『翠星のガルガンティア』の世界を舞台にした船団育成シミュレーション

 2014年8月26日よりDMM.comでサービスを開始した、新作オンラインシミュレーション『翠星のガルガンティア ONLINE FLEET』。2013年に放送され、その高いオリジナリティーで好評を博し、今秋には新作OVA『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~』前編のイベント上映も予定している人気アニメ『翠星のガルガンティア』を、『A列車で行こう』シリーズや『ネオ アトラス』シリーズなど多数の名作シミュレーションを生み出してきたアートディンクがゲーム化した、話題の作品だ。この記事では、事前に実施されたオープンβテストで判明した、本作の魅力をお届けする。

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 本作のメインとなるのは、“船団作り”。キーとなるコアや資材を集めて船を建造し、その船を自分好みに連結して、オリジナルの船団を作ることができる。そして、船団の力で探索航海やバトル、多彩なミッションをこなし、そこで得た戦果や報酬でさらに船団を大きくしていき、ガルガンティアのような巨大船団を目指していくのだ。

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▲船団は、新たな船を建造し、連結させることで超巨大なものへと成長していく。
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▲探索航海では、画面上を移動してお宝をサルベージしたり、襲い来る海賊を追い払う。最奥に出現するボスを倒すとクリアーだ。

 また、本作にはカードバトルの要素も取り入れられており、カードを集めて作ったデッキの強さが、船団の戦闘力や生産力などに影響するようになっている。船団そのものとカードデッキ、ふたつをバランスよく育てていくことが、船団強化のカギを握っている。

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▲カードの能力やスキルが、戦闘時の攻撃力に大きく影響する。

 さらに、アニメ本編のエピソードや本作オリジナルのストーリーをノベル形式で楽しむことができる“エピソード”という要素が用意されている。これは、探索航海やミッションをクリアーすると手に入る、“EP(エピソードポイント)”を消費しながら読み進めていくもので、本作の大きな魅力のひとつとなっている。

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▲エピソードでは、アニメ本編のカットを背景に、テキストを読み進める形でストーリーが進行していく。途中、バトルが発生するものも。

 ゲームの流れをシンプルに表すと、以下のようになる。
1.船団やカードデッキを作り、強化する
2.探索航海に出て、海賊を退けながらお宝をゲット
3.ゲットしたEPを使ってエピソードを楽しむ

 そのほかにも、ほかのプレイヤーとの腕試しができる“演習バトル”や、特定条件を満たすと手に入るイラストを鑑賞できる“ギャラリー”といったやり込み要素が用意されており、原作ファンもそうでない人も、長く楽しめる作りになっている。

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▲PvP(対人戦)形式の“演習バトル”。勝つと多くの経験値がゲットできるぞ。さらに、勝利を重ねると“階級”が上がり、より豪華な報酬がもらえるように。
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▲ゲーム中に手に入れた特別なイラストを、いつでも閲覧できる“ギャラリー”。

プレイリポート:育成好きの琴線を刺激する、絶妙なゲームバランス

 本作をプレイして印象に残ったのは、とにかく“硬派な”育成シミュレーションゲームだったこと。原作があれだけ人気のある作品だったこともあって、もっとアニメ寄りの作りになっているかと思いきや、メインとなるのはあくまで船団作りなのである。

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▲船団が大きくなっていくのを見ると、感慨もひとしお。プレイする時間帯によって、景色も昼から夜へ変化したり、気候が変化したりと見た目も楽しめる。

 「さすがアートディンク!」と思ったのは、あらゆる場面でユーザーに“コツコツ”努力をさせるところ。資材集めや、船団&デッキの強化など、それぞれが“一気に”ではなく、“少しずつ”進められるようになっているのだ。「ぜーんぶ金の力で解決ぶぁい!」と、どこぞの金満おぼっちゃまのような力技は、こと序盤においてはまったく意味を成さない。

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▲地道に、コツコツ船団を作り上げていく。運営がうまくいっていると、住民たちがホメてくれるのも地味ながらじわっとうれしい。

 また、“船団LV”、“名声”、“幸福度”、“総人口”、“労働充足率”など、船団のパラメーターの種類の豊富さも、育成シミュレーション好きにはたまらない。ひとつの数値を上げても、まだまだ上げるべき数値があるのだ。しかも、アートディンクの他作品のように、自然災害でいきなり大打撃、というような恐怖のサプライズ要素はないので、努力したぶんだけ数値に跳ね返ってくれるという、シミュレーション初心者にも安心の親切設計。

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▲パッと見、データ量の多さにクラっとしてしまう人もいるかもしれないが、「急いでコレを上げないと船団がダメになる!」ということはないので、ゲームに慣れながらじっくりコツコツ楽しもう。

 パラメーターの種類が多いといっても、序盤においてやらなければならないことはシンプルで、“船団の戦闘力を強化する”ことと“デッキを強化する”こと、以上の2点に尽きる。何はなくとも、バトルで勝てないと探索航海や演習バトルといった、メインどころが進められないので、まずはここを強化しなければならないのだ。

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▲素材用のカードが集まってきたら、マメに強化を行おう。序盤のうちは、デッキの総コストが低いので“HN”や“N”のカードもケチケチせずに強化していくといい。

 そして、戦闘力を強化していくためには、資材や船そのものが必要となってくるので、一連の流れとしてほかの要素も自然と強化されていくことになる。このあたりがうまくストレスを感じさせないようにできていて、「さすが老舗」と唸らされた。少しずつ成長していく過程を楽しみながら、長く遊べるようになっている。

 続いて、原作ファンがもっとも楽しみにしているであろうストーリーパートについて。先に書いたように、本作では“エピソード”というモードで、アニメ本編のストーリーとオリジナルストーリーをノベル形式で読み進めていくことになる。

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▲アニメ本編エピソードでは、アニメ版の内容が忠実に再現されている。カット数も非常に多く、ビジュアル面でも大満足!

 オリジナルストーリーは、“アナザーエピソード”という形で、探索航海やミッションの報酬として解放されていく。こちらでは、本作のナビゲーターとして活躍するイザベラたちとの掛け合いの形で進行し、アニメ本編では描かれなかったストーリーが楽しめる。

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▲チュートリアルを兼ねたものや、謎の少女との邂逅を描いたものなど、多彩な内容が用意されている。

 ほかにも、レドやピニオン、ラケージといった、アニメ本編でおなじみのキャラクターが自分の船団にやってきたりするなど、随所に遊び心が挿入されており、さまざまな角度から『翠星のガルガンティア』の世界を味わうことができる。

 対人戦のバトルに関しては、まだ周囲のプレイヤーもそこまで強化されていないので、まだお楽しみはこれから、といった段階だが、カードバトルの基本的な要素はすべて盛り込まれており、もっと多くのカードが使えるようになると盛り上がってきそうだ。

 秋には新作OVAの前編が公開予定の『翠星のガルガンティア』。まずは本作をプレイして、心の準備を整えてみてはいかがだろうか。