ツアー初日の模様を全曲詳細リポート

笑顔満開でスタート! 今井麻美さん7thソロライブツアー in Zepp Diver City Tokyo リポート_16

 2013年12月14日、東京・お台場のZepp Diver City Tokyoで、声優、アーティストとして活躍する、今井麻美さんの7thソロライブツアー“「この雲の果て」 -supported by あるあるCity-”が行われた。本ツアーは、2013年11月27日に発売された、4thアルバム『この雲の果て』を受けてのライブ。しかも、ツアーの初日ということで、会場にはたくさんのファンが集まり、ライブを大いに盛り上げていた。

■この雲の果て

 ビートの効いたイントロが鳴り響くと、会場は青いサイリュームで染まっていく。今井麻美さんのバンドメンバー“+A(プラスエー)”が登場し、アルバムの表題曲『この雲の果て』でライブがスタート。アルバムジャケット、ミュージックビデオと同じ白い荘厳な衣装で登場した今井さんは、ふたりのダンサーと揃った振り付けを見せながら、歌声を響かせていく。

■路地裏のプラネタリウム

 「皆さん、こんばんはー。今井麻美7thソロライブへようこそ」と挨拶を挟みつつ、爽やかな『路地裏のプラネタリウム』へ。サビでは、青と黄色の2色のサイリュームがいっせいに左右へ振られ、夜空にきらめく星のような一体感を生み出していた。

■MC

今井さん 「皆さん、こんばんはー。みんな、気づいた? 我が+Aのライブにスポンサーさんがついたよー。ありがとー。私の4枚目のアルバムを引っ提げてのライブツアーによくぞお越しくださいました。本日、この場所、初めてやってまいりました。1Fなのに、みんなの顔がみかんが並んでいるみたいによく見えるんです。今回、何をしてもいい日、今日のこの時間はここにいるみんなしか絶対に味わえないと思うので、+Aの一挙手一投足を覚えて、レポート用紙100枚くらい書けるように見てくださいね。つぎのパートは、私の試練なんですよ。ここでうまくやらないとこのあと休憩が入ったりしてしまうので、私の生き様をみんな焼きつけてください。つぎは、この曲から『Kissing a dream』」。

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■Kissing a dream

 今井さんみずから“試練”と評した、ハイスピードなナンバー。4人のダンサーが登場し、今井さんを交えた5人一体となるダンスで、会場を魅了。観客もサイリュームを激しく振り、これまで以上の盛り上がりを見せる。

■無限旋律

 『Kissign a dream』から、曲を途切らせることなく、『無限旋律』へ。立て続けにアップテンポな曲が続き、会場の熱気もどんどん高まっていく。今井さんも“飛び越え”のところでジャンプをしたり、間奏でギターのカズーこと山口和也氏、天ちゃんこと中村天佑氏のギターソロ共演があったりと、曲と会場の熱気に呼応するように、出演陣の笑顔も増えていった。

■旅人

 前2曲からテンポを落としつつも、続いては情熱的な歌声が印象的な『旅人』。ふたりのダンサーを交え、激しい振り付けを見せながら、熱唱していく。

■MC

今井さん 「山脈越えたよー! 『Kissing a dream』からの『無限旋律』からの『旅人』ってなんだこれってセットリストでしたけど、皆さんの応援のおかげです! (「がんばった!」という観客の声に)ありがとー。“がんばった”って褒められた(笑)。というわけで、アルバムから新曲を聞いていただきました。『無限旋律』、わかりやすい、初めて来た人も“フー! フー!”って言える。『旅人』はどうしたらいいかわかんないもんね(笑)。でも、『旅人』は、私のなかで発声練習の曲なんですよ。気合を入れるときに歌ったりしてるんですけど、歌うたびに山脈を登っているような気になって、最初は下のほうだったのが、中腹まで行けるようになって、いまは7合目くらいまでいけるようになったかな。頂上まで行くと、どういう景色が見えるんだろう。つぎは、アルバムでいちばん難しかった曲。編曲した人がお忘れだと思うんですよ。私は声優・アーティストだということ。何、この突っ込んだジャズ、ねえ、天ちゃん? この曲は、すごくチャレンジした曲になりました。チャレンジしすぎて、“あの人はどこを目指しているんだろう”って言われる気もしたんですが(苦笑)。この前、ライブのリハーサルが終わったときに、天佑先生のところに行って、“うまくなりたいです! 教えてください! どうしたらいいですか”って聞いたんだけど、あっさりと“フェイク(メロディーを崩したり、つけ加えたりする技)とか、ガンガン入れてくださーいって”。……ガクガクブルブル。そういうの苦手だよーって思ったんだけど、リハで歌っているうちに、気分もどんどん乗ってくるので、みんなにいまの私が歌う“大人のジャズ”を聞いてもらいたいなと」。

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■天空の炎~miragem~ -Jazz arr. Ver.-

 リズムに身を任せるように、歌声の伸ばしかたも一定ではなく、短く、長く、ときに語りかけるように、変幻自在に歌い上げていく。ファイアーさんことファイアー渡辺氏が吹くセクシーなサックスの音色も絡み合い、大人のジャズで会場を彩った。

■夢のMAHOROBA

 『夢のMAHOROBA』も大人の雰囲気でスタート。今井さんと対象的に動く、青いドレスをまとったダンサーが登場し、間奏では、またまたセクシーな音色を響かせるファイアーさんが、ダンサーににじり寄るような、音色で誘うような大人の雰囲気を見せる。ステージを真ん中に割り、まるで線対称のように動くダンサーと今井さんは、それぞれの物語を感じさせる動きで、これまでと異なるステージに、曲が終わると大きな拍手が起こっていた。

■MC

今井さん 「(『夢のMAHOROBA』の歌詞にある)失恋の痛みで、歌に入りそこなった(笑)。(編注:『夢のMAHOROBA』で一部歌に入るのが遅れる場面があった)まだ大人になりきれてないね(笑)。ジャズもワルツもまだまだだね。いま何曲歌ってきたかな。7曲、歌ってきましたけど、昔に比べると、だいぶ体力がつきましたね。この前、この先何があっても乗り越えられるかもしれないという出来事があったんです。共有した方もいると思うんですけど。正直、今度は時期は考えようって思います(笑)。先日、栃木の大谷資料館という、いまも使われているらしい、いい墓石とか、いい城壁とか? 城壁作らないか(笑)。そういう石切り場、洞窟のような場所でライブをしたんですが、ひと言で言うと、どんなでした? たまちゃん(キーボードの花岡環氏)」。

たまちゃん 「濱田さん、寒い」。 ※栃木ライブ当日のミンゴスのモノマネ

今井さん 「噂によると、洞窟のほうが温かいって聞いてたんですけど、18時を境に、気温がゴンッって下がって……。私、ヒートテックに薄いワンピースだけなんですけど……って。でも、根性で歌えるんだなってわかりましたね。演奏メンバーもがんばったよね、たまちゃん。そんな過酷な環境でしたけど、みんな風邪引かなかった? 演奏メンバーは何人か倒れたみたいですよ(笑)。歌っているときはそんな寒くないんだけど、歌声を伸ばし終わったあとに、ブルブルと震え出したりして。でも、それもあって、今後、何があっても乗り越えていけるかもしれないと思いました(笑)。それもあって、今回、激しい曲を連続でやってみたんです。寒かったけど、いい思い出も残っていると信じたい! 来れなかった方もまたアコースティックライブをやろうと思うので、ぜひ来てください。今度は暖かいところでやりたいよね(笑)。でも、みんなに寒暖の差を味わってほしいと思うので。まずは寒い曲から行きますよ。『雪原のカルマ』」。

■雪原のカルマ

 タイトルを象徴するように、会場は白いサイリュームで染まり、ふたりのダンサーも白いヴェールをかぶって登場。透明感溢れる冬を感じさせる楽曲ではあるものの、歌声は熱を感じさせ、伸びやかな声を会場の隅々まで広げていた、

■夏色Sunshine flower

 今度は一転しての夏。今井さんはやさしい歌声で、呼び掛けるように歌っていく。黄色いサイリュームで染め上がる客席の中に、ところどころ緑のサイリュームが映え、まさにひまわり畑のようになっており、ステージ演出の一部のような状態になっていた。

■クレッシェンド

 やさしく、かわいく、そしてキレイに歌い上げるクレッシェンド。サイリュームの光もなく、手拍子もなく、会場の全員がただただ聴き惚れるなか、後半には今井さんの「みんなで歌うよ」という呼び掛けを行い、今井さんが歌詞を先導し、会場全体での大合唱へ。大合唱を受けて、会場全体に響かせるように、でも、力みを感じさせない圧倒的な歌唱力を披露した今井さんは、最後に「あたしも、そう思えます」と歌詞を受けた感想を述べていた。

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■instrumental

 みゃあみゃあこと宮下智氏のチョッパーを使ったベースから、カズー&天ちゃんのギター組のカッティングで幕を開けた、+Aおなじみのインストゥルメンタル曲。ファイアーさんのソロから、メンバー全員がトナカイの角、かぶりものなどでクリスマスコスプレを行いながら、熟練の腕によるハイレベルなインスト曲を披露していた。

■ジングルベル

 衣装チェンジで、サンタクロースのように赤いドレスをまとって登場した今井さんは、「今年は素直にクリスマスを祝ってみたよ」と、『ジングルベル』を「にゃにゃにゃにゃ」の歌詞で歌っていく。続いて、今井さんは白い袋からメンバーメッセージ入りぬいぐるみを取り出して投げるという、2010年の1stソロライブを彷彿させる演出で、ミンゴスサンタがつぎつぎとプレゼントを投げていく。後半には、プレゼントはボールになり、最後には「せーの」の掛け声とともに観客全員で「メリークリスマス!」と叫び、楽曲を終えた。

■MC

今井さん 「久しぶりだね、わたしのライブでちゃんとクリスマスを祝うのは。去年のほうが、よっぽどクリスマスの時期に近かったんだけど(笑)。そして、衣装をチェンジしましたー。今回のテーマは、千葉のほうのヒロインの感じ。千葉の夢の国の公式コンプレーションアルバムに参加させていただいたので、イメージはそんな感じです。ヴィレッジヴァンガードに私のCDも並ぶことを夢見て(笑)。ここからは、しっとりとした曲を歌っていこうと思います。なんだかわかる? (観客の声を受けて)え! あたり。驚いちゃった。『海月~Jellyfish~』です。徳島の“マチ★アソビ”で歌ったときは、越前クラゲが浮いているように見えたんですが、今日は皆さんにはどう見えるのかな。聞いてください。『海月~Jellyfish~』」。

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■海月~Jellyfish~

 ドラムなどがなく、アコースティックに近い編成で歌う『海月~Jellyfish~』。きしりんこと岸倫仔のバイオリンと絡み合うように、ゆったりと歌い上げる。

■Rain~てのひらのアンブレラ~

 アルバムの新曲をライブで初披露。かわいらしくも、どこか切なさを感じさせる歌を、披露していく。間奏では、満面の笑みを客席に向けながら、身体を少し動かす、かわいい踊りを見せていた。

■Tender Is The Night

 しっとりした楽曲3連続のラスト。今井さんは、笑みをたたえながら、徐々に力強さを増していくように歌い上げる。

■MC

今井さん 「天使でも悪魔でもって、言ってもらいたいね。でも、天使が多いほうがいいかな。(観客からの「天使だよ!」という声に)ああ、そういうのはいいんで。みんなもうそろそろわかるよね(笑)。こういう素敵な出会いとかがあるといいよね。みんなは、最近、ステキなことありました?(編注:ここで、客席いじりが始まるものの、すべては聞き取れなかったので、今井さんの発言でまとめさせていただくと、”お仕事もらいました!”、“繁盛するといいね”)私はよくCDの発売イベントなどをやっていて、そこでこういうお客さんいじりをしていまして、もし興味があればぜひ来てください。初心者マークをつけてもらえれば、決していじりませんから(笑)。ライブでもイベントでも、どう楽しんでもらおうかと考えているんですが、私は幸せです。歌が歌えて、みんなに会えて、クリスマスは恥ずかしいですけど、こういうライブなどでクリスマスをみんなと過ごせて、アルバムも4枚出させてもらっちゃって……。わあ、贅沢。つぎの曲は、ここにいるほとんどの方が好きな曲なんじゃないかと思います。今回のアルバムのなかでもひときわ異彩を放っていました。そして、忘れもしない“Orange Stage”では、歌いそこねて、みんなにキャンセルをしてしまった……。だから、栃木からは反省して、どんどんコールを入れてくれとお願いしている。緊張してきた。ちょっと水を飲もう。(観客の声を受けて)なるほど! うまいこと言ったね。今日は、お台場エンジェルかな。じゃあ、皆さんもいっしょにコールしちゃってください。それじゃあ、玄ちゃん行くよ!」

■Dear Darling

 しっとり曲から一点。ピンクのサイリュームで染め上がる会場が示すように、会場の雰囲気も一転して、ハイテンションな盛り上がりに。4人ダンサーとのダンスも、うれしそうに踊る今井さんが印象的。

■フレーム越しの恋

 『Dear Darling』に続いて、ハイテンションポップ2曲目。4人のダンサーに混じって、同じ大きな赤いリボンをつけたシカバネちゃんこと、宮地夏海氏が、担当のフルートを置き、ダンサーデビュー。にこやかな笑顔で同じ振り付けをして、会場を盛り上げていた。

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■MC

今井さん 「かわいい曲を立て続けにやっちゃいました! どうだ! なんかひとりダンサー増えてたね。めちゃめちゃかわいかったね(笑)。……いや、ちょっと疲れた。いま、めっちゃ楽しいっす、私。正直、さっきもね、言いましたけど、本当に生きて帰れるかどうかって思ったんですよ。最後の最後に、『Dear Darling』と『フレーム越しの恋』くるんだって、意外と行けましたね。この2013年はいろいろと駆け抜けて行きましたね。皆さんはどうでした? 皆さんもお仕事だったり、プライベートだったり、……ほか、何がある? 釣り? 釣りはみゃあみゃあだよね。皆さんにとって大事な趣味とかあると思います。その皆さんの大事な時間を使ってこのライブに来てくださったことが、うれしいことで。……そこ、ちょっと笑い過ぎじゃない? 大丈夫? 何か、私、ヘンだった? 気になっちゃうから! 本当に本当に楽しくて1年があっという間でした。2013年の初めは、何から始まったかな。……風邪引いたね。そう、私が風邪を引きました! 発売記念イベントに来てねとか言ってたけど、『Precious Sounds』の発売記念イベントねー……。おもしろかった? そう言ってもらえたならよかったけど、ちょっと声優なのに発声禁止というありえない自体になりまして。でも、来てくださった皆さんが本当に暖かくて……。濱田さんとたまちゃんとカズーが演奏してくれたり、私なしで、スタッフの人が恥ずかしい話をするとか。だから、たまに壁ドンをしたりしてね!(笑) なかなかそういうことって許されるものではないんですけど、それを許してくださったのは皆さんの大きな愛と、私の日ごろのおこな…………いかなって、大事なところで噛んじゃったよ! そんなイベントだったり、お芝居だったり、歌だったりを、いろいろとさせていただきました。今日は、私の演じた『シュタインズ・ゲート』のオカリンの誕生日なんだよね。おめでとう! オカリン! オカリンの中の人は、オカリンのコスプレをするのに、私はしないんだよね。(「えー!」という観客の声を受けて)逆に! 逆に同じ会社だからやりづらいんだよ。そのうちね、そのうち。(「おおおおおお!」という観客の声を受けて)ちょっと話させて(笑)。そんなこんなで、ステキな映画にも出させていただいて。そのBlu-rayとDVDが昨日発売されたということで。ちょうど私が風邪を引いた後で、治ってるんだけど、体力が落ちてて、紅莉栖の気持ちを体感しながら演じられて、ラッキーみたいな(笑)。すごくステキな作品に巡り会えて、とってもとっても幸せだなって思っています。来年も歌もお芝居もプライベートも……。(「おおおおおお!」という盛り上がりを受けて)自分もよくその話振るけどさ、こう盛り上がると引くんだよね。強く、心強くね。ちょっと泣きそうになってきた(笑)。来年も仕事ひと筋でがんばります! まずはこのツアーを最後まで走り抜けなきゃいけないなと思っているので、大阪、仙台、北九州・小倉のあるあるCityさんでやりますので、予定がないという方はスケジュールに組み込んでくださいね。会場ごとに違う顔が見られると思いますので、来てください。待ってます! さあ、いいお時間になってまいりました! なので、この後最後の1曲と行きたいところなんですが、今日は大盤振る舞い! 最後は2曲連続で行きたいと思います。それでは、2曲でお別れしたいと思います。そのあと、出てくるけどね! それでは聴いてください。1曲目、『シャングリラ』」。

■シャングリラ

 暗い会場が赤いサイリュームで染まるなか、代表曲『シャングリラ』を熱唱。4人のダンサーを従え、その中央で歌う姿は、これまでの『シャングリラ』よりも、さらに力強く、それでいて余裕を感じさせるようなステージングに思わせた。

■星屑のリング

 『シャングリラ』からメドレーのようにつなげて入った『星屑のリング』。前曲から引き継いだ力強さはそのままに、ダンスや歌う際の姿も含めた、ライブでありながら舞台のような、観客も引き込むような歌声を魅せた。

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■散花の祈り

 アンコール1曲目は、『散花の祈り』。シカバネちゃんが吹く篠笛の見事な旋律が響くと、会場のボルテージも今井さんのテンションもMAXに。笑顔で飛び跳ねる今井さんを筆頭に、会場全体で盛り上がる。ダンサーは扇子を持ちながら舞い踊り、2番からは、今井さんも扇子を持って、踊りながら熱唱。間奏ではバンド&ダンサーの+Aメンバーを紹介し、それぞれのソロも披露された。

■struggle

 『散花の祈り』から、間髪入れずに、『struggle』へ。ライブのアンコールに多い、”Webラジオ『今井麻美のSinger Song Gamer』”のテーマソングメドレーとも言える曲順。激しい楽曲の連続に、会場の盛り上がりはこの日の最高潮となり、大きな大きな歓声を呼ぶ一体感を生んでいた。

■MC

今井さん 「盛り上がるねー。でも、疲れるねー、この2曲は、アンコールでよくやる、すごい盛り上がりで、座りのライブもまたやってみたいなと思うし、大きな声では言えないけど、パンフレットに大きめのことを書いたんだけど、伏せ字にしちゃったから、“よくわかんないよ”って言われて、みんな、すみません。この+Aのメンバーはすばらしいメンバーが揃っていて、みんな、ありがとう。スタッフのみんなも、不安げな顔ばかりしてる私を、“大丈夫じゃないっすか”って言ってくれて、ありがとうございます(笑)。2Fにいる関係者の皆さんもありがとうございます。この先、どこまでやれるかわからないけど……。(観客の「ずっと!」という声に)それ、言っちゃう? “体力が続く限り”とつけてもいいですか、ずっとついてきてくれる? じゃあ、とりあえず、つぎは大阪だね。いま“イエー!”って言った人、名前と顔覚えてやる! つぎは大阪、年をまたいで仙台、小倉と行きますので、歌を届けにいろんなところに行きたいと思います。今年の目標の座はクリアーできたし、生涯の目標の47都道府県めぐるもけっこういい線行ってると思います。みんなのところに行きたいと思っていますので、実家の場所とか、ここに来て欲しいという、熱い思いを私のラジオ『SSG』に送ってください。いいね、いま勝手に思いついたけど、地元のPRメールとかいいね。ぜひこれからも47都道府県を巡れるようにがんばっていきますので、よろしくお願いします。それでは、本当の本当の本当の最後の曲となります。これはアルバムの最後を飾る曲で、アンコールがあったら歌おうかなと思っていました。皆さんのことを信じていました。ありがとう。皆さんも心の中にあるジュエルを大事にして、大切な人に渡してください。それでは、聴いてください。『Jewel’s Tree』」。

■Jewel’s Tree

 ライブの最後の曲は、『Jewel’s Tree』。ダンサーなどはなく、バンドメンバーの演奏と今井さんの歌声で、やさしいバラード曲を創り出し、会場を包んでいく。曲の終わり際には、会場全体に手を振り、「ありがとうございました」と曲を締めていく。1度、曲が終えてから、再び音楽が鳴り出し、再登場したダンサーの挨拶、今井さんの挨拶を経て、手を振って、それぞれが退場。大いに盛り上がったライブは幕を閉じた……と思いきや、ラストに今井さんが「ありがとーーー!」と言いながら再登場し、ステージを左右へと走り、「東京オリンピックおめでとう! 『Precious Sounds』の夢が叶ったぞ! これからもどんどん有言実行で言っていこう。ありがとね!」と口にし、再び退場。大きな大きな歓声の中、今度こそ本当にライブが幕を閉じた。

笑顔満開でスタート! 今井麻美さん7thソロライブツアー in Zepp Diver City Tokyo リポート_15

 4枚のアルバムを発表し、さらに勢いを増す今井さんのソロ活動。記者は、これまでのライブ取材で感じた勢い以上に、今井さんから溢れるパワーを感じた。しかも、そのパワーを注ぎ込み、従来以上のパフォーマンスを見せつつも、今井さん自身が心からライブを楽しんでいるような、余裕を感じる感覚。圧倒的なパフォーマンスで魅せることも今井さんの魅力だが、今井さんが楽しみ、+Aのメンバーが楽しみ、その姿を見るお客さんが楽しむ。このつながりこそが、今井さんのライブの大きな魅力のように思う。今後のツアー、そしてアーティスト活動で、今井さんを中心にした笑顔の輪が、どこまで広がっていくのか。今後の今井さんのさらなるパフォーマンスがもっともっと楽しみになってくる。そんなライブツアーのスタートに感じた。

笑顔満開でスタート! 今井麻美さん7thソロライブツアー in Zepp Diver City Tokyo リポート_01
笑顔満開でスタート! 今井麻美さん7thソロライブツアー in Zepp Diver City Tokyo リポート_02
▲オマケとして、リハーサル中の様子も少しだけお届けする。

■セットリスト
01. この雲の果て
02. 路地裏のプラネタリウム
03. Kissing a dream
04. 無限旋律
05. 旅人
06. 天空の炎~miragem~ -Jazz arr. Ver.-
07. 夢のMAHOROBA
08. 雪原のカルマ
09. 夏色Sunshine flower
10. クレッシェンド
11. instrumental
12. ジングルベル
13. 海月~Jellyfish~
14. Rain~てのひらのアンブレラ~
15. Tender Is The Night
16. Dear Darling
17. フレーム越しの恋
18. シャングリラ
19. 星屑のリング
【アンコール】
En01. 散花の祈り
En02. struggle
En03. Jewel’s Tree