E3 2014最大の注目作『Bloodborne(ブラッドボーン)』に迫る! ディレクターの宮崎英高氏に直撃!!

SCE JAPANスタジオとフロム・ソフトウェアという、あの『Demon's Soul(デモンズソウル)』を生み出した黄金タッグ再び! 世界中が注目するプレイステーション4独占の完全新作『Bloodborne(ブラッドボーン)』について、ディレクターを務めるフロム・ソフトウェアの宮崎英高氏に直撃! 数々の謎が明らかになったロングインタビューをお届けしよう。
2014-06-13 12:00:00

●世界観や物語、ゲーム性も含めて“未知の探索”が大きなテーマの作品です

 “E3(エレクトロニック・エンターテインメント・エキスポ)2014”に先駆けて開催された“プレイステーション E3 2014 プレスカンファレンス”でトレーラーが公開され、一気に注目を集めた『Bloodborne(ブラッドボーン)』。その難度でプレイヤーに“発見と達成することの喜び”を再確認させ、国内はおろか海外でも高いセールスと評価を獲得した『Demon's Souls(デモンズソウル)』(以下、『デモンズ』)から5年。『デモンズ』のディレクターを務めた宮崎英高氏が再びSCEとタッグを組んで放つ話題作だ。このゲームで宮崎氏、そしてフロム・ソフトウェアが目指す“ゲームの姿”に迫る、ロングインタビュー!
(本インタビューは、週刊ファミ通2014年6月26日号に掲載されたものです)


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▲フロム・ソフトウェア
『Bloodborne(ブラッドボーン)』ディレクター
宮崎英高氏(文中は宮崎)

●新しいハードで新しいゲームを作る、それが最初のスタートでした


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――お聞きしたいことは正直、山ほどあるのですが(笑)、本作は『DARK SOULS(ダークソウル)』(※2011年9月25日にフロム・ソフトウェアから発売。以下、『ダークソウル』)以来、ひさびさに宮崎さんがディレクターを務める作品となりますね。
宮崎 そうですね。とはいえ、私としては『ダークソウル』の“アルトリウス”版(※『DARK SOULS with ARTORIAS OF THE ABYSS EDITION(ダークソウル ウィズ アルトリウス オブ ジ アビス エディション)』、2012年10月25日発売)制作の後すぐに着手して、細く続けていたプロジェクトなので、とくにひさしぶりという感じはありませんね。

――最初にお聞きしてしまいますが、本作の発表を受けた『デモンズ』のファンからは、“なぜ『デモンズ2』ではないのか?”という声も挙がると思いますが。
宮崎 『デモンズ』の制作者としては、そういった声をいただけるのは、本当にとてもうれしいことですが、本作は完全新作となります。2012年のプレイステーション4発表前だったかと思いますが、もともとSCEさんからいただいた最初のお話も、「新しいハードで、また新しいゲームを作りませんか」というものでしたし、本作が『デモンズ2』として検討されたことはありません。我々にとって、新しいハードというのも魅力的でしたし、新しいゲームという点も、むしろSCEさんの意気込みを感じたことを覚えています。

――では、いよいよ明らかになった完全新作である『Bloodborne(ブラッドボーン)』ですが、どのような作品になるのでしょうか。
宮崎 ジャンルはアクションRPG、カメラ位置もPC(プレイヤーキャラクター)の背後ということで、そうしたフォーマットは『デモンズ』と大きく変わりません。ですが、それより先の要素、たとえばバトルを中心としたもろもろのゲーム性であるとか、あるいは世界観や物語であるとかは、新しいものになります。世界観であれば、本作ではベースとしてヴィクトリア時代をイメージしており、いわゆるファンタジーよりは時代が進んでいます。

――確かに、いままでの作品は中世を基調としたダークファンタジーでしたが、大きく変わりました。ヴィクトリア朝という時代を選んだ理由をお聞かせください。
宮崎 理由はいくつかありますが、まずはバトルのゲーム性ですね。もともと『デモンズ』の剣と盾で定義されるバトルから、より能動的に状況に挑むバトルへのシフトを考えていたのです。そのために銃の概念を採用しまし、しかし、いわゆる“シューター”にはしたくない、という要件にとって、ヴィクトリア時代がちょうどよかったのです。古い銃のイメージが残っている時代ですね。

――なるほど。ゲーム性があってヴィクトリア朝の設定が生まれた、と。
宮崎 はい。ただその一方で、プレイステーション4のパワーを考えたときに、我々が表現したい世界がそうだった、ということもあります。本作の舞台となる“古都ヤーナム”では、ゴシックの古い街並みにヴィクトリア時代のモチーフを重ねていますが、ゴシックであれヴィクトリアであれ、作り込まれた意匠が特徴になりますし、それらを重ねた重層的な雰囲気作りも含めて、プレイステーション4のパワーがあって初めて実現できたものと思います。あとはまあ単純に、私が好きだ、ということも大きいですね。

――SCEのプレスカンファレンスで発表されたムービーを拝見しましたが、細かい部分までみっちりと描き込まれていることが伝わりました。正直、そのクオリティーには圧倒されましたね。
宮崎 気に入っていただけたらうれしいですね。



――ヴィクトリア朝という現実性の高い世界ではありますが、異世界というか、どこか独特な雰囲気が漂っていました。
宮崎 そうですね。“ヤーナム”自体、ヴィクトリア時代の中心地ではなく、遠く辺境にある、偏見に満ちた古く陰気な街であり、独特の古い医療行為、あるいは風土病である“獣の病”など、異様な雰囲気につながるいくつかの要素をはらんでいますから。まあ、どのみち、まともな場所ではありません。

――その風土病と本作のタイトルに、関連はあるのでしょうか?
宮崎 それはまだ秘密です(笑)。本作のキーワードは、まず“血”と“獣”になるかと思いますが、それらの意味、あるいはタイトルである『Bloodborne(ブラッドボーン)』の意味についても、ユーザーさんがゲームをプレイする中で見出していくものにしたいですね。

――マップとして見るヤーナムという都市は、非常に奥行があり、縦にも横にも広そうな印象を受けました。
宮崎 はい。古都ということもあり、かなり大きな街です。街中以外にもさまざまなシチュエーションを用意していますし、マップ設計における我々のクセも出ているので、探索を楽しんでもらえたらうれしいですね。

●状況を打開するには“能動的”に仕掛けていくしかありません


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宮崎 本作の新しい要素となるのは、やはりバトルですね。時代選定のところでもお話ししたとおり、より能動的な、近接武器と銃を使ったバトルを採用しています。

――“能動的なアクション”とは、具体的にどのようなものをイメージされているのですか?
宮崎 敵は強く恐ろしく、受動的に待っていると、そのまま飲み込まれて殺されてしまう。だから、状況を打開するためには、みずから能動的に仕掛けていくしかない、というイメージですね。能動的というと、『デモンズ』よりもプレイヤーキャラクターが強く、敵が弱いイメージに誤解されがちなんですが、そういうことではありません。

――それは、防御の重要度が下がるということでよろしいのでしょうか?
宮崎 そうですね。単純な防御については、選択肢のひとつとしては残ると思いますが、重要度は下がると思います。また、そうした選択肢とは別に、防御の概念をより能動的な概念に置き換えたものも考えていますが、こちらの詳細はまだ伏せさせてください。

――意味深ですね(笑)。回避行動が重要となると、かなりアクション性が高い戦闘になると思われますが……。
宮崎 バトルの戦術性、あるいは選択肢の数は上がると思いますが、高いアクションスキルとか、指先の器用さや反射神経とか、そういうものを高く要求するつもりはありません。もちろん、アクションスキルで困難に挑むのもアリなのですが、強敵とどう戦うのかを考えて立ち回る、その判断と戦略性、観察と工夫で打開もできるようなバトルにしたいですね。そうでないと、そもそも私がクリアーできない(笑)。

――いままでのお話を聞いていると、本作では爽快な戦闘が楽しめそうですね。とはいえ“やられては、立ち上がって戦う”という、おなじみの歯応えは残るのでしょうか。
宮崎 はい。それは残ると思います。そもそも、本作のバトルでは、キーワードとして“死闘感”を考えているんです。敵と対峙したときには、絶望的な死闘を「やばい……」と予感してほしいし、敵を倒したときには、その戦いを凄惨な死闘として「やばかった……」と振り返ってほしい。そういった部分を、重視していくつもりです。死闘をくぐり抜けた快感ですね。だから、単純に敵が弱くなるとかはないと思いますよ。

――それを聞いて、安心しました(笑)。そうなると俄然、銃の役割が気になってきますね。
宮崎 基本的には、近接戦闘の立ち回りにうまく組み込んで使う形ですね。遠くから狙撃するのはあまり有効ではなく、怯ませるとか、近接戦闘で使ってこそ真価を発揮するようなイメージです。

――剣と銃の組み合わせで戦いかたが変わるんですね。その剣も、いわゆるふつうの剣ではなさそうですが(笑)。
宮崎 そうですね。今作の近接武器は、剣を基本としていません。ムービーに登場した主人公は、変形するノコギリを持っていたかと思いますが、これは“獣狩り”の専用武器のひとつなんです。人ではなく、獣を狩るための“狩人”の武器で、それにはさまざまなギミックが仕込まれている。そうした特徴的な“獣狩り”の武器を、ギミック含めてどのように活用していくか、これもまた、新しいバトルの幅と楽しみにつながればと思っています。

――実際にありそうと感じさせるデザインも、本作の時代設定ならではですね。
宮崎 デザインは特徴的だと思います。“獣狩り”の武器には、ギミック含め、けっこうな幅を持たせているので、それも楽しみにしてもらえればと思います。

●手探りで未知のものを探索するのは、ゲームらしくて楽しいですよ


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――武器を使って能動的に立ち回るバトルですが、“1対1”が基本となるのでしょうか?
宮崎 それは、ケースバイケースですね。強敵と1対1で対峙するシチュエーションもあれば、複数の群衆を向こうに立ち回るようなシチュエーションもあるでしょう。ただ、いずれにしろ、それぞれのケースなりの“死闘”でありたい、というのは、先にも触れたとおりです。

――敵と言えば、異形のモノが登場するとのことですが、世界観が変わったことで、ドラゴンのようなファンタジー色の濃い敵は存在しなくなるのでしょうか?
宮崎 まあ、ドラゴンはいないと思います(笑)。ただ、敵が人型ばかりではつまらないですから、異形の敵というのは存在します。本作の世界観に合った、でもとても我々らしい独特な敵になると思いますので、ご期待ください。

――もうひとつ気になるのは、オンライン要素です。どのような仕様を考えているのか、お聞かせください。
宮崎 “探索の自由な共有”をテーマとして、また新しいオンライン体験を提供したいと考えています。これは同時に、プレイの継続性を満足させる要素にもなると思いますが、いずれにしても詳細はまだ明かせる段階ではありません。

――“探索”は、本作において重要なキーワードになりそうですね。
宮崎 そうですね。いままでいろいろと言ってきましたが、世界観や物語、あるいはゲーム性も含めて、“未知の探索”というのは大きなテーマです。マップの攻略法であれ、強敵との戦いかたであれ、あるいは武器の使いかたであれ、手探りで未知のものを探索するのって、すごくゲームらしくて楽しいじゃないですか。せっかくの新作ですから、そういったところは重視したいですし、そのためにも、没入感を生む諸々の表現、あるいは死闘感など、重要だと思っているんです。

●制作の根本はいままでと変わらず“ゲーム好きのための本格ゲーム”です


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――本作はプレイステーション4独占タイトルとなりますが、開発の手応えはいかがですか?
宮崎 「ない」と言ったら、SCEさんから怒られてしまいますよ(笑)。まあでも、まじめな話、プレイステーション4は期待以上のハードです。本作はまだまだ開発途中ですが、最終形を想像するととてもワクワクしますし、そんなゲームを可能にするハードだと思います。

――SHAREなどのプレイステーション4ならではの機能は、本作に取り入れますか?
宮崎 SHAREは魅力的な機能だと思います。具体的にはまだなのですが、SCEさんと活用方法を検討しています。

――プレイステーション4はこれからタイトルが潤沢になっていくと思うのですが、実際、日本から世界を狙える作品は未知数ですよね。本作は、世界相手に戦える数少ない国内産ゲームとして、期待するユーザーも多いと思いますが、宮崎さん自身、開発の際に海外を意識されているのでしょうか。
宮崎 うーん、とくにそういったことは意識しませんね。私としては、日本であれ海外であれ、ゲームが好きな人たちに喜んでもらえるゲームを作ろう、というだけなんです。本作に関してもそれは変わらなくて、あとはまあ、パブリッシャーであるSCEJAさんにがんばってもらおうと(笑)。

――では最後に、いちばん気になる発売時期ですが、開発状況はいかがですか?
宮崎 開発状況は……まあ順調、ということにしておきましょう。発売時期としては2015年春を想定していますが、現状、それ以上に細かい話はできません。

――ファンはもちろん、プレイステーション4のユーザーにとっても期待値の高い作品ですので、あわてずにお待ちしています!
宮崎 本作は、プレイステーション4という新しいハードでの完全新作ということで、我々にとっても多くの挑戦があるタイトルです。ですが、その一方で、いろいろな意味でとても我々らしいゲームになっているとも思います。その制作の根本は、『デモンズ』のころから変わらず“ゲーム好きのための本格ゲーム”です。ぜひ、楽しみにしてもらえればと思います。よろしくお願いします。




(C)Sony Computer Entertainment Inc. Developed by FromSoftware, Inc.
※画面は開発中のものです。

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