「このトレーラーには、小島監督独自の象徴性(シンボル)と哲学が満ちている」

 2014年6月10日よりアメリカ・ロサンゼルスで開催されたE3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2014で公開された、KONAMIより発売予定のプレイステーション4、プレイステーション3、Xbox One、Xbox 360用ソフト『メタルギア ソリッド V ファントムペイン』のトレーラーについて、映画界の著名人からコメントが寄せられた。

 公開時より話題となったこのトレーラーに、『スパイダーマン』シリーズや『X-MEN』シリーズ、『アイアンマン』など数々の大ヒット映画を手がけ、『メタルギア ソリッド』の映画化も手がける映画プロデューサーのアヴィ・アラッド氏をはじめ、映画業界の第一線で活躍する映画監督や俳優からのコメントが到着。トレーラーとあわせてチェックしよう。

『METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN』 E3 2014 Trailer


◆アヴィ・アラッド氏(映画プロデューサー/『アメイジング・スパイダーマン』、『X-MEN』)
 『メタルギア ソリッド V ファントムペイン』の衝撃的な公開――。
 このトレーラーには、小島監督独自の象徴性(シンボル)と哲学が満ちている。
 小島監督はストーリーを巧妙につなぎ合わせて、観る者を翻弄させながら、同時に新たな『メタルギア ソリッド』体験をたっぷりと盛り込み、私たちを悦ばせてくれる。
 私は、あのダイアモンド・ドッグズでの光景、スネークが骨壷の遺灰を顔に塗るシーンを観て、そこに至る多くの物語があることを確信した。
 また、全編に流れるマイク・オールドフィールドの『Nuclear』をよく聴いてほしい。小島監督の卓越した構成により、その歌詞からは多くの意図を読み取ることができるだろう。来たるべき、感情を揺さぶる傑作への、鍵を。
 スネークの声を演じるキーファー・サザーランドも素晴らしく、ドラマを盛り上げる。ゲームプレイが待ち遠しい。
※英語音声版鑑賞による

◆ニコラス・ウィンディング・レフン氏(映画監督/『ドライヴ』、『オンリー・ゴッド』)
 ドストエフスキー、スタンリー・キューブリック、カラヴァッジオの精神(スピリット)が小島秀夫の体内に入り込んだのかと思えてしまう。ゲームという芸術をキャンバスに使い、怖れ気もなく、誰も到達していない場所へと立ち向かっているからだ。
 息を呑むような一連の場面で描かれた、幅広く、より複雑な人間性――『メタルギア ソリッド V ファントムペイン』のトレーラーはあらためて、小島秀夫が巨匠たることを証明した。未来のテクノロジーを切り拓く、大胆で果敢な一歩だ。
 小島秀夫は『メタルギア ソリッド V ファントムペイン』で、映画的なストーリーテリングと、先鋭的なゲームテクノロジーの完璧な融合を成し遂げた。ひとことでいうなら、天才だ。

◆ギレルモ・デル・トロ氏(映画監督/『パンズ・ラビリンス』、『パシフィック・リム』)
 小島さんは僕にとって不変、不動の、インスピレーションの源であり、『メタルギア』はいつだって先鋭的(edgy)で、精力的(vital)だ。
 言葉を失うほどの世界と感性で僕たちの期待に応えながら、さらに絶え間なく、限界に挑み続けている。このトレーラーは表現媒体の未来へと開く、息も止まる物語と芸術的発展へのとば口だ。アメージング!!

◆塚本晋也氏(映画監督/『鉄男 TETSUO』、『ヴィタール』、『悪夢探偵』)
 激しく狂おしく深淵な小島ワールド。このゲームを終えたとき、あなたは、まったく新しい人間に生まれ変わっていることだろう。

◆パク・チャヌク氏(映画監督/『オールド・ボーイ』、『イノセント・ガーデン』)
 私はずっと小島さんが監督した映画を観たいと思っていました。しかし『メタルギア ソリッド V ファントムペイン』の最新トレーラーを観て、私が間違っていたと確信しました。
小島さんはすでに彼のやりかたで映画を作っていたんです。『メタルギア ソリッド』のゲームはすでに映画であり、未来の映画なのです。

◆ノーマン・リーダス氏(俳優/『処刑人』、『ウォーキング・デッド』)
 マジヤバい! すごすぎる! 超キレイだし、よくできてる。最高の芸術品を創ったね。