宮本茂氏が手掛けるWii U GamePadの特徴を活かした開発中のタイトルがお披露目! その中には新作『Star Fox(仮題)』も!!【E3 2014 】

2014年6月8日、任天堂は、E3 2014に先駆け、一部メディアを招いてWii U GamePadがあるからこそ楽しめる新作のプレゼンテーションを実施。そのプレゼンで『スターフォックス』の新作をWii U用ソフトとして開発していることが発表された。開発の陣頭指揮を取るのは、任天堂 専務取締役/情報開発本部長の宮本茂氏。

●これから1年以内の発売を目指す

 2014年6月8日、任天堂は、E3 2014(※)に先駆け、一部メディアを招いてWii U GamePadがあるからこそ楽しめる新作のプレゼンテーションを実施。そのプレゼンで任天堂 専務取締役/情報開発本部長の宮本茂氏が手掛けるWii U GamePadの特徴を活かした開発中のタイトルが発表された。しかも、その中には宮本氏みずからが陣頭指揮を取る新作『Star Fox(仮題)』も! 

 本プレゼンでは、『Star Fox(仮題)』のプロトタイプ版を試遊することもできたので、その体験リポート、そして『Star Fox(仮題)』以外にもE3 2014でお披露目されるWii U GamePadを使ったふたつのゲームも宮本氏から紹介された。それでは順を追って紹介しよう。

 事前に断っておくが、E3内で公開された情報はすべて北米での予定に基づいたものであることをご了承いただきたい。

※E3……エレクトロニック・エンターテイメント・エキスポの略。アメリカ・ロサンゼルスで開催中の世界最大級のゲーム見本市。

 ここしばらくはWii U GamePadを使ったゲームとシステムアップデートに関わっていたという宮本氏。そんな宮本氏が本プレゼンの冒頭で「(E3の)ショーフロアにもWii U GamePadとテレビを使ったゲームはたくさん出ているんですが、ここではその中からとくに紹介したいゲームを体験してもらいたいと思います」とあいさつ。まず最初にお披露目されたのは『Project Giant Robot(仮題)』という作品だ。

■思わず応援したくなる『Project Giant Robot(仮題)

 『Project Giant Robot(仮題)』は巨大で重量感のあるロボを操作し、相手のロボを倒したら勝ちという、相撲のようなシンプルなゲームだ。

 ロボはビルの高さを上回る巨体で、とても重量感を感じさせるスローリーな動き。この重量感とスローリーな動きがクセもので、ただ前進しているだけでも一旦バランスを崩すとよろけてしまい、ヘタをすれば倒れてしまうほどの独特な操作感となっている。最初にロボの頭部、ボディー、脚の部分のパーツを交換したり、重量を変えたりできるので、そこで自分好みのロボにカスタマイズするのも重要であり、そのカスタマイズの結果、どんな動きになるのか……といったワクワク感が味わえることも魅力のひとつになっている。

 Wii U GamePadは、その向きがロボの上半身と連動しており、それでバランスを取る。パンチは左手なら左スティックを、右手なら右スティックを奥側に倒すくり出すことができる。Wii U GamePadを左右に振り、反動を使ってタイミングよくパンチを出すと、威力のあるパンチもくり出せる。ちなみに、Wii U GamePadのスクリーンはコックピット視点となり、照準を合わせてビーム(?)など遠距離攻撃を放ち、相手をよろけさせることもできる。

 相手の突進を受けてよろめき、自分のパンチの反動でよろめき……でも、(Wii U GamePadを動かして体勢を整えて)倒れそうで倒れない。そんな攻防を見ていると、プレイヤーだけでなく、見ている側も思わず応援に力が入ってしまう楽しい作品になっていた。

 宮本氏はこのゲームについて、「相撲のようにわかりやすい遊びなので、まわりで見てる人も応援できます」と解説。まさに、そんな感じなのだ。

 続いては「まわりの人が応援して楽しめる、という意味では次の作品はもっとわかりやすい作品です」と紹介したのが『Project Guard(仮題)』。


Mrmiyamoto/ProjectGiantRobot

▲プレイする人はついついこんな感じになってしまうんです。

■見ている人もいっしょに参加して楽しめる『Project Guard(仮題)』

 『Project Guard(仮題)』は、ひとり取り残された基地で、設置した12台のカメラを使って侵入してくるロボを見つけて狙撃し、基地を守るゲーム。ロボは数種類登場し、青いアタッカーロボに迷路のような基地の中央まで侵入されたらゲームオーバーとなる。逆に青いアタッカーロボを規定数撃破すればクリアー。テレビの画面には、12台のカメラの映像が分割表示され(カメラの配置は最初に調整可能)、Wii U GamePadで選択したカメラの映像が中央に大きく映し出される。Wii U GamePadのスクリーンには、基地の全体と配置されたカメラが表示される。

 プレイヤーはテレビを見ながら侵入してくるロボを見つけ、Wii U GamePadで侵入地点に近いカメラを選択。選択したカメラの映像はテレビ中央に映し出されるので、その映像から侵入してくるロボをFPSの要領で狙撃する。

 侵入してくるロボをただ撃つだけ、という『Project Giant Robot(仮題)』同様にシンプルなゲームながら、ロボを撃っているあいだは、ほかのカメラへの注意が疎かになるなど、ひとりでプレイしていると、ついついロボの侵入を許してしまいがちに。まわりで見ている人から「2番、2番!」、「9番!」とロボが近づいているカメラを教えてもらえると素早い対応ができる。見ている側もまさに「志村、うしろ!」といった感じで、つい教えたくなり、みんなで盛り上がれる内容となっていた。

 そして、本プレゼンの最後に紹介されたのがファン待望の『Star Fox (仮題)』。


Mrmiyamoto/ProjectGuard

▲Nintendo of America社長 兼 最高執行責任者(COO)レジー氏がナイスアシスト! 「12番にロボがキテイル!」(ビシッ)
※セリフは記者の想像。

■新たな操作感に酔いしれる『Star Fox (仮題)』

 シリーズでは、久しぶりの新作となるWii U版『Star Fox (仮題)』。こちらの作品もWii U GamePadとテレビを両方使うゲームで、宮本氏は「テレビで全体像を見ながら、(Wii U GamePadの)コックピット視点で狙って撃つ、というものの中では究極の形の作品」と紹介。

 テレビに映る画面は、これまでのスターフォックスと同じ雰囲気ながら、コックピット視点のWii U GamePadが加わることで、これまでのシリーズ作とは違った操作感で新鮮なプレイ感覚が実現。Wii U GamePadを動かし、スクリーンに敵機を捉えブラスターで、またはZRボタン長押しで敵機をロックオンして撃破していくのだが、テレビを見ながらまわりの状況を確認し、こちらを狙ってくる敵の攻撃をかわす、といったことも必要になる。テレビとスクリーンを交互に見ながらのシューティングは、プレイしてみると最初こそ戸惑うものの、慣れてくると実際に“飛んでいる”感覚が味わえ、臨場感を感じる。さらに慣れると、複数のターゲットを一気に撃破する、といったこともできるようになるとのことで、奥深さも感じられる操作フィールとなっていた。

 また、今回はタンクに変形し、地上戦が楽しめるなど、戦いかたのバリエーションも豊かに。

 さらに、別のステージでは新しいビークルとしてヘリコプタータイプも登場。左スティックで移動し、右スティックで高度を調整。これまでの『Star Fox (仮題)』とは、また異なるヘリ独特の操作感覚が楽しめた。右スティックボタンを押すと、ヘリからロボが降下する、というギミックも用意。その際はロボの視点から操作することになり、落ちているアイテムを回収する、といったこともできるようになっていた。


 今回お披露目された『Star Fox (仮題)』はまだ実験段階のもの、とのことだったが制作の陣頭指揮は宮本氏みずからが担当するとのことで、かなり力が入っていることがうかがえる。「僕のゲームの作りかたは、いろいろアセットを実験して、揃ったところで制作に入るのですが、いままさに制作に入ったところです」(宮本氏)。目指すゴールの目処は立ち、本格的な制作に取り掛かったということで、次に気になるのは発売時期だが……? 「1年以内にはお届けできると思って、今回のE3に持ってきました」(宮本氏)。また、宮本氏はQ&Aセッションのなかで、「1年以内に発売するために、いろいろな協力会社と相談して話がまとまっています。今日は何も発表できませんが、おもしろいコラボレーションができると思います」との発言もあったことを紹介しておく。

 さらに、参加したメディアから今回お披露目された『Project Guard(仮題)』に『Star Fox (仮題)』のロゴらしきものがあった、との指摘が。合わせて、宮本氏に「じつは『Project Guard(仮題)』、そして『Project Giant Robot(仮題)』も『Star Fox (仮題)』に盛り込まれる要素のひとつでは?」という質問が投げ掛けられた。これに対し、宮本氏は「よく気が付きましたね」と笑い、さらに「『Star Fox (仮題)』のヘリコプターから出てきたロボットは、『Project Guard(仮題)』に出てきたロボットと同じでしたよね?(笑)」と補足するサービスっぷり。それ以上の明言は避けたが、ある意味答えを言ったと捉えていいのかもしれない。Wii Uの新作『Star Fox (仮題)』には、Wii U GamePadとテレビを使ったさまざまな遊びが盛り込まれそうだ。


Mrmiyamoto/StarFox_logo_E3
Mrmiyamoto/StarFox

 宮本氏が直接制作を担当する『Star Fox (仮題)』が1年以内で発売(あくまで北米での予定)! これはゲームファンにとって、今年のE3の大きなサプライズのひとつと言えるだろう。任天堂は、Wii U GamePadがあるからこそ実現できるソフトタイトルを提案することを、今年の最優先課題にしており、「その具体的な進捗については、6月のE3でお伝えする」(2014年度決算の社長説明より)としていたが、この『Star Fox (仮題)』はその答えのひとつのはず。そのほかにもE3 2014ではテレビとWii U GamePadを使った以下のタイトルを出展する。最後にそれらタイトルを、宮本氏のコメントとともに紹介しよう。

Splatoon
「任天堂の新しいフランチャイズで、新しいキャラクターです。ネットワークに対応し、任天堂らしいTPSを作ってみました。私のチームの若いメンバーが作っています」

Captain Toad: Treasure Tracker
「『スーパーマリオ 3Dワールド』で登場したキノピオを、キノピオ隊長の冒険として強化して、たくさんのステージに仕上げました。箱庭のようなステージをぐるぐる回しながら遊ぶようなイメージで、『スーパーマリオ 3Dワールド』にあった、画面をタッチするイベントもたくさん入っています」

Mario Maker (仮称)
「Wii U用ソフトで『スーパーマリオブラザーズ』のステージをエディットしながらその場で遊べる作品です」

Kirby and the Rainbow Curse 
「タッチペンで遊ぶ新しいカービィです」

ピクミン3
「『ピクミン4』ではありません(笑)。ピクミンの新しいインターフェースで、Wii U GamePadだけで遊べる『ピクミン3』をパッチで配信する予定です。直接狙いたいところにタップして投げることができるなど、初めて遊ぶ人にも簡単に遊べるようになっています。チャレンジモードに挑戦している人は、どんどんスコアを伸びると思います」


※ファミ通.comではE3に出展されたタイトルの試遊リポートを可能な限りお届けするのでお楽しみに。