東京ゲームショウにも出展予定

 ドイツ・ケルンにて2014年8月13日から開催されていた欧州最大規模のゲームイベント“gamescom 2014”。そこでオーストリアに拠点を置くCyberith社による、VR(バーチャルリアリティ)HMDとランナー機器を組み合わせた“Virtualizer”が出展。昨年のgamescomや他のイベントなどでも出展されてきたVirtualizerは、Kickstarterで資金を募集。そして、このほど無事に目標額に達成し、製品化されることが決定した。gamescomでは、インディーゲームコーナー近くにブースが出展され、長い待機列ができており、ひと際目立っていた。そのVirtualizerを体験してきたので、その試遊リポートをお届け。

ゲームの中を実際に歩いている感覚が味わえる“Virtualizer”を体験【gamescom 2014】_01
ゲームの中を実際に歩いている感覚が味わえる“Virtualizer”を体験【gamescom 2014】_04
ゲームの中を実際に歩いている感覚が味わえる“Virtualizer”を体験【gamescom 2014】_02
ゲームの中を実際に歩いている感覚が味わえる“Virtualizer”を体験【gamescom 2014】_03
▲体を使った入力デバイスとしても使うことができるが、VR HMDと組み合わさると、その体験はもはやアトラクションレベル。

 プレイヤーは、Virtualizerの金属製のサークルに入り、腰をベルトで固定。サークルは上下可動するレールにより、しゃがんだりジャンプしたりした際の上下の位置を認識。足元には丸いセンサーで、歩いたり走ったりといった足の動きを感知する。そしてOculus Rift(DK2)を装着すると、その世界を実際に歩いている感覚が味わえる。

 体験できたのは、闇夜の西洋風の街を探索できるコンテンツ。そこを歩くだけのデモだったが、Oculus Rift(DK2)による臨場感、そして実際に足を動かして歩く感覚が合わさると、まさに映像の中に入り込んだかのような感覚が味わえる。壁にぶつかりそうになると「オッ」と思わずのけぞり、道の先に続く暗闇には好奇心よりむしろ恐怖感が沸き起こる。ただ、街を歩くだけの約5分くらいの体験だったが、それだけでもかなりの没入感。このシステムでゲームが遊べるとなったら……と思うとワクワク感が止まらない。気になるお値段は約800ドルくらいとのこと。発売時期は2015年春ごろ。日本の住宅事情を考えると、購入するにはなかなかハードルは高そうだが、ほかには代え難い圧倒的な臨場感を考えると、購入する価値はある、かもしれない。このVirtualizerは東京ゲームショウにも出展される予定とのことなので、来場する人は一度体験してみるといいだろう。

(取材・文・写真:編集者S)