ローカライズも進行中
先週アメリカのカリフォルニア州ロサンゼルスで行われたE3 2014。『World of Tanks』で知られるWargaming.netは、『World of Tanks』、『World of Warplanes』に続く第3のタイトルとして開発中の『World of Warships』をプレス関係者に披露していた。
戦車、戦闘機と来て、今回はその名の通り艦隊戦がテーマのオンライン対戦型の海戦ゲーム。既存タイトルで使用しているWargaming.netのIDでプレイ可能で、ゲーム内通貨やフリー経験値などを応用できるほか、プレミアムアカウントの場合は特典も適用される。
登場するのは、まずは日本とアメリカの2カ国。両軍の50隻程度の船を実装しており、正式サービス時は80隻以上にアップデート予定。日米以外の国についても、ロシア、イギリス、ドイツなどの艦船を順次追加していくとのこと。
基本的な試合の勝利条件は、敵の全滅または陣地(海域)の占領。登場する4種類の艦船をすごくおおざっぱにまとめると以下。
戦艦 火力・防御力ともに高いが、速度が遅い。
巡洋艦 そこそこの火力と防御力を持つ中間的存在。
駆逐艦 基本的な火力と防御力は低いが、足が速く、魚雷を搭載している。
空母 戦闘機や爆撃機を搭載した、まったく異なるプレイ感の船種。
戦艦は強力だが足が遅いので駆逐艦に狙われると危なく、駆逐艦は耐久力があまり無いので巡洋艦の格好の標的……といった具合に3種類の艦船が3すくみのようになっているところに、航空機を飛ばしながら戦う空母という異なる存在がいるといった塩梅だ。
ただ、細かな部分は船によって例外もあり、デモでは巡洋艦区分の“高雄”での戦闘が披露されたのだが、高雄の場合は主砲以外に魚雷と偵察機を搭載している。
主砲などは『World of Tanks』などと同様に照準を合わせて発射していくのだが、魚雷は相手の進路を先読みしながら範囲を決めて発射する形になっており、扇型に広げたり、狭く集中させたりすることができる。これに加えて、装填に時間がかかるので右舷装填中の間は左舷側の魚雷を使うように操舵するといったテクも求められ、いかに立ち回っていくかが面白そうだ。
また、艦には部位破壊もあって、主砲や魚雷発射装置、対空機銃といった特定の部位を攻撃して機能停止させるといったことも可能(特定部位の出火なども起こる)。熟練した艦隊なら「今から爆撃機飛ばすから対空潰して!」といった連携もできるかも?
なお、各艦船はそれぞれ固有の技術ツリーを持っており、アップグレードが可能だ。
航空機の扱いは『World of Warplane』とは異なり、基本的には地図上でWaypoint(通過点)を指定して飛ばしていく半自動方式。空母は戦闘機(空対空)・急降下爆撃機(駆逐艦や巡洋艦に効果的)・雷撃機(戦艦などに効果的)を搭載できるのだが、何をするにしても、どこに向かわせてどう攻撃するかといったマネージメントが求められるわけだ。
そのほか乗員についても独特で、全員を描写するのではなく、各部署の指揮官が設けられている。
デモを披露してくれたディレクターのIVAN MOROZ氏に話を聞いた所、現状の種別は4種類であるものの、将来的なアップデートで潜水艦などを実装する可能性もあるとのこと。一方、機雷などはゲームがダイナミックにならなくなるため排除しているそう。
また、興味本位で宇宙船のシミュレーションゲーム『FTL』を例にクルーの再アサインなどのマネージメントは可能か聞いてみたのだが、現状のシステムには入っていないものの、将来的には比率を変えるような仕組みは導入するかも、との回答が得られた。
近々αテストを予定しており、クローズドβテストは年末、正式サービスは来年序盤が目標。 ローカライズも進行しており、日本語化を進めているという。ちなみに「『艦これ』知ってますか」と聞いた所、「女の子の奴だよね、艦についてのゲームは世界中全部調べたから知ってるよ」だそうです!
(文・写真・取材:ミル☆吉村)