いわゆる”覚えゲー”な要素もあり！？
大阪・ユニバーサル・スタジオ・ジャパンで、本日2014年8月8日より“バイオハザード・ザ・リアル2”が一般公開された。これは、カプコンのホラーゲーム『バイオハザード』をテーマに、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンが総力をあげて作り上げた体験型アトラクションの第2弾だ。
本アトラクションはカプコン監修のもと、細部の造形やゾンビの動きにこだわって『バイオハザード』の世界を再現。参加者たちが実際に迫ってくるクリーチャーを限られた弾数で撃破しながら脱出を目指すという、体感型のエンターテインメントになっている。ゲーム開始とともに銃には“感染率”が表示され、クリーチャーに近寄られると感染率があがっていくようだ。この感染率がアトラクション内でどう影響するのかは、体験してみてのお楽しみ。
前回の“バイオハザードザ・リアル”は2013年7月19日から2013年11月10日まで公開され、“生還率0.002％の超高難度”で話題となっていた。今回も“生還率はほぼゼロ”との触れ込みとなり、さらなる高難易度になったことをうかがわせた。
今回と前回で大きく異なるのは武器がショットガンになったこと（前回はハンドガン）だろう。さらにボリューム満点になり、ギミックも進化を遂げているとのことだ。
■川田将央氏インタビュー 攻略のポイントは“距離を取ること”
実際にアトラクションに突入する前に、カプコンの『バイオハザード』シリーズのプロデューサーである川田将央氏から、本作の感想と見所を聞いた。
――今回の“バイオハザードザ・リアル2”アトラクションを体験した率直な感想を教えてください
川田将央氏（以下、川田） 非常に“怖い”ことはもちろんですが、敵を撃って倒すという“爽快感”もありました。単なる“お化け屋敷”で終わらない、リアルな『バイオハザード』の世界を体験し、サバイバルホラーの醍醐味を味わえるアトラクションに仕上がっていると言えるでしょう。また、ゲームの『バイオハザード』の音楽が使われていたりもします。やっているときは「いつ終わるんだろう、いつ終わるんだろう」という恐怖を感じるのですが、終わってみるとまた体験したくなるおもしろさがありました。
――生還率は“ほぼ0％”とのことですが、川田さんは実際に生還されましたか
川田 10万人がチャレンジしてようやくひとりが生還したという話は聞いていましたが……私はまだ生還しておりません（笑）。難しいですが、そのぶん何度でもチャレンジしたいと思わせました。
――昨年の“バイオハザード・ザ・リアル”に比べてパワーアップした点はありますか。
川田 ゾンビの遭遇率がすごく上がっていました。また、今回の武器であるショットガンの扱いが少々難しいのですが、これもいざ撃ったときの快感を味わえることに一役買っていましたね。ぜひ、ショットガンの”ポンプアクション”を楽しんでみてください。ひとつひとつの演出のクオリティーもかなり上がっていますし、今回はゲームでおなじみの“アイツ”や“アイツ”が登場しますよ。
――これから“バイオハザードザ・リアル”を体感される方に何かアドバイスはありますか。
川田 感染率をあげないために、“いかに敵を近づけさせないか”ということが鍵になってきますね。それでも、突如として敵が現れることもあります。とりあえずゾンビがどこにいるのか警戒して、油断をしないようにして……あとは、何度かプレイして覚えるしかないですね（笑）。
――ゲームの『バイオハザード』をプレイしていると“ニヤリ”とできる、ゲームを再現したシーンなどはありますでしょうか。
川田 ゲームでとても有名な、“アイツ”の登場シーンは『バイオハザード2』をプレイしている人ならニヤリとできるかもしれません。これはかなりリアルになっていますから。終盤の“カオス”なシチュエーションでも原作の再現が見られるので、こちらも楽しみにしてください。
――今後、“バイオハザードザ・リアル”シリーズの海外などへの展開は考えられているのでしょうか。
川田 いままで『バイオハザード』を知らなかった方に知っていただける機会ですし、外国からもすごく反響がありますので、積極的にアピールしていきたいですね。ユニバーサル・スタジオ・ジャパンは『ハリー・ポッター』や『スパイダーマン』などいろいろなアトラクションを目的にたくさんの方が来ていただいているようなので、ぜひ『バイオハザード』ならではの恐怖の世界を体験できる“バイオハザードザ・リアル2”にも足を運んでほしいです。
ここで川田氏から、シリーズ1作目のリメイク作をフルHD化した『バイオハザード HDリマスター』の告知も。川田氏によると、本作は単なる移植に留まらず、グラフィックの細かな修正作業によりHD化が行われているとのこと。『バイオハザード HDリマスター』のプレイステーション3版、Xbox 360版は2014年11月27日にリリース。プレイステーション4、Xbox One、PC版は2015年初頭発売予定だ。
※関連記事
初代『バイオハザード』のリメイク版が、HD化して帰ってくる！ 原作の持ち味を損なうことなく、グラフィックやサウンドを高品質化
■いざ“バイオハザード・ザ・リアル2”を体験！
さて、ファミ通編集部の3人を含めたチームで実際に“バイオハザード・ザ・リアル2”を体験してみたのだが……これは確かに怖い！ ゲームで見る画面のゾンビももちろん怖いが、実際にうめき声をあげ、目前まで迫ってくる襲ってくるゾンビの怖さはまた別物だ。そして川田氏が口にしていた“アイツ”が登場したときには……思わず叫び声を上げてしまった。
ゾンビが怖いだけではなく、アトラクションを体験しているあいだは、つねに残り弾数や“感染率”への不安がつきまとった。8人前後のチームになって行動するため、自らの手で仲間を守らなければならない責任感も生じていた。
筆者はチームの最後尾となったので、必然的に後ろから来る敵を迎え撃つ格好に。だが、正面からの敵に気を取られて、突如姿を現した敵をうっかり見逃してしまうシチュエーションも……。これは最後尾を担う人間として失格だったようだ。
また、案内役の“女性教官”が熱血的に指導してくれることもポイント。その男勝りな言動はときには怖く、そしてかっこういいのだ！ 筆者は後ろを気にするあまり、チームから大きく離れてしまい、「そこのメガネの人！ こっち来い！」などと怒られてしまった。教官の言うことは、ちゃんと聞くようにしよう。
そして、気をつけたいのは、やはり今回のキモのひとつであろうショットガンの扱いかただ。ポンプアクションにけっこう力がいるうえ、“カチッ”という音が聞こえるまで奥まで引く必要があるので、肝心なときに弾が出なくなって焦ることも。撃ったらすぐに、しっかりとポンプアクションをするクセをつけとおくといいだろう。なお、女性向けのショットガンとして、力が少なくてもポンプアクションができるタイプのものも用意されているのでご安心を。
また、“バイオハザード・ザ・リアル2”では安全のため、サンダルやミュールなどのつま先やかかとが露出した靴、ピンヒールや、ウェッジソールなどのヒールの高い靴での利用を禁止している。遊びに行くときは、靴選びにも注意しよう。
■オリジナルグッズやフードも充実！
おつぎは、“バイオハザード・ザ・リアル2”から歩いてすぐの所にある、“ワンダーピックス”の店内を紹介しよう。『バイオハザード』のグッズが販売されていることはもちろん、シリーズでおなじみのキャラクターが着用していた衣装などが展示されていた。
なお、店内ではゲームの世界に入り込んだ合成写真を撮ることができる。いくつかのシチュエーションから候補を選び、ここでしか撮れない1枚を残そう。
さらに、店外ではゲーム中で登場する“アンブレラ社”の顔写真入りIDカードを作ることもできる。ショップで売られている”ネックストラップ”にIDカードを入れれば、組織の一員の気分が味わえるかも？
なお、ルイズ N.Y.ピザパーラー前にある“ラクーンシティ・フードカート”では、『バイオハザード』のオリジナルフードを堪能することができる。
・ラクーンシティ・グリーンハーブ・ラップ：750円（ドリンクとのセット価格は1200円）
ゲームに登場する“グリーンハーブ”をイメージしたソースを極太のソーセージに絡めた一品。添えられた“RACOON CITY TIMES”という新聞紙に包めば手を汚さずに食べられる。
・グリーンハーブ・ドリンク～レモンソーダ～：500円
グリーンハーブ・ドリンクは黄色と青のグラデーションが魅力的。混ぜるとこちらも“グリーンハーブ”と同じような色になる。下に沈んでいる青い部分がとても甘いので、混ぜてから飲むのがおすすめだ。
■“ハリー・ポッターアンド・ザ・フォービドゥン・ワールド”で魔法の世界に浸ろう
せっかくの機会だから……ということで、『ハリー・ポッター』の世界を忠実に再現したエリア“ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター”内にある、ライド・アトラクション“ハリー・ポッターアンド・ザ・フォービドゥン・ワールド”も体験してみた。
搭乗前に注意を受けたのは、アクセサリーや小銭などの落ちやすいものは預けておくということだった。いざ乗ってみると、その理由は大納得。乗り物が縦横無尽に、ときにはほとんど真横になって動き回るからだ。
アトラクションの出来映えは、これがもう大絶賛するしかない100点満点の内容！ 映画と同じ“ホグワーツ”の世界観が目の前に広がるだけでなく、ほうきに乗って素早く空を飛ぶ爽快感が味わえる。モニターの映像だけでなく、立体造形物もディテールに凝っており、すぐに乗り物が移動して見えなくなってしまうのが惜しいほど。作品の中に入るという夢がかなった気分だ。
ネタバレになるので詳しくは言えないが、おなじみのキャラクター、おなじみのシーンが登場するので『ハリー・ポッター』ファンであれば本作をさらに楽しめるだろう。ちなみに、“ロン”がちょっぴり怖いことを言う場面も……？
“バイオハザード・ザ・リアル2”と“ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター”は、どちらも大推薦できるスリル満点のアトラクションだ。ぜひ、この夏に体験してほしい。
■“バイオハザード・ザ・リアル2”について
開催時期：2014年8月8日（金）～11月9日（日）
開催場所：ニューヨーク・エリア内 パレスシアター
利用制限：R12（中学生以上。未就学児・小学生以下不可）
（取材・文：編集部/オスカー岡部）
