パッケージゲームは奮わず、デジタルゲームなどが業績を牽引
セガサミーホールディングスは、2014年5月9日、平成26年3月期決算短信を発表した。平成26年3月期(2013年4月1日~2014年3月31日)の連結業績は、売上高が3780億11百万円(前期比17.6%増)、営業利益が385億33百万円(前期比102.0%増)、経常利益が405億31百万円(前期比93.8%増)、当期純利益は307億21百万円(前期比8.2%減)。
なお当期純利益が前期比減となったのは、「前期において、一部米国子会社の清算結了に伴い発生した法人税法上の欠損金に対して、課税所得により控除可能と見込まれる部分につき繰延税金資産を計上したため」(決算短信より)とのこと。
事業別では、コンシューマ事業は、売上高1005億41百万円(前期比18.6%増)、営業利益20億89百万円(前期は7億32百万円の損失)と増収増益に。
ただしパッケージ分野は、『Total War: ROME II』、『Football Manager 2014』など複数の新作タイトルを販売したものの、厳しい市場環境を受けて低調に推移。パッケージ販売本数は、米国280万本、欧州377万本、日本215万本、合計873万本となり、前期実績を下回った(前期は1078万本)。おもなタイトルの実績は、『Total War: ROME II』(欧・米/PC)が113万本、『Football Manager 2014』(欧・米/PC)が79万本、『Sonic Lost World』(日・欧・米/Wii U, 3DS)が71万本、『龍が如く維新!』(日/PS3, PS4)が39万本など。
一方で、携帯電話・スマートフォン・PCダウンロード等のデジタルゲーム分野においては、オンラインRPG『ファンタシースターオンライン2』、スマートフォン向け『ぷよぷよ!!クエスト』、『チェインクロニクル』などの好調が継続した。
そのほかでは、遊技機事業は売上高1819億84百万円(前期比27.4%)、営業利益452億92百万円(前期比92.4%)と大幅な増収増益に。アミューズメント機器事業は売上高438億55百万円(前期比2.9%増)、営業損失△12億64百万円(前期は19億2百万円の利益)と増収減益に。アミューズメント施設事業も売上高432億27百万円(前期比1.2%増)、営業利益60百万円(前期比94.9%減)と増収減益となった。
次期については、通期で売上高4500億円、営業利益350億円、経常利益350億円、当期純利益210億円と、増収減益となる見込み。
パッケージゲーム分野では引き続き合理化に取り組み、安定的に収益を創出できる体制の構築を行っていくとともに、既存パッケージ向けIPのデジタル転用も進めていくとしている。2015年3月期におけるパッケージ販売本数は、1278万本(米国454万本、欧州489万本、日本334万本)を見込む。
またデジタルゲーム分野では、引き続き主力オンラインゲーム『ファンタシースターオンライン2』の運営に取り組むとともに、スマートフォン・タブレットPC向けの取り組みを強化していくとのこと。2015年3月期においては、国内で43本(うち売り切り型13本、無料プレイ型30本)の新タイトルを投入予定としている。