リニア”な展開が基本となっていたが、前作『グラウンド・ゼロズ』より“オープンワールド”を使った“自由潜入”という、まったく異なるシステムが採用されている。
特定の順番でミッションをプレイする必要はなく、どう進めていくかは完全にプレイヤーの自由。小島監督いわく、「サバゲー(サバイバルゲーム)をいくつもやっているうちに、自然と物語がひとつにつながっていく感じ」という感覚だそうだ。
さらに、舞台の広さについてもシリーズ作品との比較が行われた。一本道である従来の作品のマップの広さを視覚的に表現すると、縦に細長い形になるようだが、『グラウンド・ゼロズ』では横に大きく広がり、円に近い形になる。そしてその200倍の広さとなる『ファントムペイン』では、同じ図では入りきらないほど巨大になってしまっていた。
そしていよいよデモプレイへ。その前に、今回のプレイでBIGBOSSのバディ（ふたりひと組のチームでの相棒）となる女性、クワイエットが登場するPVが公開された。ほとんど裸同然のセクシーなコスチューム(!?)で、BIGBOSSたちの前に現れた彼女。BIGBOSSの副官であるカズヒラ・ミラーが色をなして「殺せ！」と叫んだように、もともと彼らの“敵”だったようなのだが……。
ステージには、デモプレイの解説役として小島プロダクションの是角有二氏と、プレイ担当の“ダン君”こと談子昂氏が登壇。緊張しきりのダン君だが、この後見事なプレイを見せてくれることになる。
ジャングルが舞台となる今回の“TGS 2014スペシャルミッション”では、“囚われた諜報員の回収”が目的。移動に便利な馬を呼んでみたり、新調したスニーキングスーツをヘリから補給してもらうなど、本作から追加された要素を随所で紹介しながら、どんどん奥へと進んでいく。
ひと通り新アクションを紹介し終わると、今度は“バディ”であるクワイエットを戦線に呼び寄せる。バディには、指示を与えて潜入のサポートをしてもらうことになる。索敵からマーキングまでこなしてくれるうえ、ピンチ時には体を張って敵を撃退してくれることもあり、非常に頼れる存在、という印象だ。
また、道中雨が降ったり、時間経過で夜になってしまうなど、潜入にきびしい状況になったときには、“ファントムシガー（※タバコ）”を吸うと、敵に見つからずに時間を進められる。非常に便利なシステムだが、調子に乗って時間を進めすぎると、目標が殺されてしまったりしてミッション失敗……という恐れもあるようだ。
哨戒兵の無力化も、大幅に手段が増えており、崖の付近にいる敵はデコイ（おとり）を投げ当てて下に落としてしまうとか、BIGBOSSの右腕についた義手である“ロボットアーム”のスタンガン機能を使って気絶させるということもできる。ちなみに、ロボットアームは付け替えることで、異なる機能を発揮できるとのこと。
ミッションは順調に進み、ついに目標を発見！ 『グラウンド・ゼロズ』での例もあるので、「捕虜は監督かー？」などと森一丁さんが冗談を飛ばしていたら、なんとびっくり、プレイしている当のダン君だった!! 自分で自分を救い出すダン君。しかし、フルトン（風船）で回収しようとしたまさにその時、計ったかのように敵の増援が出現し、回収に失敗してしまう。
そして、そんな状況下に敵兵が大挙して急襲してくる。こちらはふたり、敵はたくさん。衆寡敵せず……の大ビンチだが、数名の敵が渡っている最中の橋を爆破してまとめて落としたり、火炎ビンで足止めしたり、さらには上空のヘリに向けて手榴弾を投げ、それをクワイエットに打ち上げてもらって着弾させるなど、あの手この手で敵を撃破。見事、自分の手で自分を救出し、脱出することに成功した。
今回のデモプレイでは、クワイエットの大活躍もあって無事ピンチを切り抜けることができたが、自由潜入のやりかたによっては、彼女と会わずに物語が進んでしまうこともあるのだとか。また、クワイエットのほかにもバディとして連れていけるキャラクターは多数おり、バディによっては違う展開が見られることもあるらしい。20日からの一般公開日では、また違うことをするらしいので、もしかしたらほかのバディでのプレイが見られるかも？
また、気になる発売日については小島監督の口から「2015年中には発売したい」という言葉もあり、まだしばらく待つ必要がありそうだが、現時点でこれだけのクオリティーに仕上がっていることからも、待つ甲斐は十分にありそうだ。
なお、イベント終了後にはファッションショー形式で、小島プロダクションの今泉健一郎氏プロデュースによる新作アイテム紹介イベント“METAL GEAR COLLECTION 2014”が開催された。モデルには、『メタルギア』ファンとして有名なタレントのダンテ・カーヴァー氏も登場。試作品である1分の1スケールのロボットアームも紹介されるなど、遊び心も盛り込まれたさまざまなアイテムが紹介された。
