全国の『MH』ファンが福岡会場に集結!
東京、名古屋、北九州、札幌、大阪と、全国5つの都市で開催される『モンスターハンター』(以下、『MH』)シリーズの祭典“モンスターハンターフェスタ'13”。2013年11月10日には、3都市目となる福岡県北九州市の西日本総合展示場で開催された。会場には約6800人もの来場者が詰めかけ、『MH』シリーズの設定資料などを展示した“モンハンミュージアム”や、『MH』にまつわる食事が買える“モンハンキッチン”など、さまざまなイベントに黒山の人だかりができていた。ここでは、大盛況となったイベントの様子を、ステージイベントを中心にリポートしていく。
■開発者チャレンジクエスト
『MH4』の開発陣である辻本良三プロデューサー、藤岡要ディレクター、徳田優也プランナーの3人に、『MH』ファンにはおなじみのカプコンの小嶋慎太郎プロデューサーを加えた4人が、各自のデータを使って、過酷なクエストにチャレンジするコーナー。チャレンジ失敗時には、きびしいペナルティーが課せられる。本会場でのお題は“リオレイア亜種討伐”。藤岡氏のふたりめのキャラクターの緊急クエストを、みんなでクリアーしようという目論見もあり、このクエストが選ばれた。ここで、辻本氏は、東京会場と名古屋会場でのチャレンジ失敗を振り返り、その原因が自分にあると発言。その責任をとって、リオレイア亜種には自分だけが攻撃を加えて討伐する宣言した。そのほか3人のメンバーはリオレイア亜種に攻撃することを禁じられ、辻本氏のサポートに専念することに。
気になる本クエストのペナルティーは、辻本氏が装備している武器“THEラグナロク”(レア7のかなり強力なハンマー)を売却するという、かなりキビシい内容。それもあってか、クエスト開始後から辻本プロデューサーはいつになく真剣に立ち回り、リオレイア亜種の頭部につぎつぎと攻撃を叩き込んでいく。ときおり、ほかのメンバーに対して、生命の粉塵の使用や罠の設置などの要求が飛ぶものの、全員が一丸となってクエストに挑んでいった(藤岡ディレクターのみ、サポート用のアイテムを持っていなかったため、調合用のアイテムを探し回る)。しかし、かなり順調に討伐を進めてチャレンジ初成功も見えてきたというところで、突如として辻本氏が攻撃をしぶリ始める。ほかのメンバーが「攻撃して!」と再三にわたって要求するが、そのまま時間切れとなり、あえなくチャレンジは失敗となってしまった。
チャレンジに失敗したため、“THEラグナロク”が売却される……と思いきや、辻本氏が、「皆のサポートが悪い」と言い出し、ほか3人の持つネンチャク草、光蟲、生命の粉塵という、サポートに重要なアイテムをすべて売却することに決定。藤岡氏と小嶋氏に至っては、クモの巣と閃光玉まで売却されてしまった。ネンチャク草と光蟲をそれぞれ200個以上売却した小嶋氏の顔色がみるみる悪くなっていく様は、会場の笑いと同情を誘っていた。対して、レアなハンマーを手放すことになった辻本氏は、なぜかまったく落胆した様子を見せない。それもそのはず、このチャレンジの失敗を見越して、事前に同じハンマーをもう一本作成していたのだった。
■『MH4』スペシャルステージ
お笑い芸人・アメリカザリガニの平井善之さんと、その後輩芸人・安田大サーカスのHIROさんを招いてのスペシャルステージ。『MH』シリーズはかなり遊んでいるというふたりに『MH4』のプレイ状況を尋ねると、平井さんは約200時間と返事。しかし、多忙だからそんなにプレイしているはずがない、と辻本プロデューサーやHIROさんから突っ込まれる。一方のHIROさんのプレイ時間は、メインキャラクターが310時間、ふたり目のキャラクターが30時間。「男性、女性の両キャラクターの装備を揃えたい」という発言からは、かなりのやり込みぶりがうかがえた。その後、平井さんとHIROさんに来場者ふたりを加えた4人で、ザボアアギルの討伐に挑戦。15分という制限時間のなか、全員が息の合ったプレイを見せ、危なげなくクリアーすることができた。
■良三の部屋
辻本氏がゲストを招いて、『MH』にまつわるトークをくり広げるラジオ番組『モンハンラジオ 良三の部屋』の公開収録。ゲストは、スペシャルステージに引き続き、平井さんとHIROさんのふたりだ。平井さんがかつて出演したWii版『MHG』の裏話や、HIROさんの『MH』シリーズに懸ける情熱が語られるなど、なごやかなトークがくり広げられ、会場は笑いに包まれていた。
■教えて!藤岡先生 ハンターライフ講座
このコーナーは、藤岡氏扮する藤岡先生と、小嶋氏扮する助手が『MH4』の世界についてゲーム中では語られていない設定を解説したり、来場者などから寄せられた質問に答えていくという内容。今回のテーマは、“ナグリ村”、“加工屋の娘”、“地底洞窟”、“地底火山”、“ネルスキュラ”、“ブラキディオス”となっていた。このうち、ナグリ村については、火山の麓にある武具の加工に適した場所に、仕事熱心で技術力が高い“土竜族”という種族が暮らしているというと解説。加工屋の娘は土竜族の村長に拾われた人間の子どもで、好奇心が旺盛。さらに、地底洞窟と地底火山は同じ場所だが、火山の活動状況によってフィールドが変化するということなど、興味深い話がなされた。モンスターについては、ネルスキュラはもともと白い表皮を持っているが、捕食したゲリョスの皮を被って闇に溶け込むように擬態しているという。また、ブラキディオスの身体に付着している粘菌は、爆発と同時に胞子をまき散らす性質を持ち、ブラキディオスの体液によって活性化するといった、こだわりの設定が披露された。
講座が終わると、占い師として活躍するタレントのゲッターズ飯田さんが登場。これまでに4万人以上を占ったことがあるという飯田さんが、徳田氏を占った。また、モンハンフェスタ恒例となる、モンスターの手(足)相占いも実施。今回のお題は、テツカブラとブラキディオスだ。テツカブラは、相を見るなり「離婚します!」と断言。“気を遣いすぎて奥さんに浮気されるタイプ”という、哀し過ぎる占い結果を語った。続いてのブラキディオスは、相当なプレイボーイとのこと。「前向きでポジティブ、モンスター界ではかなりモテる」とテツカブラとは正反対の結果を発表した。
■親子ハンター日本一決定戦
最速の親子ハンターを決める、タイムアタック大会。予選のクエストである闘技大会のイャンクック討伐を速いタイムで通過した上位2チームに、地区大会決勝戦の進出権が与えられる。激戦を制し、予選を突破したのは下記の2チームだ。
第1位 3分9秒66 チーム名:mio-sato
第2位 3分12秒13 チーム名:クロスハート
地区大会決勝戦は、これまでの会場と同様に、モンハンフェスタ05(テツカブラ討伐)のクエストで実施。徳田プランナーが「テツカブラには乗りやすい」と語ったように、乗り状態をうまく活用できるかどうかで討伐タイムに差が出るクエストだ。結果は以下の通りで、mio-satoチームが優勝を果たした。
第1位 4分15秒10 チーム名:mio-sato 使用武器:スラッシュアックス+ハンマー
第2位 6分47秒26 チーム名:クロスハート 使用武器:太刀+ハンマー
■女子ハンター日本一決定戦
女子ハンターがペアで参加する、女子ハンター日本一決定戦。その予選を突破したのは下記の2チームだ。
第1位 2分48秒80 チーム名:天鱗-TENRIN-女子代表
第2位 3分15秒20 チーム名:どすめらるん♪
決勝は、モンハンフェスタ07(リオレイア亜種討伐)にて行われた。リオレイア亜種は、尻尾によるサマーソルトやブレス攻撃を得意とするモンスター。東京や名古屋の地区大会決勝でも、多くのハンターが力尽きた、手強いモンスターだ。天鱗-TENRIN-女子代表は、片手剣+片手剣、どすめらるん♪チームは片手剣+チャージアックスという武器の組み合わせで挑む。天鱗-TENRIN-女子代表は、ふたりでジャンプ攻撃を積極的にくり出し、どすめらるん♪チームは片手剣でジャンプ攻撃を仕掛けつつ、チャージアックスで毒やめまいを狙う作戦だ。結果は下記の通りで、リオレイア亜種を相手に4分34秒46という脅威のタイムを叩き出した、天鱗-TENRIN-女子代表チームが勝利した。
第1位 4分34秒46 チーム名:天鱗-TENRIN-女子代表 使用武器:片手剣+片手剣
第2位 6分41秒96 チーム名:どすめらるん♪ 使用武器:片手剣+チャージアックス
■狩王決定戦
凄腕ハンターが集まる、無差別級のタイムアタック大会。予選はイャンクック討伐で行われ、上位8チームが地区大会決勝戦への進出権を手に入れられる。決勝戦に進出したのは、下記の8チームだ。
第1位 2分9秒76 チーム名:天鱗-TENRIN-男子代表
第2位 2分14秒90 チーム名:タレメ
第3位 2分23秒80 チーム名:蒼松本☆
第4位 2分31秒43 チーム名:誠勇モンハン部
第5位 2分31秒50 チーム名:SPKG
第6位 2分38秒36 チーム名:CHA-YANBA
第7位 2分41秒66 チーム名:DAIあん
第8位 2分46秒10 チーム名:猫耳族?
地区大会決勝戦のクエストは、モンハンフェスタ01(ゴア・マガラ討伐)。本クエストのクリアータイムが速かった上位2チームが、2014年1月に開催予定の全国大会決勝への出場権を得らるのだ。名古屋会場では8チーム中、7チームがランス+操虫棍の組み合わせを選んでいたが、福岡会場では、バラエティー豊かな組み合わせがみられた。大会も3会場目となり、練習や作戦を練り直す時間に余裕があるだけに、随所で華麗なテクニックが見られた。8チーム中4チームが制限時間オーバーとなる大波乱のなか、1位から3位までのチームは、クリアータイムの差がわずか5秒程度という大接戦をくり広げた。熾烈な戦いを制して1位に輝いたのは、操虫棍+操虫棍という組み合わせが新鮮だった蒼松本☆チーム! 2位の:天鱗-TENRIN-男子代表とともに、決勝大会へ進出することになった。なお、近日、オレたちモンハン族の特設サイトにて、上位入賞チームのミニインタビューを掲載予定。そちらもお見逃しなく。
第1位 5分49秒16 チーム名:蒼松本☆ 使用武器:操虫棍+操虫棍
第2位 5分53秒53 チーム名:天鱗-TENRIN-男子代表 使用武器:ランス+操虫棍
第3位 5分54秒40 チーム名:タレメ 使用武器:ランス+操虫棍
第4位 6分13秒46 チーム名:SPKG 使用武器:ランス+操虫棍
第5位 記録なし チーム名:誠勇モンハン部 使用武器:ランス+操虫棍
第6位 記録なし チーム名:CHA-YANBA 使用武器:ランス+スラッシュアックス
第7位 記録なし チーム名:DAIあん 使用武器:ランス+操虫棍
第8位 記録なし チーム名:猫耳族? 使用武器:ヘビィボウガン+スラッシュアックス
このように、今回の福岡会場も、大いに盛り上がっていた。次回のモンハンフェスタ'13は、2013年11月17日に札幌のアクセスサッポロで開催される。お近くのハンターは、ぜひ行ってみよう!