これぞまさに『サクラ大戦』のショウ!
2014年2月13日~2月16日、天王州 銀河劇場にて“サクラ大戦巴里花組ショウ2014 ~ケセラセラ・パリ~”が開催中だ。いまでこそすっかり珍しいものではなくなったゲームの舞台化だが、そのきっかけとなったのは、おそらくセガの『サクラ大戦』。1996年にセガサターンで『サクラ大戦』が発売されるや、翌年には早くも“サクラ大戦歌謡ショウ”が開催。以来、毎年関連舞台が行われ、好評を博してきた。今回行われた“サクラ大戦巴里花組ショウ2014 ~ケセラセラ・パリ~”は、巴里花組のショウとしては、2012年に実施された“サクラ大戦 巴里花組ライブ2012 ~レビュウ・モン・パリ~”以来、2年ぶりの新作となる。2年前の“ライブ”から“ショウ”へと転換したことで、よりキャラクターを掘り下げた“魅せる”演目が楽しめるようになっている。ここでは、開催初日に行われたゲネプロの模様をお届けしよう。まずは、キャスト陣の紹介から。
【キャスト】
日髙のり子さん(エリカ・フォンティーヌ役)
島津冴子さん(グリシーヌ・ブルーメール役)
小桜エツコさん(コクリコ役)
井上喜久子さん(ロベリア・カルリーニ役)
鷹森淑乃さん(北大路花火役)
小島幸子さん(メル・レゾン役)
かないみかさん(シー・カプリス役)
陶山章央さん(大神一郎役)
Velo武田さん(ベロムーチョ武田役)
高木 渉さん(シゾー役)
高橋広樹さん(フィルブラン役)
野中 藍さん(レーヌ役)
松原剛志さん(ダス・モルテス役)
キモとなるストーリーは、ロベリアに仕返しをしようとするシゾー、フィルブラン、レーヌの前に謎の男、ダス・モルテスが出現。“死”を司るダス・モルテスは、驚くべき話をシゾーたちに持ちかける。一方、ロベリアは自身の体調に違和感を抱いていた……。本作のテーマはずばり“友情”。ロベリアの葛藤を主軸に、巴里花組のメンバーとの絆が描かれる。今回メインを務めたロベリア役の井上喜久子さんは、ロベリアを熱演。巴里花組のメンバーである、日高さん、島津さん、小桜さん、鷹森さんも、それぞれ個性的な役柄を演じ切りお見事だったが、中でもロベリアと衝突することになるグリシーヌ役の島津冴子さんの凛とした演技が印象的だった。
主役5人に負けず劣らず存在感を放っていたのが、シゾー役の高木渉さん、フィルブラン役の高橋広樹さん、レーヌ役の野中藍さんの3名。物語の“引っ掻き回し役”とでも言うべき彼らは、ユーモアたっぷりに役を演じ、会場の笑いを誘っていた。
もちろん“ショウ”ということで、要所には随時楽曲が盛り込まれ、華やかな雰囲気をさらに盛り上げていた。休憩を挟んで2時間強にわたって行われた公演を見ていると、メンバー間のチームワークのよさも伝わってきて、まさに「これぞ『サクラ大戦』の世界だな」とでもいうべき、安心印のショウを楽しむことができた。楽曲のセットリストは以下の通り。
【セットリスト】
・第1幕
夜は昼より美しく
孤独と軽蔑と黒い熱情
死者の詩
人生は水玉模様
ボンソワール巴里
・第2幕
花の巴里
頭の中のお魚さん
甲板フラフラ
嘆きの花
明日のわたしに花束を
夜は昼よりも美しく
御旗のもとに
と、いくら言葉を尽くしてみても、“百聞は一見に如かず”ではないが、実際に舞台を見る醍醐味に勝るものはない。会期中は若干当日券を用意しているとのことだが、遠方の方には“ニコニコ生放送”の配信を視聴することをおすすめ(→視聴ページはこちら)。さらに、2014年6月26日には公演を収録したDVD・Blu-ray『サクラ大戦 巴里花組ショウ2014~ケセラセラ・パリ~』の発売も決定している。価格はDVD版が8330円[税抜]で、Blu-ray版が10185円[税抜]。舞台本編はもちろんのこと、舞台裏の映像もふんだんに盛り込まれているとのことで、ファンの皆さんは注目です!
それでは、ネタバレにならない程度に“サクラ大戦巴里花組ショウ2014 ~ケセラセラ・パリ~”のフォトギャラリーをお届けしましょう!