最強のモンスターマスターを決める最後の戦いが開幕!

 2014年2月6日に発売した『ドラゴンクエストモンスターズ2 イルとルカの不思議なふしぎな鍵』(以下、『DQM2』)。『ドラゴンクエストモンスターズ』シリーズの最新作で、いろいろなモンスターを仲間にし、育成、転生などを駆使しながら自分だけのパーティを作って、冒険や対戦を楽しめる人気RPGだ。
 そんな『DQM2』で、最強のモンスターマスターを決める公式大会“Great Masters' GP”は、2014年6月から各地で予選を開催してきた。そして、2014年8月2日。『ドラゴンクエストX』2周年を迎えた記念すべきこの日、ついに決勝戦が行われた。東京、名古屋、大阪、そしてメンバーズ予選を勝ち抜いてきた8人の猛者たちが揃い、トーナメント対戦で最強の座を決めることになる!

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▲当日は36度を越える猛暑日だったにも関わらず、会場には多くの人が訪れていた。また、隣接会場にはグッズコーナーや“Luida's Cafe”が出展。こちらにも長蛇の列ができていたぞ。

 決勝戦はゲストも豪華。解説を務めるのは、本作のプロデューサーである犬塚太一氏(写真左から2番目)。さらに『DQM』シリーズと言えばこの方々! 声優の安元洋貴さん(写真中央)と岡本信彦氏さん(写真右から2番目)が登場した。

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▲安元さんと岡本さんは『DQM』シリーズを相当やり込んでおり、大会開始直前まで楽屋でふたりでモンスターを育てていたとか。

 予選大会を勝ち抜いた8人の猛者たちもステージに集まり、いよいよ大会が開始! ここでは、準決勝の2試合と決勝戦を模様をお伝えしていこう。

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▲おなじみのかけ声「レディー、ファイト!」とともに大会が開始! 組み合わせは抽選により、写真のような組み合わせとなった。

 ちなみに、準決勝と決勝のルールは以下のとおり。
・ラウンド……10ラウンド
・作戦……フリー
・入力時間……30秒
・同系統はOK(同種族はNG)
・入れかえ……1回のみOK
・装備……フリー
※Guestマークがついたモンスターは使用禁止

●準決勝第1試合
psyche選手(東京地区代表)
メイン…………メタルキング、オルゴ・デミーラ、はぐれメタル、エルギオス
スタンバイ……キラーマジンガ、メタルスライム、スライムつむり、ダークドレアム

みっちゃん♪選手(名古屋地区代表)
メイン…………キラーマジンガ、スライムベス、魔戦士ヴェーラ、メタルキング
スタンバイ……ダゴン、魔戦士ルギウス、ダークドレアム、オルゴ・デミーラ

 psyche選手は、マジックバリアやスクルトでジャッジポイントを稼ぎながら守りを固める戦法。対するみっちゃん♪選手は、岩石落としや星降りのサンバなどでダメージを与える攻撃的な戦法をとる。どちらも決定打を与えられないまま、徐々にジャッジポイントを溜めていく。3ラウンド目にオルゴ・デミーラのカウンターが炸裂し、みっちゃん♪選手のメタルキングが倒されるものの、直後にキラーマジンガがpsyche選手のメタルキングを会心の一撃で倒すなど、まったく譲らない展開が続く。
 しかし4ラウンド目に、試合が大きく動く。psyche選手のオルゴ・デミーラが、カウンターでキラーマシンガ、メドローアで魔戦士ヴェーラを撃破! ここで、スライムベス1体のみを残す形になったみっちゃん♪選手が、パーティを入れ替え。秘めたるチカラが発動した魔戦士ルギウスが、オルゴ・デミーラを撃破し、ジャッジポイントを獲得。さらに、つぎのラウンドで、みっちゃん♪選手のダークドレアムが、すてみからの攻撃でエルギオスを撃破した。ここで、psyche選手もパーティを入れ替え。
 psyche選手は、メタルスライムやスライムつむり、メタルキングで守りを固めたり、敵を妨害してポイントを稼ぎつつ、キラーマジンガで攻撃するという構成。ここで、テンションが上がったキラーマジンガのにおう斬りが900ダメージ近くを与えて、ポイントを一気に引き離す。
 みっちゃん♪選手のダゴンが、会心の一撃でpsyche選手のメタルキングを撃破するものの、つぎのラウンドで、またもやテンションが50まで上がったキラーマジンガのにおう斬りが炸裂し、みっちゃん選手♪の魔戦士ルギウス、ダークドレアム、オルゴ・デミーラが撃破されてしまう。この時点で、ジャッジポイントは約48000対約20000。
 ダゴンのリザオラルで粘りながら最終ラウンドまで持ち込むものの、このポイント差を返す手段がなく、psyche選手の勝利となった。

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▲みっちゃん♪選手は、psyche選手の守りを崩す手段がなく、徐々にジャッジポイントが開いていき、最後はキラーマジンガの強力な一撃で勝負が決した。

●準決勝第2試合
Gen選手(名古屋地区代表)
メイン…………メッサーラ、リザードキッズ、ハーゴン、メタルキング
スタンバイ……名もなき闇の王

にせ選手(大阪地区代表)
メイン…………メカバーン、おにこんぼう、スラ忍ブルー(Mサイズ)
スタンバイ……スラ忍ブルー、セバスチャン、魔戦士ルギウス、ダークドレアム

 お互い、強化魔法やいてつくはどうなどをくり出して大きな動きがない中、にせ選手がパーティチェンジを使用。Gen選手のメインモンスターとスタンバイモンスターを強制的に入れ替えてしまう。登場した名もなき闇の王は、バイキルトからの通常攻撃でダメージを与えていくが、にせ選手のおにこんぼうに、つねにアタックカンタがついていたため、ダメージを跳ね返される事態に。続いて、名もなき闇の王の攻撃を耐えたスラ忍ブルーが、悪夢のよびごえ、ギラグレイドで攻撃。Gen選手の名もなき闇の王が撃破されるという波乱の展開に! ジャッジポイントも約4000対約16000となり、にせ選手はほぼ無傷の状態でGen選手を追い込むことに成功する。
 2ラウンド目、Gen選手はメタルキングでみがわりをしつつ、インテラやスクルトなどでパーティ強化を図る。さらに、リザードキッズのメダパニダンスで、にせ選手のおにこんぼうを混乱させることに成功。対するにせ選手は、スラ忍ブルーがみがわりに影響されないジバルンバを使用する。
 つぎのラウンドには、ジバルンバでGen選手のパーティに平均800ダメージほどを与えるが、リザードキッズがアモールの雨で回復するという一進一退の攻防が続く。さらにGen選手のメッサーラがかがやく息や、しゃくねつで着実にダメージを与え、ハーゴンがパーティを強化しつつメラガイアーで攻撃する。にせ選手は、みがわりを封じる手段がないためか、ダメージソースがスラ忍ブルーのジバルンバのみという状況に。また、おにこんぼうも混乱中のため、行動できない。
 そして、ここから大きく状況が動く。お互いがほぼ同じ行動をする中、かがやく息としゃくねつで、にせ選手のおにこんぼうとスラ忍ブルーが倒されてしまったのだ。メカバーン1体のみになってしまったところで、にせ選手はパーティを入れ替え。にせ選手はすてみからの攻撃でハーゴンを撃破し、ポイントは約17000差に!
 しかし、ここでGen選手にチャンスが。リザードキッズのメダパニダンスで、スラ忍ブルーとセバスチャンを混乱状態にさせることに成功したのだ。この隙に、かがやく息やしゃくねつなどで大ダメージを与えて全滅まで追い込むものの、ダークドレアムがメガザルを使い、HPを全回復させて力尽きる。
 残り2ラウンド。この時点で、ジャッジポイントは約31000対41000と、にせ選手が10000ほどリード。しかし、にせ選手のスラ忍ブルーとセバスチャンは混乱状態。ここで、スラ忍ブルー、セバスチャンともに、混乱状態で自身を攻撃。Gen選手の息攻撃も合わさり、まさかの事態で倒されてしまう。この時点で、ジャッジポイントはほぼ互角の状態になり、最終ラウンドへ突入。
 天使のきまぐれで生き返ったスラ忍ブルーが、メガザルダンスでセバスチャンを生き返らせるものの、みがわりを使ったGen選手にダメージを与えることができず、メッサーラの息攻撃でセバスチャンが倒される。この撃破が決定打となり、ジャッジポイント約50000対約46000という大逆転でGen選手の勝利となった。

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▲まさに準決勝にふさわしい名勝負! 最後まで目が離せない、すばらしい戦いだった。

●ついに最強が決まる決勝戦!
psyche選手(東京地区代表)
メイン…………メタルキング、オルゴ・デミーラ、はぐれメタル、エルギオス
スタンバイ……キラーマジンガ、メタルスライム、スライムつむり、ダークドレアム

Gen選手(名古屋地区代表)
メイン…………メッサーラ、リザードキッズ、ハーゴン、メタルキング
スタンバイ……名もなき闇の王

 1ラウンド目は、お互いパーティ強化など静かな立ち上がり。と思われたところで、psyche選手のオルゴ・デミーラがパーティチェンジを使用。Gen選手の名もなき闇の王が引きずり出されてしまう。準決勝とまったく同じ展開だけに、イヤな予感を感じざるを得なかった。
 しかし、この回は違った! 名もなき闇の王の連続攻撃が入り、みがわりを使っていたはぐれメタルを撃破したのだ。psyche選手はカウンターなどで反撃するも、名もなき闇の王を倒しきることができず、3ラウンド目に突入。
 psyche選手が使った作戦封じの息の影響か、名もなき闇の王がバイキルト後にマダンテを使い、オルゴ・デミーラを撃破。続く通常攻撃でエルギオスも倒されてしまい、メタルキング1体のみに。ここで、psyche選手はパーティ入れ替えを行って逆転を狙うものの、秘めたるチカラが発動した名もなき闇の王が先制行動。通常攻撃の連発で、入れ替わったばかりのpsyche選手のモンスターが何もできないまま全滅という驚くべき展開に。
 この時点で、psyche選手の残りモンスターはメタルキング1体のみ。逆転するすべのないまま、6ラウンド目には、名もなき闇の王の会心の一撃でメタルキングを倒し、名古屋地区代表のGen選手が、最強のモンスターマスターの座へと登りつめた!

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▲結果的に大差がつく試合となったが、決勝戦にふさわしく、非常に盛り上がった内容となった。ここまで勝ち続けて名勝負を生み出したふたりのモンスターマスターに、心から拍手を贈りたい。

 決勝戦後にはサプライズゲストとして、『ドラゴンクエスト』の生みの親でもある堀井雄二氏が登場。Gen選手とpsyche選手の健闘を称えてくれた。

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▲「決勝戦にふさわしい、すばらしい勝負でした」とコメント。

 さらに、優勝したGen選手と岡本信彦さんによるエキシビションマッチが行われることに! 楽屋で安元さんとパーティの準備をしていたという岡本さんのパーティ構成は、以下の通り。

メイン…………アスラゾーマ
スタンバイ……ソードドラゴン、ゴールデンスライム、おにこんぼう

 アスラゾーマの名前は“一撃の力”。いきなりバイキルトといきなりスカラを発動させたところから見ると、この後に強力な一撃を放つバトルスタイルと予想されたのだが……。Gen選手が、スタンバイにいた名もなき闇の王とパーティメンバーを入れ替え、4枠vs4枠という構図に。この状況には堀井氏も「いいですねー!」と絶賛、会場も大きく沸く。
 肝心の1ラウンド目。Gen選手が先に行動し、いてつくはどうでアスラゾーマの強化効果を解除! この後、自身にバイキルトを使い、マダンテと通常攻撃であっさりとアスラゾーマを倒してしまう。「俺のすてみからのアンカーナックルが!」と岡本さん、大絶叫。どうやら、狙いはコレだったようだ。
 岡本さんのゴールデンスライムが、みがわりと亡者の執念で名もなき闇の王の攻撃を耐えているあいだに、おにこんぼうがステルスアタックで、名もなき闇の王を撃破! と見せ場はここまで。リザードキッズのメダパニダンスで、おにこんぼうとソードドラゴンが混乱状態になり、自身に攻撃するなど自滅の一途をたどった結果、Gen選手の勝利となった。

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▲敗れはしたものの、楽しい勝負を魅せてくれた岡本さん。さすがです!
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▲大会のラストには犬塚氏から『DQM』シリーズ最新作の制作が決定したという、サプライズ発表が! 「対戦のおもしろさは変えずに、新しい『DQM』を作る」というその言葉に、会場のモンスターマスターたちも大きな拍手で答えた。

 それでは最後に、見事優勝を果たしたGen選手へのインタビューをお届けしよう。

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――優勝おめでとうございます! 率直な感想をお聞かせください。
Gen選手 正直、勝てるとは思っていなかったんです。地方予選からですが、対戦会などで遊んでいる友人が出ると言うので、じゃあ自分も出てみようかな、というくらいの気持ちで参加しました。だから、まさか優勝までできるなんて思ってもみませんでした。
――最初から“日本一になってやる!”という気持ちではなかったんですね。
Gen選手 ありません(笑)。逆に、それがよかったのかなと思っています。勝てるように強いパーティを作ろうと挑んでいたら、勝てなかった。今回、4枠モンスターを使ったのも、予選を勝ち抜いてきた人たちで(4枠を)使っている人がいなかったからなんです。せっかくだから決勝では4枠モンスターを使ってみよう、負けたら負けたでしょうがない、という気持ちでした。でも、すばらしい働きをしてくれました。
――準決勝は、結構危なかったですよね。
Gen選手 どの勝負も紙一重で、たまたま運がよかっただけかなと。
――派手な戦いには、会場も大いに盛り上がりました。
Gen選手 自分もそうですが、やっぱり4枠モンスターは派手でおもしろいんですよ。正直、あそこまで働いてくれるとは期待していなかったので、うれしいです。
――ドラマチックな展開の試合が多かったのも印象的でした。
Gen選手 意外性のある展開にするためにも、定番のモンスターは使わないようにしたんです。
――地区予選から、戦いかたをガラっと変えましたよね。
Gen選手 相手が何をするかわかると、対策を練られちゃうんですよ。だから、地区予選とはパーティを変えようとは思っていました。
――パーティチェンジで無理矢理に“名もなき闇の王”を出されていましたね。
Gen選手 上級者と対戦すると、ときどき使われることがあるんですよ。だから、出されたときは一気に決められるようにしていました。つぎにパーティを変えようと思っていたときに、パーティチェンジを使われたこともあったので、そこはラッキーでした。
――日本一のモンスターマスターが考える『DQM』の魅力とは?
Gen選手 自分の場合は、対戦会などで、年齢差や性別も関係なく、知らない人たちと友だちになったりすることが多いんです。『DQM』を通じて、いろいろな垣根を越えて友だちを増やすことができるというのは魅力的だと思います。
――『DQM』シリーズ最新作の制作発表もありましたが、今後もプレイされますか?
Gen選手 『ドラゴンクエスト』自体がすごい好きなので、これからもずっと楽しんで続けていきたいですね。