Surface Proの最新機種が日本でも発売決定
日本マイクロソフトは、本日2014年6月2日、都内で“New Surface Press Conference”を開催。日本国内で“Surface Pro 3”を7月17日に発売することを明らかにした。
冒頭、あいさつに立った日本マイクロソフト 代表執行役 社長 樋口泰行氏は、「日本でSurface Pro 3をご案内できる運びとなり、たいへんエキサイトしています。このSurface Pro 3、ちょっとふざけた言いかたをしますと、もうヤバイ、スゴイデバイスです」と印象を語った。フルPCの機能を持ち、タブレットとしても使えることがセールスポイントだった現行のSurface Pro 2について、ユーザーからは分厚い、重いといったフィードバックが多く寄せられたことを受け、今回のSurface Pro 3は、そういった懸念をクリアーしているという。
また、「少し画面が小さい」というフィードバックに対しては、ディスプレイを12インチ液晶パネルにすることで対応。樋口氏も、「満を持して投入するデバイス、それがSurface Pro 3です」と自信を見せた。薄くて、軽くて、画面も大きくなり、タブレットとしての手軽さを持つフルPCの機能がセールスポイントなのだ。
現在の日本国内のタブレット市場についてマイクロソフトは、参入が遅れたために2年前はほぼゼロのシェアだったが、現在は約30%を占めるまでになった。「Surface Pro 3の投入で、さらにシェアを増やしていきたい」(樋口氏)と語った。
ブライアン・ホール氏
続いて、Surfaceのプロモーションを取り仕切るブライアン・ホール氏が登場。Surface Pro 3の具体的な性能や魅力を紹介した。
まずは薄さだが、約13mmだったSurface Pro 2から、9.1mmまで薄くすることに成功。そして画面サイズは10.6インチから12インチ(アスペクト比3:2)に拡大され、この画面全部をすべてのアプリケーションが活用できるとした。そして重さは800gと約100g軽くなった。「タブレット及びコンピュータ業界における革新」とホール氏は自信を見せた。またホール氏は「ラップトップに代わる優秀なタブレットを作ること」がゴールだとし、そのために自分の膝の上でも簡単に使えるようにしたそうだ。2段階だったキックスタンドを多段階にしたり、キーボードも簡単に接続でき、セカンドクリックによる安定性も実現している。人間工学的にも自然な姿勢でタイピングができ、ラップトップよりも自然な姿勢が保てるとのこと。
もちろん、「薄くて軽いだけではなく、スペックや処理能力もパワフル」(ホール氏)で、CPUにはインテルの第4世代i3、i5、i7を搭載している。OSはWindows 8.1 Pro、さらにOffice Home and Business 2013を搭載しており、すぐにさまざまな用途に活用できるのも魅力だ。
カンファレンスでは、アドビ システムズから栃谷宗央氏が登壇し、Surface Pro 3について「ひと言で言うと、非常にエキサイティングな製品」と印象を語った。アドビといえばPhotoshopやIllustraterに代表されるクリエイティブなソフトが思い起こされるが、今回は実際にSurface Pro 3上で最新のPhotoshop CCの開発版を使ってのデモンストレーションを披露した。さまざまな機能が最適化され、スムーズに、直観的に使用できるようになるとのことだ。
今度は、Suface Penを使用してのプレゼン。ペンをクリックするとすぐにスリープ状態からOneNoteが起動し、即座にメモを取ることが可能だ。このメモはクラウドを介して、ほかのデバイスとデータを共有できる。ペンというアナログな入力方式ながら、デジタルに変換されることで、紙と同じ使い心地を実現しているわけだ。
続いて、日本マイクロソフトの藤本恭史氏が登場し、Surface Pro 3が日本市場にどのように向いているかを説明した。前述のとおり、日本語版でもっとも大事なアプリとして、個人向けのSurface Pro 3には、ワードやエクセル、パワポなどが収録されたOffice Home and Business 2013のフルライセンス版がプリインストールされている。さらに日本語版には、手書き用のノートアプリ・NoteAnytime(MetaMoji)がSurface用に編集されたスペシャルエディションがプリインストールされており、藤本氏によるプレゼンが行われた。いちばんの特徴としては、設定を変更することなく、Office側で入力がペンなのか、マウスなのか、キーボードなのかを瞬時に判断する。さらには日本語版には、さまざまなテンプレートが用意されている。とのことだ。
●夏から年末商戦を睨んで最新機種を投入
最後に樋口氏が再び登場。日本での発売を7月17日(木)からとし、価格は個人向けには91800円[税抜]であることを発表した。ただし、Core i3モデルは8月からの発売となるほか、別売りのSurface Pro タイプ(キーボード)が12980円[税抜]。一般向けには、全国量販店グループ及びマイクロソフトストアで販売される。発売に先駆け、一般向けには6月3日午前0時から予約が開始され、法人向けには6月9日から受注開始となる。
Surface Pro 3はSurface Pro2の後継機となるため、Surface Pro 2は現在の在庫がなくなり次第終了で、一方のSurface 2は、引き続き継続して販売される。「Surfaceniに新たに強力なファミリーが加わることで、Windowsタブレット市場を盛り上げていきたい」(樋口氏)と力強く締めくくった。