ダブルバレルショットガン! 超デカいサイバーデーモン! 『Brutal Doom』もビックリの引き裂き攻撃!
アメリカのテキサス州ダラスで、id Softwareのファンイベント“QuakeCon 2014”が開幕した。
初日の基調講演では、予告されていた新生『Doom』の実機デモが初公開された。その超過激な内容に、3000人近くが集まった大ホールが大喝采!
プレゼンテーションは写真撮影などが禁止されていたため、映像や写真をお届けすることはできないのだが、その一部始終を必死の思いでメモって来たので、早速ご紹介しよう。
■シリーズの原点に立ち返る新『DOOM』
発表を行ったのは、エグゼクティブプロデューサーのマーティ・ストラットン氏。FPSジャンルを築き上げた『Doom』シリーズの新作として『Doom 4』という仮称で開発されてきた本作だが、「本当にファンが遊びたいものを作る」という意味も込めて、改めて『Doom』というシンプルなタイトルで勝負することに。
重要視しているのは、ファストペース(高速)な戦闘、そして強力で魅力的な武器を提供すること、そしてキャラクターの流れるような挙動(いわく「Doomはカバーリングするようなゲームじゃない。高速で流れるように、敵の弾を避けながら戦闘するんだ」)といった部分。
■id Tech 6で1080P&60FPS
ゲームエンジンとしてはid Tech 6を採用し、1080Pで秒間60フレームの動作をするという。プラットフォームはPC/PS4/Xbox Oneで、実機デモ(工場か製鉄所のような場所でのデモと、建物外のシーンもあるデモの2パターン)はPCで行われた。
舞台は火星で、地獄のデーモンたちを相手に銃を撃ちまくるという原点に立ち返ったもの。オープニングではヘルメット型のバイザーを被ると、HUDでマップの情報などをオーバーレイしてくれる。左下には残りライフが表示されており、自動全回復型のゲームではないのはさすが『Doom』。
■クラシックなDOOMを尊重しつつ、ウルトラゴアに進化!
戦闘は確かに流れるように撃って避けていくクラシックなFPSを思い起こさせるテンポ。ジャンプも高く、背丈ぐらいの箱にはそのまま乗れるぐらい。
注目したいのは近接攻撃で、デーモンに正面から飛び乗ってそのまま流れるように頭を踏み潰したり、グッと拳をぶち込んで内臓を抜き出したり、顔を左右に引き裂いたりと、『Doom』旧作を超過激にする拡張プログラム『Brutal Doom』のコンセプトを正式採用したかのような“全開”ぶり。ダブルバレルショットガンでは上半身が吹き飛んだり、チェーンソーを使うとギョリギョリと真っ二つに切っていくアニメーションが入ったりもする。
指紋認証が必要なシーンでは、そこら辺で死んでる死体の手を引きちぎって認証に使うというえげつないことをやっていたり、2本行われたデモの1本目ではRevenant風の敵にプレイヤーの両手が引きちぎられたりと、基本的に悪趣味スレスレのウルトラゴアな感じだ。
ちなみに武器交換のインターフェースを表示している間にスローが入ったりするのは、恐らくコントローラーでのプレイも意識した設計になっているからだろう。
敵はインプやマンキュバスなど、『Doom』シリーズのモンスターを改めてデザインし直しており、いずれも見た目が凶悪。固有の近接フィニッシュも用意されているようで、マンキュバスと戦った際には、ロケットランチャーを撃ち込んだりして弱ったところでマンキュバスの体がオレンジ色にオーバーレイ表示され、そこで接近すると、腹から光る内臓を抜き出し、パンチでそれを口からぶち込んで爆殺するというオリジナルのキルが発動していた。
なお、2本目のデモのラストではティザー動画にも出てくるサイバーデーモンが出現したのだが、建物2~3階分というデカさ! クソでかくディアブロ様のような凶悪な外見をしたサイバーデーモンと早く戦ってみたいところだ。
ビジュアル面もさることながら、プラズマガンの発射音が軽くなくて『Doom3』よりも若干重々しくなっていたり、ドアが開くSEがクラシックな「バヒューン」という音だったりと、サウンド面もなかなかいい感じ。敵が落とすヘルスや弾が近付くだけで自動回収というのも嬉しい(いちいち拾うのはややめんどくさい)。
まとめると、単に最新技術で『Doom』を作るのではなく、そこに初期『Doom』がなぜいまだ愛されているかをよく見直し、脳汁全開でぶっ込んできた感じの仕上がり。もちろん会場はスタンディングオベーション続出の大歓声で応えていた。気になるマルチプレイについては「また今度」と言いつつ、『Doom』らしい高速で競技性の高いものであることは保証するとのこと。
その他基調講演では、『Quake Live』が近々Steamで配信になることも発表に。今週末はベセスダ・ソフトワークスのタイトルセールなども行われる予定だ。(文・取材:ミル☆吉村)