原作者を吊るし上げる異例のイベントに笑いが止まらない!
2014年4月27日(日)、東京の赤坂ACTシアターにて、人気アドベンチャーゲーム『コープスパーティー』シリーズの“最初で最後”と銘打たれたイベント“コープスパーティー 如月祭”が開催された。出演者は下野紘さん(持田哲志役)、佐藤利奈さん(中嶋直美役)、中村悠一さん(岸沼良樹役)、今井麻美さん(篠崎あゆみ役)、新井里美さん(篠原世以子役)、杉田智和さん(刻命裕也役)、山本彩乃さん(冴之木七星役)、原由実さん(水原さつき役)、山口立花子さん(丹羽亜衣子役)、山口智大さん(犬丸晴行役)、内田真礼さん(十三月愛狩役)、大須賀純さん(桐谷御簾徒役)、そして原作者の祁答院慎氏が出演。シリーズ最新作にして“天神小シリーズ”の完結編となる『コープスパーティー ブラッドドライブ』の実機プレイや、原作者の祁答院慎氏を吊るし上げる公開学級裁判、今井さんと原さんによるスペシャルライブなど、盛りだくさんの内容でファンを魅了した。今回は昼の部と夜の部が行われた同イベントの昼の部の様子をお届けする。
ずらりと出演陣が揃った今回のイベント。今井さんは“気持ち悪い本”と呼ばれた作中のキーアイテム“ブックオブシャドウズ”を持って登場しており、こちらは原作者の祁答院氏が自腹で勝手に制作したものであることが暴露されるなど、序盤から自由な空気が流れる。また、“最初で最後”のイベントと謳われていることに言及すると、出演者から口々に“そんなこと言いながらまたやるんでしょ?”というコメントが飛び出し、作品への信頼感? 猜疑心? を伺わせるひと幕も見られた。
最初のコーナーは原作者の祁答院氏の被害にあった出演者による祁答院氏の公開裁判。裁判長という名の進行役を下野さん、被告人を祁答院氏、“弁護人を杉田さん、被害者を佐藤さん、新井さん、今井さん、中村さん、山本さん、原さん、陪審員を山口立花子さん、山口智大さん、内田さん、大須賀さんが務めたこのコーナー。“祁答院氏に罪を懺悔してもらい、新たな気持ちで『コープスパーティー ブラッドドライブ』の制作に取り組んでもらう”という主旨のコーナーとなっており、被害者からは“お祓いに行ってくれない”、“叫びが多い!”、“お尻はいつになったら治るのか?”、“怪奇現象が起きる”といった“訴状”という名を借りた苦情が殺到。これに弁護人である杉田さんとふたりで反論を行っていた祁答院氏だったが、被害者側の怒りが収まらず、結局最後は謝罪をするハメになってしまった。
続いては“コープスパーティー ブラッドドライブ スペシャルトーク”。こちらは今井さんと原さんが司会進行を務め、中村さん、佐藤さん、下野さん、大須賀さん、内田さん、山口立花子さんという、新作『コープスパーティー ブラッドドライブ』で重要な役割を果たすキャラクターを演じるメンバーが登壇。新キャラクターである十三月愛狩(みづき まがり)や桐谷御簾徒(きりたに みすと)といった名前が読めず、収録時に苦労したという話題や、“おじさんの顔”と内田さんに言われたダミーヘッドマイクの収録に関するエピソードなどを披露。ダミーヘッドマイクを使用した収録では、這いつくばってセリフを収録したり、椅子に上って収録したりと、特殊な状況が伝えられる中、あゆみ役の今井さんは、ダミーヘッドマイクの周囲をぐるぐる回りながら「うっひゃひゃひゃひゃひゃ」と笑うシーンを収録したと、その姿だけを見ると非常に危険な収録が行われていたことを明かした。
また、このコーナーでは『コープスパーティー ブラッドドライブ』の最新PVを初公開。2Dで表示されていたマップなどが、全編3Dに作り直されたことで、より恐怖を煽る演出となっていることが、同PVからはっきりと見て取れた。
■『コープスパーティー ブラッドドライブ』PV
続いては、祁答院氏による書き下ろしシナリオの公開生アフレコを実施。『コープスパーティー ブラッドドライブ』へとつながる物語をダイジェストで見せていくような内容となっており、出演者たちがアドリブを巧みに入れながら演じるストーリーに、多くの観客が惹き寄せられていた。なお、この生アフレコで初めて、十三月愛狩と桐谷御簾徒の演技が披露されたのだが、ふたりはお互いを罵り合うような口の悪さが目立つキャラクターであり、それぞれの素性をよく知っているような描写が見られた。いったい、ふたりが本編でどのように絡んでくるのか、気になるところだ。
“開発者トーク”のコーナーは、山口立花子さんと山本さんがふたりで進行。野村泰彦プロデューサーと祁答院氏のふたりが、作中に登場する用務員室のセット上でくつろぎながら質問に答えるという内容で、“コミカルな内容となっている『コープスパーティー -THE ANTHOLOGY- サチコの恋愛遊戯・Hysteric Birthday 2U』はなぜ作られたのか?”という質問に、『コープスパーティー ブックオブシャドウズ』の制作後、すぐに『コープスパーティー ブラッドドライブ』の制作にとりかかる予定だったものの、グラフィックの3D化などクリアーしなければならない課題が多く、そのために開発時間を長く取る必要があったため、ユーザーさんに待ってもらっているあいだプレイできるゲームを、ということで制作されたものであるという裏話が披露された。さらに、同コーナーでは、『コープスパーティー ブラッドドライブ』の開発中のバージョンを実機でプレイ。プレイしながらの解説によると、Lボタンを押すとライトを点けることができるが、点けっぱなしにしておくと電池が切れてしまう、×ボタンを押しながら移動するとダッシュができる、といった内容が明らかに。実際にプレイしている様子から、これまでのシリーズと比べても、より探索感が増しており、“廃校監禁ホラーアドベンチャー”という名にふさわしい、おばけ屋敷を探索するようなドキドキ感が味わえるゲームになっていると感じた。
イベントのラストを締めるのはライブコーナー。ステージ上に生バンドやダンサーが登場し、今井さんと原さんによるライブがくり広げられた。こちらのライブでは、『コープスパーティー』シリーズの主題歌や挿入歌が発表順に披露されたほか、作中のBGMを生バンドによる演奏でメドレー形式で披露するといった内容も盛り込まれ、原さんは『コープスパーティー ブラッドドライブ』のオープニング曲のひとつである『in the rain』を初披露するなど、『コープスパーティー』シリーズのファンにはたまらないライブとなっていた。セットリストは以下の通りだ。
■如月祭セットリスト
01. シャングリラ/今井麻美
(『コープスパーティー ブラッドカバー リピーティッドフィアー』OP)
02. 花の咲く場所/今井麻美
(『コープスパーティー ブックオブシャドウズ』OP)
03. Limited Love/今井麻美
(『コープスパーティー -THE ANTHOLOGY- サチコの恋愛遊戯・Hysteric Birthday 2U』OP)
04. 天ノ紅/原 由実
(『コープスパーティー -THE ANTHOLOGY- サチコの恋愛遊戯・Hysteric Birthday 2U』挿入歌)
05. HANABI/原 由実 feat.今井麻美
(『コープスパーティー -THE ANTHOLOGY- サチコの恋愛遊戯・Hysteric Birthday 2U』ED)
06. 星屑のリング/今井麻美
(OVA『コープスパーティー Tortured Souls -暴虐された魂の呪叫-』OP)
07. 蛍火/原 由実
(OVA『コープスパーティー Tortured Souls -暴虐された魂の呪叫-』ED)
08. in the rain/原 由実
(『コープスパーティー ブラッドドライブ』OP)
09. 化身/今井麻美
(『コープスパーティー ブラッドドライブ』OP)
10. ヒカリ/今井麻美・原 由実
(“今井麻美と原由実のラジオ『コープスパーティーR』”OP)
そして最後はふたつのサプライズが。まず、今回行われた“コープスパーティー 如月祭”の模様を収録したDVDの発売が決定。音martにてイベントDVDを予約した人の中から抽選で3名に、出演者サイン入りの朗読劇台本がプレゼントされることが明らかになった。また、初出し情報として、実写の『コープスパーティー』の映像が上映される。「劇場映画化か!?」と、出演者も会場のファンも色めき立つが、スタッフからのコメントとして「とくに企画が進んでるわけじゃないけど、ちょっと作ってみたー」という何とも緩い内容を発表。“皆さんの応援があれば、実写も作るかもしれない”ということで、今後も応援してほしいという想いを映像に込めたというオチとなった。
■『コープスパーティー』実写PV
プレイステーション Vitaでリリースされる最新作『コープスパーティー ブラッドドライブ』が控えている『コープスパーティー』シリーズ。出演者による公開生アフレコも、非常に息のあった内容となっていたので、ぜひ今後の展開にも期待したいところだ。
(text:武藤先輩/photo:official)