最上のレーシングシミュレーターをトップドライバーも堪能
本日2014年7月31日、日本マイクロソフトから2014年9月4日発売予定のXbox One用ソフト『Forza Motorsport 5』メディア説明会が開催され、マクラーレン・オートモーティブのチーフ・テストドライバーであるクリス・グッドウィン氏が参加。屈指の難関コースであるニュルブルクリンク・北コースを走行するデモプレイが行われた。
説明会は日本マイクロソフトの南雲聡氏のプレゼンからスタート。Xbox One本体と同時発売される『Forza Motorsport 5』は、Xbox Oneのパワーを活かして、リアルを追求したレーシング・シミュレーションゲーム。1080p/60fpsで再現されるスピードの世界、プレイヤーデータがクラウドに蓄積・学習されることにより、キャリアモードでライバルカーとして登場し、リアルな対戦を楽しめる“Drivatar”など、究極のリアルドライビングを体験できる。さらにクラシックカー、スーパーカー、レーシングカーと、歴史に名を刻む究極のカーラインアップも魅力のひとつとなっている。
そして、同作のリアリティを語るうえでもっともふさわしいゲストとして、同作のワールドワイドプロモーションパートナーであるマクラーレン・オートモーティブから、チーフ・テストドライバーのクリス・グッドウィン氏が登場。今朝来日したばかりというクリス氏は、同作に収録されている、1976 McLaren M23やP1といった数々のマクラーレン車を実際にドライブしているという。また、マクラーレンでは、15年ほど前にシミュレーターを作り、実際のマシン開発に使っている。そのシミュレーターは、ドライビングによって実際に車体やハンドルが動くというものだが、『Forza Motorsport 5』をシミュレーターとしてみると「グラフィックには、本当に目を見張るものがある」と語った。
クリス氏といえば、ニュルブルクリンク・北コースにおいて、McLaren P1で7分を切る記録を出したことでも知られる。「もっとも怖く、もっともワクワクし、そしてもっとも楽しい時間を過ごした」そうで、相当の集中力を必要とする難コースなわけだが、今回は『Forza Motorsport 5』に収録されたそのコースを、同じくMcLaren P1でチャレンジすることになった。参考までに、クリス氏が7分を切ったときの動画も公開しよう。
本作には、マクラーレンの車種も数多く収録されている。ちなみに、McLaren P1は“世界最高のドライバーズカー”を目指して、昨年発表された。生産台数はわずか375台で、価格は日本円で9917万8000円[税込](!)。もちろん、すでに完売しているそうだ。最高速度は350km!
ニュルブルクリンク・北コースは、世界最長そして超難関コースとして知られ、さざまなテストにも用いられている。「実際の走行では、1億円もするクルマを壊せないし、自分の安全も守る必要があるけど、今日はプレッシャーが少ないね(笑)」とのこと。説明会前に10分ほどプレイしただけのぶっつけ本番で、この難コースに挑むことになった。
これまでに何度もこのコースを走っているというクリス氏は、走行しながら通称“キツネの穴”やニキ・ラウダが事故を起こしたコーナーなど、“名所”を案内してくれた。「コースの再現度がすばらしく、実際と同じ感覚で走ることができた」というクリス氏、序盤にコース前方のライバル車につかえたこともあるが、タイムは約8分15秒。残念ながら7分の壁は破れなかったものの、プロらしい、さすがのライン取りで見事にゴールインした。
「私が初めてこのコースを走ったのは約20年前です。しかし、まだ上達している途中です。このコースには、毎回毎回、死ぬまでずっと学び続けることでしょう。また、マクラーレンのクルマが何台も収録されていますが、どのクルマを運転していても楽しいです。それはすべてが違うクルマであり、それぞれに当時の最先端の技術がつぎ込まれているからです。その意味では、McLaren P1は、現在世界で最高のテクノロジーを搭載していると言えます。しかし、それはマイクロソフトさんも同じだと思いますが、5年後にはさらにいいものが出ていると思います」(クリス氏)
Xbox Oneの持つマシンパワーを存分に発揮し、究極のレーシングシミュレーターとして、ハードと同時発売される『Forza Motorsport 5』は、圧倒的な映像美と“Drivatar”を始めとした、新しい楽しみかたがある。レースファンのみならず、あらゆるゲームファンにプレイしてもらいたいタイトルだ。
(取材・文:ブラボー!秋山)