13thシングル『追憶の糸車』発売記念イベントで岐阜を訪問
2014年8月24日(日)、岐阜県の各務原市にあるゲームメーカー、日本一ソフトウェアの社屋にて、声優、歌手として活躍する今井麻美さんの13thシングル『追憶の糸車』の発売記念イベントが開催された。今回、日本一ソフトウェアの社屋にてイベントが開催されたのは、今回のシングル『追憶の糸車』が日本一ソフトウェアから2014年9月25日に発売予定のプレイステーション3用ソフト『神様と運命覚醒のクロステーゼ』のエンディング曲のひとつとして起用されているという理由から。さらに今井さんは、現在、ファミ通.comで配信中のWebラジオ『今井麻美のSinger Song Gamer』の企画で、47都道府県で歌を歌うことを目標とした“47都道府県制覇への道”を実施しているため、初上陸となる岐阜でのイベントにテンションも上がりっ放しだった。
会場に登場した今井さんは、ファンの顔が見えるようにとイベントが始まって早々に靴を脱いで椅子の上へ。この後、今井さんはファンにも自分の顔が見えるよう、イベントのあいだ中、ずっと椅子の上に立ちっぱなしという苛酷な状況に。しかし、今井さんはまったく意に介さず。ただし、10年以上履いているというオレンジ色の派手な靴下が白日の下に晒されたことだけは、恥ずかしそうにしていた。
初めての岐阜の地。自身もWebラジオのパーソナリティーを務め関わりも深い日本一ソフトウェアへの訪問ということで興奮気味の今井さんは、「ここに来ていろいろ明確になった気がします」と語る。というのも、今井さんは日本一ソフトウェアの作品を“心が広い作品”と感じているそうで、「こういう環境で作品づくりをすることがいかにいい影響が出ているかを感じました」とコメント。そんな日本一ソフトウェアの最新作である『神様と運命覚醒のクロステーゼ』について、台本を読むだけですごくワクワクしたという今井さん。ゲーム後半はシリアスな展開が待っており、切なくて泣いちゃうような物語になっているという。「自分が関わって“いいな”って思った作品は、自分のことを好きだと言ってくれる皆さんに、ぜひ楽しんでもらいたい」とストレートな気持ちをファンに伝えた。
続いては、今井さんがファンからの質問に答えていく“質問コーナー”へ。まずは、タイアップで歌う楽曲について、“自身がメインキャラクターとして関わっている作品と、そうではない作品では歌うときの印象が変わるものなのか?”といったもの。こちらに対しては「変わりますね」としつつ、自身が声優として作品に関わりつつ歌うタイアップ楽曲へのこだわりを語る今井さん。「(歌には)感情を必ず乗せないといけないなって思っているんです。とくに私は声優をやっているから、言葉の意味を理解して歌わなきゃいけないなって」と、声優として、歌い手として関わることについての想いを伝える。今回のシングルにはコラボ盤が用意されており、自身が演じる宙海ジュピエルのキャラクターソング『天使のマーチ』も入っているため、その想いもひとしおだったということだろう。また、“岐阜の名物は食べましたか?”という質問には、まだ食事も観光もしてきていないと悲しそうな表情を見せ「私、何しにきたんだ!」と悔しがるも、自身の音楽プロデューサーである濱田智之氏から「仕事だ」と全力でつっこまれ、我に返る場面も。なお、質問者に岐阜の名物を聞くと“金魚飯”の名前を挙げていた。
つぎは、お待ちかねのライブコーナーへ。まずは、13thシングルの表題曲である『追憶の糸車』。しっとりとしたやさしい歌声を響かせた今井さんは、会場となった場所がふだんは日本一ソフトウェアの食堂として使われていることを聞いていたため「食堂のリバーヴでお届けしました(笑)」とおどける。そして、続いて行われたサイン入りポスターが当たるジャンケン大会では、いつもとは趣向を凝らした企画を実施。本来3名に当たるポスターを2名に減らしまずはジャンケン大会を実行。残る1名の当選者は、なんと座席に貼られていた座席番号の札の裏に“当たり”と書かれている人になるというものだ。見事当選した座席番号は“35”。そのほか55の座席には“コント! 古い!!”と書かれているなど、遊び心たっぷりで会場に集まったファンを楽しませた。
今井さんの遊び心はまだまだ止まるところを知らず、続いてはほかの会場では鼻歌でしか歌うことのなかった『天使のマーチ』の歌唱を賭けて、ファンと対決をすることに。この対決に急遽かり出されたのが、日本一ソフトウェアで広報を担当している“やしろ神”こと、八代氏。同氏の出題するクイズにファンが全問正解できれば、『天使のマーチ』を歌うという企画に、ファンも、そして指名を受けた八代氏も動揺を隠せない様子だったが、『天使のマーチ』を歌ってもらいたいのは双方同じ気持ちということで、企画を実行。第1問の“日本一ソフトウェアは今年で創業何周年?”という質問に、ファンが“21周年”と見事に答え、第2問の“やしろ神は何県出身か?”という質問には苦戦しながらも“地名のついた城がある”というヒントから“大阪府”という正解を導き出す。そして最後はクイズではなく、なんとファンとやしろ神の腕相撲対決に。しかしこちらも、腕に自信があるというファンが笑顔で対応し、難なく勝利。見事、『天使のマーチ』の歌唱を実現する運びとなった。
『天使のマーチ』の前奏でかかるゆるーいメロディーで、ガックリとうなだれた今井さん。そのまま恥ずかしさを隠すようにうつむきながら、それでもしっかりとジュピエルになりきってかわいらしい歌声で同曲を歌いきる。最後は「はぁ……」というため息がこぼれたが、会場の意見は「かわいいー!!」という声で満場一致となった。続く『風と猫のStoria』は一転して、伸び伸びと気持ちよさそうに歌う姿が印象的だった。
13thシングルに収録されたすべての楽曲を歌いきった今井さん。自身がパーソナリティーのひとりとして参加しているWebラジオ『日本一RADIO』(“響 -HiBiKi Radio Station-”にて配信中)から“リポートをしてほしい”と依頼されていたそうで、この日も日本一ソフトウェア社内でいろいろと写真撮影を行っていたのだが、イベント中に会場に集まったファンと記念撮影を実施。「ふだん来られないようなところにも来られるようになったんだなって思うとアツい想いです」と語ると、時間が少し余ったということで、最後に再びファンからの質問に答えることに。会場のファンからは今井さんの当日のズボンが迷彩柄だったことを指摘し“もしかして自衛隊の基地が近くにあるからですか?”という質問が飛ぶ。これに「じつは私、自衛隊に憧れ……んなわけあるかー!」とすかさずツッコみ、会場を沸かせた今井さんは、じつは本来着ようと思っていたワンピースに醤油が垂れてシミになっていたことに気づき、慌てて交換した衣装だったという恥ずかしいエピソードを暴露。最後までファンに笑いを提供した。イベントの締めには、ファンからの提案で『日本一RADIO』でもおなじみの「よっ! 日本一!」という掛け声を、みんなでやることに。今井さんの「よっ!」という声に、ファンが「日本一!」と大きな声を上げると、今井さんも笑顔全開で、会場をぐるーっと一周し、ファンに笑顔を届けた。