インディーゲームの良作
プレイステーション4の発売と同時に、ダウンロード専用タイトルとしてリリースされたアクションアドベンチャーゲーム『CONTRAST(コントラスト)』。いわゆる独立系の開発会社によるインディーゲームってやつ。しかもボリュームもお値段もお手頃。リーズナブルでジャストサイズ! イイね~ってことで、気楽にはじめてみたらこれがオモシロイ! というわけでプレイリポートのはじまりです。
フィルム・ノワール
1940~50年代に流行した“フィルム・ノワール”という映画ジャンルがあります。ノワールとはフランス語で“黒/暗部”。明るく健康的な映画ではなく、犯罪や社会の暗部などを描いたものを指すんですね。ざっくり言うと退廃的でエロティックで犯罪がらみでグランド・キャバレーな感じ。
『CONTRAST(コントラスト)』の世界は、まったくもってこの“ノワール”そのもの。少しけだるいジャジーなサウンドをBGMに、機械仕掛けによる光と影のギミックを駆使した謎解きと、切ない親子のストーリーが展開される。そして、どこまでもアナログな空気はゲームの核となる謎解きのテイストとも絶妙のマッチングを見せてくれるのだ。
光と影のイリュージョン!
3Dの現実と2Dの影。このふたつを切り替えながら謎を解き、物語を進める『CONTRAST(コントラスト)』。影になる能力を持つ主人公は、光源や物を動かして影を操って足場を作り移動する。チュートリアルも兼ねる序盤の謎解きには、そこまでのオリジナリティーは感じられないのだが、これらをクリアーし中盤に差し掛かるとオブジェクトを持つアクションが加わり、“なんと!”と思わず唸ってしまうような驚きがやってくる。さまざまな機械と光と影の組み合わせは幻想的であり、それでいてしっかりとトンチも効いてるんだよねぇ。
ノワールならではのストーリー
物語の主人公は、やや複雑な家庭環境で暮らす女の子“ディディ”。人より少しだけ想像力が豊かな(妄想癖とも言う)ディディには、彼女にしか見えない友だちがいる。それがプレイヤーが操る“ドーン”だ。
物語は両親の不仲を修復しようとするディディがドーンの力を借り、いろいろな問題を解決するというもの。そして、ステージ各所に散りばめられたアイテムには、直接ストーリーでは語られないさまざまな物語が記されている。
コレってアレ?
数あるミッションのなかには、こんなものも。光と影を使ったある名作へのオマージュでしょうか。思わず笑っちゃいました。
というわけで、つらつらと『CONTRAST(コントラスト)』について語ってきましたが、いわゆる謎解き系のパズルゲームが好きなひとにはオススメです! 難度もそれほど高くなく、攻略情報がなくても自力で行けちゃう感じなのがグッドです。キャラクターデザインに少しクセがあるけれど、全体の雰囲気こみで楽しめるので食わず嫌いはもったいない。そんな良質の1本です。しかも、4月15日までプレイステーションプラスのフリープレイ対象になっているので、加入しているひとはこの機会にダウンロードして遊んでみてくださいね。
CONTRAST
メーカー | Compulsion Games |
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対応機種 | PS4プレイステーション4 |
発売日 | 配信中 |
価格 | 1535円[税込] |
ジャンル | アドベンチャー |