各部門ともに好調、経営統合以来最高業績に

 コーエーテクモホールディングスは、平成26年(2014年)3月期第3四半期決算短信を発表した。

 今期は、経営方針“IPの創造と展開”のもと、各種施策を実施。『戦国無双』、『エスカ&ロジーのアトリエ ~黄昏の空の錬金術士~』及び『金色のコルダ3』のアニメ化を決定したほか、13年ぶりとなるアーケードゲームの供給再開、新規コラボレーションタイトルの発表など、IPの展開を積極的に推進した。また、株式相場の上昇や為替相場が円安で推移した影響などにより、有価証券関連損益も大きく改善されたという。
 これらにより、当第3四半期業績は、売上高255億78百万円(前年同四半期比15.2%増)、営業利益35億80百万円(同43.5%増)、経常利益74億82百万円(同86.1%増)、四半期純利益49億83百万円(同90.8%増)となり、いずれも第3四半期連結累計期間としては経営統合以来、最高の業績となった。

 セグメント別に見ると、ゲームソフト事業では、売上高170億30百万円、セグメント利益30億56百万円となった。
 シリーズ30周年記念作品『信長の野望・創造』(PS3、Win用)を発売し、好調な滑り出しとなったほか、国内では、『真・三國無双7 猛将伝』(PS3用)、『真・三國無双7 with 猛将伝』(PS3、PSVita用)のほか、ガスト20周年記念タイトル『新・ロロナのアトリエ はじまりの物語 ~アーランドの錬金術士~』(PS3、PSVita用)などをリリースし、好評を博した。また、コーエーテクモホールディングスグループが開発を担当したタイトルでは『真・ガンダム無双』(PS3、PSVita用)が人気を集めたほか、『DEAD OR ALIVE 5 Ultimate: Arcade』をセガのアーケード配信システム“ALL.NET P-ras MULTI バージョン2”への供給により稼働を開始している。
 海外では、PlayStation4のアジア向けローンチタイトルとして『真・三國無双7 with
猛将伝
』を発売し、順調なスタートを切った。
 そのほか新作タイトルに加え、旧作のリピート出荷やダウンロードコンテンツ販売も伸長したことなどから増収増益を達成し、第3四半期連結累計期間としては経営統合以来、最高のセグメント売上及び利益となっている。

 オンライン・モバイル事業では、売上高46億22百万円、セグメント利益6億98百万円となった。ソーシャルゲーム事業においては、12月に『大航海時代V』の事前登録を開始し、高い注目を集めた。『100万人の信長の野望』をはじめとする「100万人」シリーズについては、マルチプラットフォーム展開を積極的に推進した結果、年末にかけて好調に推移し、業績を牽引した。また海外でも、アジア市場でサービス中の『のぶニャがの野望』をはじめとした各タイトルが、引き続き好調を維持しているという。
 オンラインゲーム事業においては、『大航海時代 Online』の拡張パック第6弾『大航海時代Online ~Gran Atlas~』(PS3、Win用)を発売したほか、各タイトルとも底堅く推移した。
 以上の結果、ソーシャルゲームとオンラインゲームを合わせた総累計会員数は、国内外を合わせて2,600万人を突破し、増収増益となった。

 そのほかの事業では、第4四半期発売予定タイトルの開発費が先行して発生したメディア・ライツ事業で損失を計上したものの、前年同期比では売上高は伸長し、損失額は改善している。また、パチンコ・パチスロ機への版権許諾が順調に推移したSP事業では売上高15億23百万円/セグメント利益6億71百万円。アミューズメント施設運営事業でも売上高13億35百万円/セグメント利益53百万円と収益を上げた。