編集部に“Xbox One”がやってきた!
いよいよ、明日2014年9月4日(木)の国内発売日が明日に迫った、期待の新ハード・Xbox One。北米やヨーロッパ圏では、すでに昨年11月22日に発売されているという事情もあり、日本のゲームファンにとっては、“待ちに待った発売”、という感が強いことだろう。
もちろんファミ通ドットコム編集部でも、その気持ちは同様。ひと足先に編集部に本体がマイクロソフトから到着した。ガマンしきれない有志の編集部員&ライターが、仕事をそっちのけで(?)セットアップ作業に着手を始めることに……。
本稿では、セットアップおよび基本操作の“初体験記”として、できるかぎり生の声で感じたことをお伝えしていく。自宅で記念すべき“初めてのXbox One”体験をする際の参考になれば幸いだ。
編集部に届いたのは、“Xbox One + Kinect”というセット。これはその名のとおり、本体とXbox One Kinect センサー、Kinect センサー対応のゲームソフト『DANCE CENTRAL SPOTLIGHT』がダウンロードできるご利用コードが同梱された基本パックだ。本体の内蔵ハードディスクは500GB。周辺機器にはワイヤレスコントローラー(試供品の電池も込み)、ハイスピードHDMIケーブル、ACアダプターと、基本的なものはすべてそろっているので、このパッケージさえあればすぐに新ハードが体験できる。
とはいえ、最近のソフト・ハードの傾向と同様に、パッケージ内には“必要最小限”のマニュアルのみが添えられており、細かいことは本体内やWebでのヘルプへ導くようになっている。事実、本体に添えられたマニュアルは“取扱説明書”という名の使用規定や警告をまとめた書類(これは家電には必ず付随するもの)、“かんたんセットアップ”という簡素な取り付けかた説明の書類のみだ。「正直、頼りないなぁ」というのが本音ではあったが、実際はどうだったのか? 以下、開封からホーム画面までの流れを追ってみた。
最初に本体背面の各コネクタに接続しなければならないのは、電源ケーブル/同梱のHDMIケーブル/Kinect センサー……の3つのみ。
たったこれだけなので、難なく進められるだろう。ひとつ注意すべきは、本体背面にはHDMI入力とHDMI出力のふたつが存在すること。当然ながら、本体の画面を表示させるには、HDMI出力に接続するのが正解なのだが、これまでのゲーム機にはHDMI入力が用いられたことはないので、うっかりこちらに接続してしまうミスもありえそうだ(ちなみに、HDMI入力は外付けチューナーからのテレビ映像を入力する用途で使われる)。
また、映像にちなんだ話を続けると、対応する映像出力はHDMIのみ。従ってHDMI対応のテレビならば、本体起動と同時に解像度設定が行われるので、画面を“出力させるだけ”ならば、何ら悩むことなくテレビに最適な出力解像度が表示されることだろう。編集部のフルHD(1080p)対応テレビでも電源を入れてすぐさま表示されたので、むしろ拍子抜けしたほど。
しかし、ここで“出力させるだけ”と書いたのには訳がある。特殊といえば特殊な例なのだが、ゲーム画像の収録を楽しむ人に当てはまるケースとして「どうしても720pで出力させたい!」という場合もあるだろう。詳細は後述するが、画面の設定項目にたどり着くまでの過程はけっこう骨が折れたことを先に書いておく。標準の動作は誰にもやさしいぶん、あえてイレギュラーな道を辿ろうとする“ヒネクレ者”(イコール、余計なコトをやりたがる者)にはちょっと手きびしいなぁ、というのが正直思ったトコロ。
さて、ついに本体の“火入れ式”とも言える、最初の電源投入。コントローラーの画面が表示されて、おなじみのXboxアイコンのボタンを押すように促される。ここからはしばらく、初期設定が続く。
Microsoftアカウントを持っていない人は、一連の初期設定でアカウント作成が促されるので、少し時間がかかってしまうかもしれない。すでにMicrosoftアカウントを持っているXbox 360やほかのマイクロソフト製品のユーザーならば、これまで使っているものをそのまま使用してかまわないようだ(今回は新規アカウントを作成することを選択したので、試していませんが……)。
こんにちは! “Xbox One”
上記のようにひととおりの設定を終えた後に、待ちに待ったXbox Oneの世界が始まる。
ホーム画面は、Windows8やXbox 360の後期にも採用されている、おなじみの“メトロ”インターフェイスだ。筆者はXbox 360のユーザーなので、まず「使い慣れたあのインターフェイスがどう変わったのか?」という興味から触れてみたのだが……かなり、いや大胆なほどにシンプルに整理されて戸惑ったというのが最初の印象。Xbox 360では“ホーム”、“ゲーム”、“映画とテレビ”、“アプリ”などといったように、起点となるホームも含めて“コンテンツや動作の種類”で分類されていたメニュー画面は、Xbox Oneでは(バッサリと)3種類のみ。“ホーム”、“ピン留め”、“ストア”のたった3つなのだ。
しばらく考えてみた後、このメニュー構成が、ゲーム、配信ビデオ、テレビ番組、アプリを、全部フラットに“コンテンツ”として捉えるXbox Oneのアイデンティティの現れでもあることに気づいた。ゲームも映像も本体のなかでは同じ扱い。例を挙げると、“ストア”のメニューで列挙されているコンテンツは、ゲームも映画も同じ扱いだ。
さて、ホーム画面を詳しく解説しよう。画面のもっとも大きな部分を占めるのは、現在起動中(もしくは直近に起動した)ソフト。その下辺に沿うようにならぶ、小さな正方形の4項目は“最近起動した項目の履歴”を現す。このあたりはまさに、Windowsライクな感覚。
見慣れないのが右端の“スナップ”という項目。Xbox Oneでは、ゲームをプレイしながらSkypeやブラウザといったアプリの起動が可能になっている(“スナップ機能”)。この項目には、“スナップ機能”に対応した項目が収められているのだ。ひと言で言うと“バックグラウンド動作可能なアプリのランチャーメニュー”。ここに登録できるアプリも、ストアから購入ができる。
今回はひとまず設置までの過程と、基本UI画面の検証をするに留まったリポートだが、いかがであっただろうか? シンプルさが身上の本体構成、インターフェイスゆえに、戸惑いが目立ってしまった。しかし、インターフェイスに関して言えば、触るうちにいつしか操作が身につく“導線”が配慮されていることが、短い時間の体験ながらわかってきた。この独特なインターフェイスの恩恵は時間が経つほどにさらに実感できるのだろう。