万人が“怖い”と思えるようなホラーゲーム

 日本一ソフトウェアは、2014年8月7日発売予定のプレイステーション3、プレイステーション Vita用ソフト『真 流行り神』の最新情報を公開した。今回は、『真 流行り神』のグラフィック、音楽、演出、ルート構成、シナリオといった各項目における“恐怖”に対するこだわりを紹介しよう。

■恐怖へのこだわり 〜グラフィック〜

 『真 流行り神』のグラフィックは“イラスト1枚だけでも怖い”と思わせるように作成している。ラフの段階から、そのイラストの持つ怖い部分が伝わってくる

・ラフ画

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▲女性の後ろから迫りくる無数の手と黒い靄。ラフ画の段階から、その緊迫感や禍々しさが伝わってくるように作成している。

・完成版

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▲この世のものならざるナニカ。完成版では一本一本の腕がはっきりしていることもあり、女性を引きずり込もうとしている明確な意思が感じられる。

・ラフ画

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・色彩段階

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・完成版

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▲電流を人体に直接流すイベントイラストの行程。ラフ画の段階では、具体的な情報は少ないものの、この者の悲痛な叫びが恐怖を煽るように描かれている。

◆『流行り神』特有の雰囲気作り
 ゲーム内のイラストにはすべて、『流行り神』特有の雰囲気を表現するために、イラストとして完成した後に特有の加工をする。以下の背景イラストの場合、壁や床、ドアに微妙な陰影やシミがあるように見える。こうした小さなこだわりが『真 流行り神』独特の空気感をつくっている。

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▲イラストとして完成した背景。
▲実際のゲーム内の背景。

■恐怖へのこだわり 〜音〜

◆“流血”、“出血”のSE
 『真 流行り神』では“血”にまつわるさまざまな音に注力している。ゲーム内には“流血”や“出血”といった“血”に関係するSE(サウンドエフェクト)が40種類以上収録されている。そのほかにも“寄生虫が蠢く音”や“人間が人間に噛み付く音”といった特殊なSEも豊富に搭載している。

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◆“環境音”へのこだわり
 ゲーム中ではBGM以外の“環境音”についても注力している。例えば、真夜中の山林で逃亡者を捜索する場面においては、“無線が飛び交う音”や“虫の音”、“鳥の鳴き声”といったさまざまな音がでており、独特な雰囲気を作り上げている。

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■恐怖のこだわり 〜演出〜

◆主人公の感覚を中心とした演出。
 プレイヤーは主人公の北條紗希の視点で、つぎつぎと起こる事件を追い、恐怖に立ち向かう。よって、プレイヤーがゲームに入り込めるよう、ゲーム内の演出は紗希の視点、感性を中心としたものが多くなっており、紗希の“恐怖”がプレイヤーの“恐怖”に直結できるように演出が組まれている。

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▲主人公が眠らされ、監禁された部屋で目覚めるシーン。“定まらない視点”、“結像しない視界”といった状況を背景をぼやけさせることで演出している。

◆“動き”のある演出
 本タイトルはこれまでの『流行り神』シリーズでは少なかった、“動き”による演出を数多くとりいれている。イベントイラストやカットインイラストを動かすことで、緊張感のある物語が展開される。

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▲腐敗が進んだ3人の死体を暗闇で発見するイベント。死体のイラストを動かすことで、主人公の動揺や恐怖といった感情を表現しており、それがこちらまで伝わってくるような演出をしている。

■恐怖のこだわり 〜ルート構成〜

◆あらゆるジャンルの恐怖
 “何が怖いか”、“何に対して恐怖を感じるか”というのは人によって異なるため、『真 流行り神』では殺人、悪霊、監禁、洗脳、蟲、などのあらゆるホラージャンルを取り入れている。

・ブラインドマン編

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▲ブラインドマン編は“人間の怖さ”をテーマとしたルート。このルートでは“目をくりぬかれた死体”や“狂人の暴走”といった“人間”にまつわる物語が展開される。

・悪霊編

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▲悪霊編は文字通り、悪霊の恐怖を描いたストーリー。もし、悪霊を恐れる心が悪霊を生んだとするならば、簡単に悪霊の存在を否定することはできない、といったある意味『流行り神』らしいルートである。

・死臭編

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▲死臭編は猟奇殺人の恐怖を描いたルート。テキストやイラストも凄惨な内容となっている。左のイベントイラストの人はまだ、“死んではいない”状態である。

・寄生虫編

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▲寄生虫編は生きた人間の体を食らうおぞましい蟲が襲いかかるルート。主人公紗希の周りの人間が次々と犠牲になるが、どうすることもできず、ただただ逃げ惑うストーリーが展開される。

■シナリオ紹介

 今回は、狂気に満ちた人間による暴走を描く“生贄編”と拷問による恐怖を味わう“洗脳編”を紹介。

◆CASE7:監禁

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 目を覚ますと、携帯も荷物もなくなっている。
 部屋の戸を開けると、男がビデオカメラを回しながら見張っていて、紗希を外に出させまいとしている。
 状況を切り抜けようと、大声を出すも、別の男がやってきて腹を殴りつける。
 さんざん暴行を加えた後、男たちは部屋から出ないように注意して去っていく。

 翌朝。紗希は自分が監禁されていると思い至る。
 そして、再び睡眠約を飲まされ、眠らされてしまう。

 目を覚ますと、紗希は手足を拘束されて仰向けに寝かせられていた。
 そばではふたりの男が、先端のとがった刃物類を研いでいる。
 ふたりは人間を解体するビデオの撮影準備をしていた。

◆CASE8:拷問

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 「ぎぃぃいやぁああああああアアアアアアぁッ!」

 スイッチを入れるたびに苦痛で呻く。
 その唸りが耳の奥にこびりついて気持ち悪い。

 胃の中まで握りつぶされるような悪寒。喉の奥までザラつくような感覚。
 良心の呵責も凄まじいものがある。

 何故こんな……?どうしてこんな……?何故わたしが……?

 わかってる、屈したのだ。この痛みに、拷問に。自分がやられたくないから……。

 これは……不正でしょう? 何から何まで!
 違法行為だ。そう、犯罪。絶対に告発できる。するべき……?

 頬が熱い。ぼろぼろと私は涙をこぼしている。

■予約特典情報

予約特典は、
『真 流行り神』のサウンドトラックと歴代シリーズ
流行り神 警視庁怪異事件ファイル』、
流行り神2 警視庁怪異事件ファイル』、
流行り神3 警視庁怪異事件ファイル』、
の厳選したBGMをCDの容量ギリギリまで詰め込んだ、『流行り神』シリーズのベスト版サウンドトラック。

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▲『流行り神サウンドトラック the BEST』。