実際にサッカーをプレイしているようになれることを目指して
2014年8月13日（水）～17日（日）の5日間、ドイツ・ケルンのケルンメッセにてヨーロッパ最大のゲームイベントgamescom 2014が開催。例年どおり、参加メーカーの中でも最大規模のブースをどどーんと構えていたエレクトロニック・アーツだが、そのなかでも、もっとも大きなスペースが割かれていたのが『FIFA 15』。全部で115台にも及ぶ試遊台は、それは壮観だった。ここでは、同作のリード・プロデューサーであるセバスチャン・エンリケ氏へのショートインタビューの模様を紹介しよう。
――『FIFA 14』から『FIFA 15』へと続くにあたって、とくにお気に入りのフィーチャーを教えてください。
セバスチャン とにかく選手の反応がよくなっているよ。プレイされてみたら、きっとびっくりするんじゃないかな。『FIFA 14』は、状況によっては反応がよくないと感じた方も多かったようで、その点は改善しているんだ。コミュニティーのフィードバックをいただきながら、この4ヵ月は最重要課題ということで取り組んだよ。
――具体的には、どのような点を改善したのですか？
セバスチャン たくさん！ 代表的な例が、足とボールの動きをよりリアルになるように表現しているところかな。フィジックスを改善しているんだ。あと、アニメーション（動き）の数を増やすことで、反応が滑らかになるようにしているね。
――きめ細かい対応ですね。
セバスチャン できるだけ、ユーザーが実際にサッカーを体験している感覚に近づけたいと思っているんだ。プレイ時の反応をよくするというのは、そのためには必須だね。
――今回、ゴールキーパーも改善されましたね。
セバスチャン そうなんだ！ 『FIFA』シリーズには、ユーザーからのリクエストも多くて、おもに多いのは4つのリクエストなんだけど、『FIFA 15』では全部実現したよ。そのうちのひとつが「ゴールキーパーを改善してほしい」というものだった。私たちもゴールキーパーに対する大きなビジョンは持っていたんだけど、正直、プレイステーション3とXbox 360のスペックでは、やりたいことが実現できなかった。そういう意味では、ゴールキーパーの改善は新世代機だからこそ可能だったと言えるね。AIのインテリジェンスも格段に向上して、動きに多様性ができた。ボールが来たらどう反応するかの種類が増えたんだ。足で蹴りだすなんてこともできるよ。
――キーパーの動きがよくなると、さらに点が入らなくなるのでは……と、素人考えも浮かびますが……。
セバスチャン （笑）。むしろ、その反対さ。新しい得点方法が出てくる。かつては、セーブするかしないか、だけだったけど、『FIFA 15』では、キーパーの反応を見てから、シュートコースを決めたり、シュートの種類を変えるといったことも可能になるんだ。
――ああ！ デモでも紹介されていましたが、股抜きシュートも決められるんですね？
セバスチャン その通り！ 股抜きシュートも決められるよ。最初にあれを見たときはうれしかった。まさに、ああいうことをやりたかったんだ。
――ちなみに、ファンから要望の高い4つのリクエストのうちの残りの3つは？
セバスチャン いちばん多かったのは、「PC版を出してほしい」というもの。で、2番めがゴールキーパー。3番目はチームマネジメント。本作では、1チームあたりのフォーメーションも6種類に増えているよ。最後が「トルコリークを入れてほしい」という要望だった。『FIFA 15』では、それも実現しているよ。
――トルコリーグに対する要望が多かったんですね。
セバスチャン 欧州リーグに入ってくるからね。おなじみのチームも多いし。リーグに関しては、あとはウクライナリーグと日本のJリーグに対する要望が多いんだ。
――お？ 『FIFA』 シリーズでJリーグも楽しめるようになる？
セバスチャン Jリーグは重要なので、今後の検討課題だね。まずは、『FIFA 15』を楽しんでほしい。本作は、ビジュアルはもちろん、プレイ心地も格段に向上しているので、世界中の皆さんに楽しんもらいたいです。
（取材・文 編集部/F）
