プレイするごとにゲームプレイの幅が広がる
2014年8月13日（水）～17日（日）の5日間、ドイツ・ケルンのケルンメッセにてヨーロッパ最大のゲームイベントgamescom 2014が開催。会期中にマイクロソフトにより『Ori and the Blind Forest』の開発者とのセッションが設けられた。『Ori and the Blind Forest』というと、E3 2014でもひときわ印象的だったタイトルのひとつ（⇒関連記事はこちら）。どこか温かいタッチのビジュアルは、宮崎駿アニメの影響を受けており、「これは、日本のゲームファンも親近感を抱くのでは？」と思ったものだ。ということで、ゲームの世界観を掴んでいただくために、gamescom 2014に合わせて公開されたプレイ動画を紹介しよう。
『Ori and the Blind Forest』は、いわゆる“メトロイドヴァニア”と言われる、2Dスクロールの探索型アクションゲーム。今回紹介してもらったのは、3時間ほどプレイを進めたステージ“Ginzo Tree”で、Oriが敵から敵へと攻撃を仕掛けながら瞬時に移動していく様子が紹介された。このアクションに対してマイクロソフトスタジオのディレクター、トーマス・マーラー氏は、「開発を始めた当初、これまでにないおもしろいものを作るにはどうすればいいかを検討して、アニメーターといっしょにキャラクターがどう動くかを考えました。その中に、キャラクターが敵から敵へと“プロジェクタイル（発射体）”のような形で瞬時にキック移動するというものがあり、“これはイケる！”と思いました。本作では、Oriは“プロジェクタイル”を駆使して、動きを連鎖させてつぎからつぎへと敵やオブジェクトのあいだを移動していくことになります」と語る。緩急の効いたアクションが『Ori and the Blind Forest』の特徴と言えるだろう。
デモを見る限りでは、少し難しそうとの印象。とはいえ、本作ではOriがアビリティーを獲得するごとにプレイの幅が広がるというゲームスタイルを採用しており、ゲームプレイのスキルやアビリティーを獲得することで、さらにプレイが楽しくなるようになっている。プレイ時間は10時間ほどとのことだが、じっくりと遊び尽くすことで、さらに魅力が味わえる１作のようだ。プレイスキルが上達することで、超絶プレイ（と書くと、本作の場合少し違和感があるが）が楽しめるようになるのも、醍醐味と言えるだろう。さらに、ユーザーにストレスを感じさせないために、エリアからエリアへ移動するにあたってはロード時間は一切設けないなどのきめ細かい配慮も、グラフィックから感じさせる本作の“繊細さ”を補完する。
E3の記事でも紹介したとおり、本作の開発を手掛けるのは実際のオフィスを持たないMoon Studio。アメリカやカナダ、イギリス、ドイツ、デンマーク、オランダ、オーストリア、イスラエル、オーストラリアなど、世界中のクリエイター8～10人（多いときは20人前後）が、4年をかけて丹精に作り上げたという。本作の発売は2014年内。Xbox Oneでも、ひときわ楽しみにしたいタイトルの1本だ。
（取材・文 編集部/F）
