キーマンに聞くプレイステーション3版『MHF-G』

 本日2013年11月20日から狩猟解禁となった、プレイステーション3版『モンスターハンター フロンティアG』。サービス開始直前に行った、プロデューサー・杉浦一徳氏とディレクター・木本龍己氏へのインタビューを掲載する。『MHF-G』独自のコンテンツや、今後の展開について伺った。

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▲『MHF-G』プロデューサーの杉浦一徳氏
(文中では杉浦)
▲『MHF-G』ディレクター・木本龍己氏
(文中では木本)

――サービス直前の率直な心境はいかがでしょうか?

杉浦 プレイステーション3は初めてのプラットフォームということで開発の苦労もあるのですが、それよりもようやくサービスを提供できるうれしさをいちばんに感じています。PS3のお客様は、比較的カジュアルなゲームユーザーという印象があり、どのように受け止めてもらえるか、ドキドキ感もありますね。うれしさ半分、不安が半分という感じです。よほどのことでもない限りサーバーが落ちるということはまずないと思います。そこは万全にしていますので。

木本 ユーザーの多いPS3というプラットフォームでサービスを始められるのはうれしいですね。『MHF-G』のいいところを知ってもらえるよう、努力していかないと、と感じています。

――これから始める方のために、改めて『MHF-G』とはどのようなゲームなのか、特徴的なところをお聞かせください。

杉浦 まず『MHF-G』の特徴として、"コミュニティー"が挙げられます。4人でのマルチプレイはもちろん、多人数がアクセスできるロビー、いわゆるオンラインゲームでのギルドの役割を担う"猟団"や、チャット機能、競争や協力ができる各種コンテンツなどオンライン専用タイトルということもあり、これらを『MHF-G』では強く打ち出しています。

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▲気の合う仲間と“猟団”と呼ばれるチームを結成できる。
▲猟団に所属することで、一大イベント“狩人祭”に参加可能!

木本 オンラインでのコミュニケーション以外の『MHF-G』の大きな特徴として、定期的に行われる"大型アップデート"があります。すでに6年間分の莫大なコンテンツがある上、さらに今後も大型アップデートで新モンスターやコンテンツが続々と追加されますので、そこでまた新たな目標ができます。また、新しいものが追加されるだけでなく、過去のコンテンツに対してもさまざまなリファイン(改良、改善)をつねに行っている点も『MHF-G』ならではだと思います。

――6年間サービスが継続されていると聞くと、ベテランユーザーやコンテンツ量に対して身構えてしまうユーザーもいるかと思いますが、いかがでしょうか?

木本 PS3版は独立したサーバーになっており、みんなハンターランク(HR)1から一斉にスタートしますので、気軽に始めていただけると思います。また、11月20日からはさまざまなイベントやキャンペーンなどを用意しています。例えば、本来高いHRからでないと挑戦できない『MHF-G』のオリジナルモンスターに、HR1から挑めるチャレンジクエストを開催するほか、オリジナルの武器や防具が手に入るクエストなどもありますので、序盤からワイワイと遊んでいただければ。そのように遊んでいただいているうちに、HRもサクサク上がっていくと思います。

――PS3版のサーバーはいくつ用意されていますか?

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杉浦 現状では、ひとつのサーバーにしようと考えていますが、状況を見つつ、という感じです。以前(Xbox 360版の開始時)よりもサーバーのスペックが上がっていますので、ひとつのサーバーでも耐えられると思いますが、予備のサーバーも十分用意しています。複数のサーバーに人が分散するよりも、ひとつのサーバーに集まったほうがプレイしやすいと思います。

――最初から無料ダウンロード版を提供するということですが、どの程度のダウンロード数を見込んでいますか?

杉浦 正直、予想がつけづらいところですね。ただ、高い数値(ダウンロード数)は獲得したいですし、それに耐えられるような準備をするべくチーム全体でがんばっています。PS3版でプレイされている方はライトな方が多い印象で、先行体験テストでもヘビーに遊ぶというよりは、正式サービス後に本腰を入れるという感じでしたので、正直に申し上げますと始まってみないとなんとも……ですね。

――先行体験テストでのユーザーからの要望や意見はどのよう傾向がありましたか?

杉浦 お客様からのご意見を見ると、ゲーム内容よりはダウンロード時間を始めとするゲーム以外のストレス性や、コンテンツ以外の部分での要望が多かったです。ゲームに関しては『MHF-G』はこういうものなのか、と受け入れて遊んでいただけたかな、と思います。逆に、Xbox 360版のときはゲーム内容に関する指摘が多かったので、違いが印象的でしたね。

――そういった意見をもとに、実際のゲームにフィードバックが行われる、と。

杉浦 そうですね。実際、現在も進行中ですが、ダウンロード時間の短縮を図るための最適化や、ダウンロードファイルの構造を変更して待ち時間を減らすといった対策をしています。お客様のネットワーク環境にもよりますが、従来にくらべ、10分ほどの短縮ができるのではと。

――先行体験テストで参加者のデータ(年齢層や男女比、プレイデータなど)を分析されていると思いますが、そこにはどのような傾向が見られますか?

杉浦 データがワイプされるテストということもあり、まだ最終的な判断はできませんが、やはりPS3版ではカジュアルなお客様が多い、という印象ですね。年齢層もほかのプラットフォームにくらべると、若干低めという印象ですね。

先行体験テスト参加者データ、フィードバック内容はコチラ

――ゲーム序盤の公式狩猟試験の内容が変更されていますが、それも序盤でつまずいてほしくない、という理由からでしょうか?

杉浦 そうですね。これまでは狩猟以外の部分で時間がかかったりする、ちょっとハードルの高いモンスターだったかなとは思います。変更前の公式狩猟試験は、過去作から移植したままの内容でしたので。以前から変更しようという話もありました。そこで、この機会にと。

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▲変更の対象になったのはHR30とHR40の試験。変更後は、HR30試験がエスピナスの狩猟に、HR40の試験がノノ・オルガロンの狩猟となった。なお、他機種でも同様に変更されている。
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――11月20日の狩猟解禁に合わせて、新モンスターの"ゼルレウス"が登場します。これはどのようなモンスターなのでしょうか?

木本 HR100から挑める"剛種"のクエストで初めて挑める相手で、PS3版から始められる皆さまはまずはこのモンスターの狩猟を目標にしていただければと。ハンターがパーティー内で連携を図って挑むことをコンセプトとしたモンスターです。ハンターの攻撃(属性)に応じて形態や攻撃方法を変化させるという特性がありますので、それに対してどう対抗すればいいのかを考えないと、攻略は難しいかもしれません。ほかのモンスターにはないような攻撃をバンバン仕掛けてきますし、見た目でも楽しめるド派手なモンスターに仕上がっていると思います。

――ゼルレウスに挑めるHR100になるまでに、これはやってほしいというおすすめのモンスターやコンテンツなどがありましたらぜひ。

杉浦 私は"マイトレ"が好きですので、ぜひプレイしてほしいですね。マイトレはHR51から始められ、プーギーを飼うことができたり、アイルーを雇って広場をコツコツと発展させていくところがおもしろいです。モンスターだと、同じくHR51からの"エスピナス亜種"ですかね。私は派手な演出が大好きなので(笑)、こんな攻撃をしてくるのか、という驚きがあると思います。

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木本 おすすめといいますか、序盤でHRを上げるために狩ってほしいモンスターはHR3から狩猟可能な"ゴゴモア"です。狩猟難度が高くないうえ、生産できる武器は麻痺属性がついていたり、リーチが長いものだったりと序盤から重宝するものです。また、HR17からの"アビオルグ"の素材からも、火属性が付加された武器が生産できます。あとは、『MHF-G』初のオリジナル古龍"ルコディオラ"ですね。これはHR22で挑めるモンスターで、龍属性と麻痺属性を持つ双属性の武器が作れます。おすすめのコンテンツは……全部です(笑)。ですが、あえて申し上げますとゲームを始めてすぐ、HR1から楽しめる"ホルク"に注目していただきたいです。ハンターの相棒としてクエストに同行してくれる頼れる仲間です。与える餌で属性や外見が変化していくほか、訓練次第でどんどん頼もしく成長していきます。ぜひホルクの育成を楽しんでいただきたいですね。

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▲ゴゴモア
▲アビオルグ
▲ルコディオラ

――改めて、利用料金や各種コース、販売アイテムなどについてお聞かせください。

杉浦 11月20日から1週間はオープンβテスト期間となり、無料でプレイできます。その後は30日間1400円のハンターライフコースで継続してプレイしていただく形になります。なお、ハンターライフコース30日は、初回のみ割引が適用されて500円で購入いただけます。オプションのコースやアイテム販売の開放は正式サービス開始後から順次行なっていこうと考えています。まずは1ヵ月間ほどプレイしていただき、オプションコースの価値を判断していただければ、というところですね。最終判断はそれからだと思います。

――販売されるコースやアイテムは、現行のPC版やXbox 360版と同様のものでしょうか?

杉浦 はい、そうなります。PC版の公認ネットカフェで提供しているものは、Xbox 360版と同じく、Nコースという形で提供いたします。

――『MHF-G』の今後の展開についてお聞かせください。

杉浦 まずは12月にWii U版のサービス開始がありますが、同じタイミングで小規模なアップデートがあり、"パートナー"などの新コンテンツを実装します。それ以降は、2月頃に新たな"烈種"モンスターの追加を予定しています。このモンスターは"剛種"も登場予定なので、ぜひそれまでにHR100を目指してほしいですね。ほかには、"歌姫"のメインストーリーなども追加で実装します。さらに、春にはつぎなる大型アップデートを予定しています。当初"G4"と銘打っていたアップデートですが、名称が"G4"とは別のものになるかもしれません。この大型アップデートは新武器種の実装もあり、特別なものになりますので、特別なアップデートタイトルをつけようと。その場合"G4"という名称はさらにそのつぎのアップデートに繰り越されることになります。

木本 新武器種に関してですが、2~3月頃に直接ハンターの皆さんに触れていただくロケテストを予定しています。そこで実際にプレイいただいた皆さまからのご意見をいただいてさらに改善し、春に実装できればと考えています。

――開発は着々と進んでいる、と。

杉浦 はい。"G1"のときに感じた問題点は、モンスターのクオリティーや武具のグラフィックなどではなく、それらの提供のしかたやバランスであったと思います。そのため、新武器種に関しては、強さのバランス、提供のしかた、どう遊んでほしいか、という点に特に気をつけています。「本当にハンターのことを考えているのか」、「実際にプレイしてテストしているのか」と指摘されないよう、"G1"の反省を活かしていきたいと思います。

――新武器種が追加されると、ゲーム全体に影響する部分もあると思います。

杉浦 そのとおりです。UIを始め、あらゆる部分に影響してきます。専属のスタッフをつけて、その影響範囲を調査し、不具合をなくしていく作業を行っています。その作業を行うことで、つぎの武器種も実装しやすくなりますし(笑)。

――おっと!?

杉浦 仮定の話、です(笑)。

――2014年にはプレイステーション Vita版のサービス開始が予定されています。PS3版との連動についてはいかがでしょうか。

杉浦 現行版の移植作業がメインですので、開発は順調に進んでいます。PS Vita版のウリとしては、PS3版との混合サーバーになる点です。1サーバーの中に複数のワールドがあるのですが、PS Vita版専用のワールドを用意するほかに、PS3版との混合サーバーに参加することもできます。携帯機で『MHF-G』を持ち出せるというのは新鮮ですし便利だと思います。テレビが1台空きますしね(笑)。

――各プラットフォーム間でのデータ移行ができるようになる予定はありますか?

杉浦 現状では考えていません。各プラットフォームで、新規ハンターが横並びで一斉にスタートできるよう配慮してきましたし。将来まったく予定がないということではなく、現状では各プラットフォームのコミュニティーを大事にしていきたい、ということですね。

木本 ただし、PS3版のアカウントは、PS Vita版でそのまま使えます。

――PS Vita版を含めると、5機種でのサービス展開になり、開発・運営の面で負荷がかかってくると思います。そうなると、サービスの充実などに何らかのしわ寄せが発生するのではないかと心配するユーザーもいると思いますが、いかがでしょうか?

杉浦 結論から言うと、問題ありません。開発面で言いますと、移植チームと開発チームがあり、別のラインで動いています。移植が終われば、運営が始まります。移植チームのメンバーは開発チームへと移るため、運営上出てきたクエストやイベント、コンテンツなどをスピーディーにその機種へ対応させていくことができます。ですので、必然的に開発チームが増強されていくという体勢を取っています。

――最後に、ファンにメッセージをお願いします。

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木本 PS3版で初めて『MHF-G』に触れる方も多いと思います。新規の方向けのイベントやキャンペーンを多数用意していますので、まずは気軽にゲームに慣れ親しんでいただければと思います。その後も末長くプレイしていただけるよう、がんばっていきます。

杉浦 まっさらなサーバーでプレイするという機会はそれほどないと思います。そこで起こる出来事や、飛び交う会話など、最初にしか味わえないおもしろさ、そういったオンラインゲーム特有の楽しさを感じてほしいです。11月20日からの1週間は無料でプレイができます。まずはその期間を楽しんでいただき、『MHF-G』をおもしろいと感じていただければ、ぜひ継続してプレイしてください。


●PS3版『MHF-G』用「狩猟解禁記念【カシラの差し入れ】」イベントコードを公開

PS3版『MHF-G』をこれからはじめるハンターに朗報! 狩猟に役立つ消耗品アイテムなどを詰め合わせた「カシラの差し入れ」が入手できるイベントコードを公開!本イベントコードは、PS3版『MHF-G』ゲーム内のメゼポルタ広場にある特別イベントハウス「狩猟解禁記念【カシラの差し入れ】」にて使用可能だ。

■狩猟解禁記念【カシラの差し入れ】イベントコード
EGFH23PQRYYEGF

■イベントコード入力期間
2013年11月20日(水)18:00~2013年12月25日(水) メンテナンス開始まで

※本イベントコードはPS3版『MHF-G』でのみ使用可能です。

イベントコードの使用方法に関する詳細は下記のページでご確認ください。
イベントコードの使用方法