ゲーム業界人を巡ってファミ通グループ代表の浜村のもとにもバトンが
この2週間ほどで、ソーシャルメディアを中心に日本でも急速に広がった“ALSアイス・バケツ・チャレンジ”。難病に指定されている、筋萎縮性側索硬化症(通称、ALS)の研究を支援するためにアメリカで始まったチャリティーイベントで、各界の著名人や政治家などが多数参加。瞬く間に世界中に拡散した。すでにさまざまなメディアが報じているので、ここでは詳細は省くが、ALSの研究を支援するためにALS協会に100ドルを寄付するか、氷水をかぶるかを選択(その両方を選択してもよい)、つぎのチャレンジャー3名を指名するというのがチャレンジの概要だ。
日本においては、こういった働きかけには賛否あるものの、芸能人やスポーツ選手、その他有識者らが氷水をかぶる動画とともに、ALSという難病の周知が進み、同時にチャリティーのありかたについて考える機会になったのは間違いない。
こうした流れはゲーム業界にも波及。ソフトバンクグループ代表の孫 正義氏が、つぎの挑戦者3名のうちのひとりにガンホー・オンライン・エンターテイメントの森下一喜氏を指名し、そこからコロプラの馬場功淳氏、グラスホッパー・マニファクチュアの須田剛一氏、カプコンの辻本良三氏へとバトンが渡され、多くのゲーム業界人が参加することになった。編集部でわかっている範囲でも、ガンホー・オンライン・エンターテインメントの山本大介氏、Tango Gameworksの三上真司氏、サイバーコネクトツーの松山洋氏、スクウェア・エニックスの吉田直樹氏が参加している。
ちなみに、海外のゲーム業界では、ソニー・コンピューターエンタテインメントアメリカのショーン・レイデン氏、マイクロソフトでXbox事業のトップを務めるフィル・スペンサー氏、『Minecraft(マインクラフト)』のプログラマーであるマルクス・ペルソン氏、『ギアーズ オブ ウォー』を手掛けたクリフ・ブレジンスキー氏など、そうそうたる面々がチャリティに賛同した。
そんな中、スクウェア・エニックスの吉田直樹氏は、自身が手掛けるMMO(多人数同時参加型オンライン)RPG『ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア』の1周年記念生放送中に、つぎのチャレンジャーを指名。そのひとりに、ファミ通グループ代表の浜村弘一の名前が挙げられた。
指名を受けた浜村は、熟慮のうえ、ALSアイス・バケツ・チャレンジへの参加を快諾。100ドルの寄付をしつつ、氷水もかぶることに決めた。本稿では、浜村本人からのメッセージと、実施時の写真を掲載しよう。

吉田直樹さんからきた氷のバトンタッチ。
『新生FFXIV』のヘビーユーザーとしては断ることはできず、喜んで承りました。
バトンを受け取ったときは、熱帯夜の続く思い切りの夏。
一仕事片づいたら、夕涼みがてら氷水でも浴びましょうかと考えていたら。
いきなり気候が大変化。
テレビを見ていたら、10月中旬の気温だって。
おいおい、蛮神シヴァさまの呪いかよ、これは。
まだ実装前だってのに、まいったな。
とはいえお約束はお約束。
しっかり氷水を浴びました。
あらかじめ、体にちょっとだけ水をかけて慣らしておいて。
ひと思いに、ザブリ。
冷たーい……けどなんだか頭がすっきり、体がポカポカしてきた。
すぐに暖めておいたお湯にジャボン。
なんだかこれって、気持ちが良いぞ。
まるで逆サウナ風呂状態。
これはこれで体に良いのかもね?
さて、このアイス・バケツ・チャレンジ。
いま、いろいろな意見が集まっています。
現代のネズミ講だとか、不謹慎だとか、自分が目立ちたいだけではないかなどなど。
実際、事故が起きたりして、過熱気味といわれても仕方がない状況もあるようです。
でも、このチャレンジ、本来の目的は、もちろん違うところにあります。
このお話をいただいてからすぐ、プレイステーションの生みの親、久夛良木健さんと、夏のご挨拶がてら、メールでやりとりをする機会がありました。
久夛良木さんにも、友人から、氷のバトンが手渡されたとのことでした。
じつは久夛良木さんの関係者のなかで、ALSでお亡くなりになった方がいらっしゃったとのこと。
そういった背景もあり、氷のバトンを受けること、受諾したとのことでした。
ALSはつらい病気だと聞きます。
そのつらさを目の当たりにしたからこそ、チャリティーの輪を少しでも広げるお役に立てればと。
そんな風に考えられたのだと思います。
ALSという病のこと、ボクはこのアイス・バケツ・チャレンジが流行るまで、詳しく知りませんでした。
これをきっかけで、ALSのことを知って、募金をするようになった。
それは事実。
ボクはそのことを、今回は是と考えたいと思いました。
さて、そんなボクも氷のバトン、どなたに渡そうかといろいろ考えましたが。
せっかくなら、ゲームがお好きな皆様すべてに、バトンが渡せればと思いました。
以下のサイトに書かれたことを読んで、共感された方、どうぞ、ボクからのバトンを受け取ってください。
浜村弘一