テーマソングCDの特典限定キャラが、イナ女“キュン死に”必至のセリフを……!?
2014年4月25日、東京のNHN PlayArt本社にて『イナズマイレブン オンライン』の記者発表会が開催された。『イナズマイレブン オンライン』は、2013年8月に行われた“レベルファイブビジョン”で発表された、『ハンゲーム』を運営するNHN PlayArtとレベルファイブの共同制作によるPC向けオンラインゲーム。この発表会では、同作の詳しいゲーム内容や、正式リリースの日程など今後の展開予定についての情報が公開された。ここでは、その詳細をお届けする。
親交ある両社長の、初めての共同作業
まずはNHN PlayArtの代表取締役社長、加藤雅樹氏が登壇。「レベルファイブの日野社長がいらしているということで、『妖怪ウォッチ』について聞きたいかたもいらっしゃると思いますが」と、レベルファイブの注目タイトルを引き合いに笑いを取りつつ、「レベルファイブさんと共同で作り上げたこの作品が、いよいよ発表できるということでグッと来るものがあります」と、胸の内を語った。
続いて姿を見せた、レベルファイブの日野社長は「『イナズマイレブン』を使ったタイトルをいっしょにやりましょう、というお話はほかにもいくつかいただいていたのですが、これまで大事に作り上げてきたシリーズであるだけに、なかなか踏み切れませんでした。でも、今回NHN PlayArtさんからいい提案をしていただけたので」と、今回のコラボレーションの経緯を語った。ちなみに、加藤、日野両氏はプライベートでも友人関係にあるそうだが、会社の事業としてタッグを組んだのは今回が初めてなのだという。
両社長の挨拶のあとは、『イナズマイレブン オンライン』のオープニングムービーが初公開された。T-Pistonz+KMCの歌う新曲『王者の魂』をバックに、この作品のために描き下ろされた新作アニメーションによる約1分半のムービーで、本作の開発スタッフが提案したコンセプトやキーワードをもとに、ゲームやテレビアニメと同じスタッフによって作られたものなのだそうだ。下記記事にて、一部カットが公開されている。
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続いては、開発スタッフによるトークセッションが行われた。登壇したのは、NHN PlayArtから吉野貴雄氏と中村将和氏、そしてレベルファイブからは田村寛人氏の、合計3名。何かの罰ゲームなのか、揃って雷門中のユニフォーム姿で報道陣の前に登場! 「黒幕みたいな人に言われて仕方なく」(吉野氏)と恥ずかしがりながら言い訳をしていたものの、淀みなく雄弁にセッションを進めていった。
こだわり満点のビジュアルとシステム
“大人もハマる”ものを目指して作られた本作のウリは、何と言ってもHD画質(1600×900)で作られた、テレビアニメと遜色ない美麗なビジュアル。それらが、マウスひとつ、しかも左クリックのみで操作できるのだ。また、試合のシステムは、基本的には家庭用ゲーム版『イナズマイレブン』シリーズと同様。タッチペンで行っていた操作をマウスに変えただけと考えればいい。基本的には、原作を知らない人でもすぐに楽しめるように、シンプルな操作性を追求したのだという。今回発表されたゲームシステムの詳細については、下の記事を参考にしてほしい。
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とにかくビジュアルには相当な思い入れがあるようで、必殺技や、レアな選手のムービーアイコンに使われているアニメーションのすごさを伝えたいがために、せっかく仕事が終わっているにもかかわらず、「紹介VTRを寝ずに編集していた」(吉野氏)のだそうだ。200種類以上収録されているという必殺技は、本作のためにHD画質で作り直されているということなので、家庭用ゲーム版を遊んだことのあるファンの方は比較してみてはいかがだろうか。
ここでさらに、加藤、日野両社長が加わり、それぞれ“こだわりのポイント”を語ることに。「この作品には期待というか、社運をかけています」という加藤氏は、両社のノウハウを活かした、クオリティーの高さにこだわりを見せていた。一方で、日野氏は直接開発にはタッチせず、一歩引いた目で見るという、いままでと逆の立場に新鮮さを感じつつも「改めて見て、オープニングも気に入っているんですよ。過去作品と比べても一番いいんじゃないかというくらい。いままでとは違って大人な感じですよね。コンセプトもしっかり練られていますし。本物のイナズマイレブンになっていると思います」と太鼓判を押していた。
開発スタッフも、それぞれがユニークな回答を連発。吉野氏は「PCユーザー、これまでのユーザー、ふたつの層にしっかりアピールすること」を挙げ、オンラインゲームの新たな層の開拓に意欲を見せていた。
続く中村氏の口からは、「じつは僕、『イナズマイレブン2』の全国大会に出場したこともあるんですよ」という驚きの事実が。そこで対戦することのおもしろさにどっぷりとハマってしまった中村氏は、「対戦を知らないお客さんにその楽しさを知ってほしいと思って」制作に臨んだとのこと。
そして、レベルファイブの田村氏のこだわりは“美しいビジュアル”。「誰もがビジュアルを楽しむ、リッチな体験をするには、PCというのは最適なハードなんですよね。だから、ビジュアルのクオリティーにはとことんこだわりました」と語る田村氏だが、じつはもうひとつこだわりがあり、「僕が1980年代後半に大好きだった“ボールが友達”な某漫画を題材にした有名なゲームがあるんですが、その作品にもあったバトル時の“コマンドを選ぶスリル”の楽しさ。これを皆さんにも味わっていただきたいと、バトルのシステムにはこだわりました!」と、思わぬ裏話を披露してくれた。
キービジュアルが公開!
さらに、吉野氏からは「もうひとつのサプライズ」として、ゲームのキービジュアルが発表された。パッと見た感じは、若干濃い目の塗りで、家庭用ゲーム版やテレビアニメ版とは異なるタッチで描かれているのが印象的だ。このイラストのポイントは「この作品を象徴しているのが、円堂くんの位置です」(吉野氏)なのだそうだ。あえて“ボス敵”のようなポジションとオーラで描くことで、彼らがこのゲームではプレイヤーの脅威として立ちはだかる、というメッセージを込めているのだという。また、世界に目を向けた際に、メインターゲットとなる“大人のサッカーゲームファン”にも共感してもらえるように、あえて力強いテイストにしたとのこと。
また、オープニングテーマについては、ちょっとした裏話も飛び出した。
加藤氏がみずから「やりたい」といって制作されたオープニングテーマは、中村氏がコンセプトと3つのキーワード“時間も場所も飛び越えて”、“大人もハマる”、“少年の心”を日野氏に伝え、そこからいくつかの曲が作られたのだが、じつは本作で採用された『王者の魂』のほかにも、候補曲があったのだという。「じつは小トラブルがあって、僕が決める前に日野さんのほうで勝手に決めて送ってきちゃったんですよ」と加藤氏が笑いながら暴露すると、日野氏も「じつは、僕も知らないうちに決まっちゃっていたんですよね」と、最高権力者であるふたりを飛び越えて決まったということが明らかに。とはいえ、そのデキは日野氏をして「過去最高レベル」と絶賛させるほどのものなので、結果としてはよかった……?
発表会を通して、加藤氏や吉野氏らが何度も「会社として盛り上げていきたい」と宣言していたのが印象的で、本作に懸けるNHN PlayArtの意気込みの強さが感じられた。また、日野氏にとっても、長年手塩にかけてきたコンテンツで、日本中の人たちと対戦することができるというのはずっとやりたかったことなのだという。そんな彼らの情熱が詰まったこの作品は、5月中に正式サービスを開始予定。
また、最後に行われた質疑応答では、「ユニフォームを着ようと言い出したのは誰?」というユニークな質問が飛び出し、田村氏が苦笑しながら「35以上のオッサン3人なんで本当は出したくなかったんですが、黒幕みたいな人がいてどうしてもというので……」と答えるひと幕も。また、松風天馬たち“『GO』世代”のキャラクターについては、「追加キャラクターは、とりあえずは時系列順に出していく予定です。といっても、ユーザーの声しだいでは変更する可能性は十分にあります。『GO』世代については、公式サイトのほうで順次公開していきますので、引き続き注目していてください」(吉野氏)とのこと。
テーマソングのCDには“イナ女”大興奮必至の限定アイテムつき!
2014年5月28日に発売予定の、本作のテーマソング『王者の魂』には、特典として限定レアキャラクター“アフロディ”と“グラン”のシリアルコードが付いてくる。とくに、グランのムービーアイコンでは、「好きだよ、円堂くん。君のその瞳」という、イナ女(『イナズマイレブン』の男の子たちを熱狂的に愛する女性ファン)を“キュン死に”させてしまうようなセリフが収録されているのだとか。