実績十分な有力選手がひしめく東京エリア予選!

 アークシステムワークスが主催する対戦格闘ゲーム全国大会“ARC REVOLUTION CUP 2014”(略称、あーくれぼ2014)の予選大会が、2014年6月14日より全国各地のゲームセンターでスタートした。同大会は、アークシステムワークスのアーケード版対戦格闘ゲーム『ブレイブルー クロノファンタズマ』(以下、『BBCP』)、『GUILTYGEAR Xrd-SIGN-(ギルティギア イグザード サイン)』、『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』の3タイトル合同で行われる公式大会。日本各地のゲームセンターで予選大会が開催され、予選を突破したプレイヤーは8月末の決勝大会に出場できる。今回は、予選第1週からタイトーイン綾瀬で行われた『ブレイブルー クロノファンタズマ』の店舗予選をピックアップ。その模様をリポートする。

アーク格ゲーの全国大会“あーくれぼ2014”の予選大会がついに開幕! 『ブレイブルー』タイトーイン綾瀬予選をリポート_01

 タイトーイン綾瀬は、1階がクレーンゲーム、音楽ゲーム、プリクラなどの体感ゲームフロア。2階は『BBCP』や『P4U2』といったゲームがプレイできるネシカ筐体が3セット、『ウルトラストリートファイターIV』は地域最大級の4セット、さらに、『ガンダムエクストリームバーサス』や『鉄拳タッグトーナメント2』など、多数のビデオゲームが稼動している店舗だ。

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タイトーイン綾瀬。お店の前にはたくさんの自転車が並ぶ。

 店舗スタッフによれば、今回のあーくれぼ予選の開催は、常連客からのリクエストがあったためだという。予選店舗募集の最終日に常連客から「ぜひ予選を開催してください。今日が締め切りだからすぐに応募してください!」というアツい声をもらい、予選開催にいたったようだ。そんな同店舗の予選には、24チームが参加。『BBCP』の大規模大会でつねに上位入賞を果たしている“RYO”選手(レリウス)、公式全国大会“ぶるれぼ”優勝の“南”選手(ココノエ)、闘劇2011覇者の“こなん”選手(ツバキ)といった実績十分なプレイヤーに加え、“紅也”選手(ノエル)、“りゅうせい”選手(カルル)、“すーや”選手(ヴァルケンハイン)など、東京近郊で活躍する各キャラクターのトッププレイヤーが集結。開幕戦にふさわしい豪華なメンツによる大会となった。

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試合の行方を見守る参加者たち。ちなみに、大会は対戦台1セットで進行。
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どこを見ても有名プレイヤーばかりというハイレベルな大会に。

 大会形式は、ふたり1組で行われる2on2の早稲田式。先鋒と大将がそれぞれ試合を行い、2勝したチームの勝利。1勝1敗の場合は、勝者どうしの決定戦が行われるという仕組みだ。大会は、優勝候補の一角と目された“こなん”選手(ツバキ)・“いさ”選手(ココノエ)のチームが初戦で敗退するなど、プレイヤーの実力が拮抗した誰が勝ってもおかしくない激戦に。
 そんななか決勝まで勝ち上がったのは、“南”選手(ココノエ)・“ESP”選手(タオカカ)の“代打ESP”と、“RYO”選手(レリウス)と“きつね”選手(レイチェル)の“ハメ殺し軍団別動隊”の2チーム。どちらのチームもパートナーの負けをフォローして勝ち上がってきたのだが、特筆すべきは南選手の活躍。なかなか勝ち星を上げられないESP選手をフォローし、全試合逆2タテでチームを決勝へ導いていた。また、調子の上がらないESP選手に対して「気楽にやっていいよ」などと声をかける場面も見られ、試合で勝利するだけではなく精神的にもパートナーをフォローしていたぞ。

■決勝戦:代打ESP(ESP、南)対ハメ殺し軍団別動隊(RYO、きつね)

ESP選手(タオカカ)対きつね選手(レイチェル)
 ここまでのチームの勝利はすべて南選手があげている代打ESP。南選手の負担を少しでも減らしたいESP選手は、タオカカの素早い動きを活かして果敢に攻め込むも、きつね選手の堅い守りを崩せず0-2で敗退。早くもあとがなくってしまう。

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南選手(ココノエ)対RYO選手(レリウス)
 1ラウンド目の開幕早々、南選手のココノエはRYO選手のレリウスに捕まり、“ブレイクバースト”を消費してしまう苦しい展開。しかし、持ち前のディフェンスでレリウスの猛攻を凌ぎ、逆にレリウスを画面端に追い込む。“B雷撃バニシングレイ”設置を絡めたラッシュで逆転して、1ラウンド目を先取。2ラウンド目もRYO選手が南選手を捕まえ、画面端でラッシュを仕掛ける。ディフェンス能力に定評のある南選手も“ブレイクバースト”なしでレリウスの猛攻を凌ぐのは難しく、画面端から抜けられずにパーフェクト負けで2ラウンド目を落とす。3ラウンド目は、南選手が開幕直後に“ジャンプA”からのコンボで一気に画面端へ。そこから“B雷撃バニシングレイ”設置からの強力な攻めをくり返して体力8割を奪う。そして最後は、投げからの“氷結アブソリュートゼロ”を決めて勝利。

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南選手(ココノエ)対きつね選手(レイチェル)
 お互い各種飛び道具を使って、有利な状況を作り出そうと立ち回り。南選手のココノエがきつね選手を捕まえ、“B雷撃バニシングレイ”を使った画面端の連係で攻め立てて体力をリード。きつね選手も要所で“しゃがみC”を使って切り返すが、一歩及ばず南選手が勝利。2ラウンド目もお互いが各種飛び道具を撃ち合う展開。さきに体力をリードしたのは南選手だったが、“転移ライアーヘイズ”を狙われて逆転を許し、そのままラウンドを落とす。1-1で迎えた3ラウンド目。南選手は飛び道具によるけん制ではなく、積極的に前に出る立ち回りに切り換える。レイチェルを捕まえてラッシュを仕掛ける南選手は、しゃがみCによる割り込みはガード、ジャンプによる空中への回避は6Aで迎撃と、相手の回避行動をしっかり対処した南選手が勝利。代打ESPが店舗代表の権利を獲得した。

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南さんが逆2タテを決めた瞬間のESPさんが超うれしそうですね(笑)。

優勝チームインタビュー

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優勝チーム“代打ESP”
南選手(左)、ESP選手(右)

――優勝おめでとうございます。いまのお気持ちを教えてください。

南選手(以下、南) 正直、勝てるとは思っていませんでした。運がよかったのとキャラクターが強かったんだと思います。

ESP選手(以下、ESP) タオカカがかわいいから、マスコットのつとめを果たせたのかなと(笑)。エリア決勝はもうちょっとがんばります!

――タオカカは使っている人が少ない印象がありますがいかがですか?

ESP “ダンシングエッジ”の調整で立ち回りが変わったので、難しくなりましたね。タオカカを辞めた人が多いのですが、自分は意地でこのキャラで勝ちたいなと。キャラランク的には中の上くらいだと思っています。

――南さんはラグナからココノエに変えたようですが、いかがですか? 家庭用でやり込んでいるのでしょうか?

 ココノエは使っていておもしろいですよ。ラグナと違って単純じゃないですからね。弾を撒いたり、起き攻めも豊富ですし。最近は家庭用のネット対戦ばかりなので、そろそろゲーセンで練習したいと思っています。ただ、ゲーセンの場合、対戦相手を見つけるのが難しいんですよね。

ESP 僕は“月労”(月の労働時間)250時間越えに隙はないんで、ちょっとやり込めてないんですよ。でも睡眠時間を削ってがんばります(笑)。タオカカはシビアな入力が求められるキャラなので、ネット対戦はちょっときびしいです。だから、できるだけゲーセンに行こうと思っています。

――ちなみに、チーム結成のきっかけを教えてもらえますか?

 ソウジさん(ぶるれぼ優勝時のチームメイト)と組むつもりだったんですけど、自分の力不足を感じてあれだけのプレイヤーと組むのはきまずいとなり、組む人がいなくなったんですよ。ひとりで出ようかと思っていたんですが、そのタイミングでESPさんに誘ってもらったのでチームを組みました。

ESP 南さんのような最強クラスのプレイヤーと組むのは初めてだったんですが、心強過ぎてまったく緊張しませんでした(笑)。

――南さんひとりで全部勝っちゃいましたもんね(笑)。キャラクターを変えてそんなに時間もなかったと思うんですけど、仕上げてくるのはさすがですね。

 ココノエは見た目のわりにスタンダードキャラの要素が強いんですよ。ラグナの延長戦上で使えるのがデカイですね。殴り合いはこれまでの経験でできますし、飛び道具の使いかたはアクションゲームみたいに正解が決まってるので、テツヲ君やイサ君の動きを参考にすればすぐに真似できますから。

――ほかのプレイヤーの動きを研究しているんですね。

 テツヲ君、イサ君、辻川さん、マトイさんあたりの動画を見てかなり研究しました。とはいえ、勝てるようになったのは本当に最近ですね。最初は全然勝てなくて「ココノエを使っているのに……」という感じになっちゃっていました。ココノエは最初の印象が悪かったせいか、勝って当然というのがついてまわるんですよ。

――実際に最強なのかは別として、ココノエはものすごく強いキャラクターと思われているから、使っている人はそういうプレッシャーもあるかもしれませんね。それではエリア決勝への意気込みを教えてください。

ESP マスコットも気合いで勝てるところは勝っていきたいです。

 今日は運がよかったと思うので、エリア決勝までにゲーセンで強い人と対戦してしっかり実力をつけたいですね。まあ負けてしまってもまた取ればいいだけなので気楽にいきます。ただ、エリア決勝がオンゴッズとかぶってるのが心配です(笑)。

■記事担当:豊泉三兄弟(次男)