新世代機向けのクローズドβテストももうすぐ海外でスタート

 ユービーアイソフトから、欧米で2014年11月11日発売予定のMMO要素が盛り込まれたレースアクション『ザ クルー』。同ソフトは、ドイツ・ケルンにて2014年8月13日(現地時間)から開催中のgamescom 2014にも出展され、試遊台には多くの人が並び、かなり注目を集めていた。本稿では、gamescom 2014会場でクリエイティブディレクターを務めるJulian Gerighty氏に、今年7月に実施されたβテストの手応えなどの話しが聞けたので、最新画面写真とともにその内容をお届けしよう。

【『ザ クルー』概要】
 本作はアメリア全土を舞台にレースが楽しめるオープンワールド型のレースゲーム。ひとつの世界をたくさんのプレイヤーで楽しむことになる“MMO”の要素と、経験値、キャッシュとパーツを集めることで、クルマをカスタマイズして能力を上げるRPGの要素も盛り込まれている。また、ストーリーも用意されており、それに沿ったチャレンジをするもよし、ストーリーとは別のミッションをやるもよし、他のプレイヤーと協力したり対戦したり、まさに何でもアリな新機軸のレースゲームとなっている。

『ザ クルー』の自由度以上に、ユーザーは自由だった!? βテストを経てクリエイティブディレクターに訊く【gamescom 2014】_02
『ザ クルー』の自由度以上に、ユーザーは自由だった!? βテストを経てクリエイティブディレクターに訊く【gamescom 2014】_04
『ザ クルー』の自由度以上に、ユーザーは自由だった!? βテストを経てクリエイティブディレクターに訊く【gamescom 2014】_03

――7月に実施されたクローズドβテストの手応えはいかがでしたか?

Julian 参加したユーザーからはすごくいい反応をもってうれしく思っています。ですが、自分にとっては日々、神経が磨り減る思いでした(笑)。有益なデータもたくさん取れたので、開発にとってはかなりプラスになりました。

――どんなフィードバックがありましたか?

Julian 本作では広大なオープンワールドでそこを自由に走れるのですが、βテスト版では、デトロイト→シカゴ→ニューヨーク→マイアミ→ラスベスガス→ロサンゼルスといった流れで遊べるように、ストーリーやチャレンジをいろいろと用意していました。ですが、それらに挑まず、ただ自由気ままにドライブする人が予想以上に多くいたのが意外でした(笑)。

――根幹のドライブゲーム自体がよくできていた、ということの表れでは?(笑)

Julian そう感じてもらえていればいいですね。道を外れて荒野を自由に疾走する場合は、クルマをオフロードタイプにカスタマイズしてたほうが快適に走れるのですが、そのまま走っている人もかなりいましたね。とくにスポーツカータイプはオフロード仕様にしないと、性能の10%も発揮できないのですが(笑)。

『ザ クルー』の自由度以上に、ユーザーは自由だった!? βテストを経てクリエイティブディレクターに訊く【gamescom 2014】_05

――車種はどのくらいあるのですか?

Julian ベースとなるのは8台です。本作では、1台のクルマをいろいろカスタマズして、長く愛してほしいと考えています。

――gamescomの試遊台もかなり人が並んでいて、期待の高さがうかがえますね。

Julian 北米全土を自由に走れる、というところにもっとも興味を持っていただけているようですね。

――βテストのフェーズ2がもうすぐ始まるようですが、先日のβテストとどの点が違うのですか?

Julian 前回のβテストでは、レベル10がキャップでしたが、次回は15までとなります。車種も追加する予定です。

――そのβテストを実施し、フィードバックを反映したら、海外では11月11日にいよいよ発売ですね。、MMORPGの要素を盛り込んだレースゲームという新しいタイプの作品にチャレンジしたことで苦労もあったのは? 振り返っていかがですか?

Julian ありすぎて困ります(笑)。ゲームの規模に対しては小規模のチームだったので、作業量と時間の面で苦労しました。本作は、ユービーアイソフトとしても力を入れているプロジェクトですので、弊社のほかのスタジオにも手伝ってもらえました。また、オンライン部分のゲームエンジンも苦心した点ですが、天才的なエンジニアがいてくれたお陰で、すばらしいものになったと自負しています。

――開発スタッフはどのくらいなのですか?

Julian コアチームは80~90人くらいです。

――オンラインゲームということで、発売後のアップデートもお考えかと思いますが。

Julian ローンチから1年間はアップデート作業などで開発を続けられることになっていますので、自分たちの赤ん坊(本作)の成長を見守れるのはラッキーなことだと思います。

――日本の発売も楽しみにしています。

Julian ぜひ楽しみにしていてください。

『ザ クルー』の自由度以上に、ユーザーは自由だった!? βテストを経てクリエイティブディレクターに訊く【gamescom 2014】_01
クリエイティブディレクターを務めるJulian Gerighty氏。日本びいきで、この日履いていたジーンズのブランドは桃太郎ジーンズ。