2D専用の開発ツールに加え、Mecanim アニメーションシステムの大幅な機能追加
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社は、マルチプラットフォームエンジン/開発ツール“Unity”のバージョン4.3をリリースした。今回のアップデートでは、要望の大きかった2D専用の開発ツールに加え、Mecanimアニメーションシステムへの大幅な機能追加、さらに、コードを一新したUmbra 3 オクルージョンカリングのアップグレードなど、大幅な改良が含まれている。
Unity Technologies CEOのデイビッド・ヘルガソン氏は、今回のアップデートにあたり「新たに追加された2Dツール群はデベロッパーの皆さまによるすぐれた2Dゲームの開発を支援する重要なマイルストーンだと考えています。また、Mecanimの機能とパフォーマンスにも大幅な改良が加えられており、生産性を高める盛りだくさんのアップデートとなっています」とコメントしている。
Unityバージョン4.3の内容は以下の通り(リリースからの引用)。
2D開発ツール群
Unity はこれまでも数多くの素晴らしい2Dゲーム制作に活用されてきましたが、Unity 4.3では新たに2Dゲームの制作を念頭に置いて設計されたワークフローから構成される2D開発ツール群と概念が導入されています。
新たに追加されたスプライトテクスチャーのインポートモードや自動アトラス化機能、さらには2Dレンダラの最適化、シーン作成時のドラッグアンドドロップ操作対応などにより、2Dアセットの操作や最適化作業はより簡単になります。
また Box2D物理演算エンジンが Unityに統合されたことで、パフォーマンスと安定性が向上し、ゲームビルドのサイズをおさえることも可能になりました。この他スプライトテクスチャーからポリゴンコライダーが生成できるようになるため、高い精度を持ちながらも自由に編集できる物理コライダーメッシュが手早く作成できます。これはシーンにおけるオブジェクト間の物理的挙動をよりブラッシュアップする上で有用です。
Mecanim アニメーションの改良
本アップデートにより Unityを代表するキャラクターアニメーションスイートがさらに強力になりました。複雑なジオメトリーでも高精度かつリアルなモデルステート間のブレンドを可能にするBlend Shapesは、アニメーターの皆さまがさまざまなアニメーション、とりわけ感情豊かなフェイシャルアニメーションを制作する上で役立ちます。
またハイエンドなキャラクターアニメーション制作に関連するところでは、Mecanimと Animation Window(新機能ドープシートを含む)との完全な統合も果たしています。またシンプルなシーン要素のアニメーション付けや 2Dスプライトのアニメーション、カメラ設定などにも対応したことで、Mecanimはより全方位的なアニメーションソリューションとなっています。
その他の改良点
Unity 4.3にはこの他にも多数のアップグレード/機能追加がなされています。代表的な主要改良点としては、動的な Navmesh 作成、複数キャラクターを(100個のピースではなく)単一オブジェクトにまで削減する “Optimize Transform Hierarchy”機能、MonoDevelop 4.0.1、プロジェクト単位でのエディターレイアウト保存、シェーダーに関する各種改良、Plastic SCMの統合、Windows Store Appsに関する多数のアップデートなどがあります。全改良点の一覧はリリースノートにてご確認いただけます。