『ウォッチドッグス』は、いろいろな発表まで期待して待っていてください!

 2013年10月20日、東京・秋葉原のベルサール秋葉原にて、ユービーアイソフトの単独イベント“UBIDAY2013”が開催。そのイベント内で行われた、ユービーアイソフトのキーマンたちによるトークショウ“ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”の模様をお届け。本ステージでは、ユービーアイソフト代表取締役スティーヴ・ミラー氏、マーケティングディレクター辻良尚氏、PRマネージャー福井蘭子氏が出演。ユービーアイソフトの最新情報や、今後の日本での展開、会場で参加者から受け付けた質問にその場で答える質問コーナーなどがトーク形式で語られた。自己紹介もやっていないうちから福井氏が取り出した缶ビールを手に、すでに打ち上げ気分で「お疲れ様でした! 乾杯!」と飲み出す3人に、会場からは笑いがこぼれていた。

ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_01
ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_02

 
■“UBIDAY2013”の開催にあたって
 初の単独イベント開催となった昨年に引き続き、2回目の開催となった本イベント。3人は「お客さんが喜んでくれたので良かった」と昨年を振り返り、「来年もぜひやってほしい、規模を大きくしてほしい」といった要望がとても多かったことを明かした。それを受けての開催となった今年、「フロアを1Fと2Fの倍にしましたよ。倍返し!(笑)」と旬のネタを交えつつ語った福井氏。辻氏は設営のスタッフの人数がとにかく多かったと設営時の苦労についてコメントし、ミラー氏は「広くするだけではなく、(会場に)1日中いてもらえるように、キッチンカーや物販コーナーなど、いろいろと工夫しました」と語った。

ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_03

■ユービーアイソフト最新情報
 「なんか裏情報ください!」という福井氏に対し、「『ウォッチドッグス』というゲームがあってですね……(笑)」と返したミラー氏。『ウォッチドッグス』は、先日、ユービーアイソフトの公式ブログ“UBIBROG”【→コチラ(英語版)】にて、発売日が2014年春に延期されたと発表があったばかり。国内での発売日については一旦、未定とし、メディアに向けて週明けに正式なリリースが出される予定とのこと。
 発売延期について、本当に驚いたという3人。『ウォッチドッグス』は本イベントでの試遊出展も予定されていて、ギリギリまで準備を進めていたとのこと。「本社から電話がかかってくるときは、大抵、悪いニュースなんですよ(笑)」とおどけるミラー氏。ちなみに、『ザ・クルー』の発売延期も発表されていた。

 また、「“Uplay”のサービスが日本国内でも開始されました」と福井氏。Uplay【→コチラ】とは、ユービーアイソフトのゲームを遊んているユーザーに、さまざまな特典やコンテンツをもたらすサービスのこと。海外で先行公開されており、日本国内では『スプリンターセル ブラックリスト』から導入されている。

※上記『ウォッチドッグス』に関する記述に間違いがありました。「国内での発売については一旦、未定とし」とありましたが、正しくは「国内での発売日については一旦、未定とし」となります。読者ならびに関係者の皆様方にご迷惑をおかけいたしましたこと、謹んでお詫び申し上げます。

■ユービーアイソフトの今年のラインアップについて
 ここからは、今年発売されるタイトルについての紹介などが行われた。『ロックスミス2014』について、辻氏「前作から要望の多かった邦楽をやっと入れることができました。前作でももちろん入れたかったのですが、いろいろと察してほしい事情があったんです(笑)」と大人の事情があったことを説明。
 『アサシン クリード4 ブラック フラッグ』については、2Fの試遊スペースに試遊台として合計34台ものプレイステーション4がズラリと並んでいることをアピール。また、『ジャンプ改』で連載がスタートした、大岩ケンヂ氏によるコミック、『アサシン クリード4 ブラック フラッグ-覚醒-』について、「ずっと前から仕込んでましたよ。3年越しぐらい?」と辻氏。大岩氏は本イベントにお忍びで参加していたそうで、15時からのステージイベント【→リポート記事はコチラ】を見たり、試遊を行ったりしていたそうだ。さらに、初回生産限定版に同梱されるアートブックが、アラブ首長国連邦で印刷されているものだということも明らかに。

ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_04
ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_05
ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_06

 
■2014年度のラインアップについて
 まず、話題は『ウォッチドッグス』へ。本来であれば、本イベントで日本語吹き替え版の試遊を行い、それと同時に日本語吹き替えを担当した声優を発表する予定だったという。発表まで時間はかかってしまうが、期待して待っていてほしいとのこと。
 つぎに、日本語版での発売が決定した配信タイトル、『チャイルド オブ ライト』について。『ファークライ3』や『アサシン クリード』シリーズに携わってきたパトリック・プルーデ氏が手掛けていることに触れ、「『ファークライ3』を作った人がこんな作品を作るんだと(笑)」と福井氏。辻氏は、「贖罪の意味などを込めて、救済にまわりたかったのかな(笑)?」と予想を立てていた。

※『チャイルド オブ ライト』と『バリアント ハート -ザ グレイト ウォー-』がユービーアイソフトより日本語版発売決定

 同じく日本語版での発売が決定した配信タイトル、『バリアント ハート -ザ グレイト ウォー-』は、初公開となるPVが上映(本日18時に公開。【→コチラ】)。「配信という手段が一般化してきた中で、こういうクリエイティビティーなゲームがチャンスを得たんじゃないかなと思います」と辻氏は語った。

ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_07
ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_08
ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_09
ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_10

 
 続いてスクリーンに映った『Tom Clancy's The Division』の文字に、会場からは拍手が起こった。本作は、『トムクランシー』シリーズに連なる新作となる、次世代オープンワールド・オンラインアクションRPG。今年のE3でもかなりの話題を集めていた、ユービーアイソフトの“隠し球”だ。ウォークスルームービーを見ながら、UIのデザインセンスや、サプライズ発表された当時についてなどが語られた。日本での発売については「鋭意交渉中!」とのこと。会場からの「出してー!」との声援に、ミラー氏は「出そうか!」と笑顔を浮かべていた。

ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_11
ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_12
ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_13
ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_14

 
■会場受付質問コーナー
 ここからは、本イベント会場に設置されていた質問箱に投入された来場者からの質問に、キーマンたちが可能な限り答えるというコーナー。

Q.今回のイベントの準備で何が大変でしたか?
福井氏「全部たいへんでしたよ! 私と辻さん、ふたりでまわしてましたからね。(今回のイベントの規模が)ふたりでまわすギリギリのラインですよ」
辻氏「何がたいへんだったって、『ウォッチドッグス』が延びたことだよね(笑)。あと、物販コーナーなどで出す予定だった品物を載せた船が、台風のせいで遅れたことかな」

ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_15

 
Q.日本のゲームは内容やマーケティングなどに独自な流れがあり、たとえば、いわゆる“洋ゲー”は日本でなかなか受け入れられない。スティーヴさんは、そういった点についてどうお考えですか?
ミラー氏「“洋ゲー”は、確かに海外では売れるけれど、日本ではそこまでヒットしないというのが現状です。つねに社内でも議論していて、もっと日本に受け入れられるように努力すればいいんですが、たとえばローカライズでも、単に言葉を置き換えればいいだけではありません。足りない言葉が多かったり、それを補う調整を行ったりしていると、じゃあゼロから作らなきゃダメじゃん! となったりするので、ユービーアイソフトのタイトルの中でも、日本にマッチしたもの、ローカライズなどを行って、日本でそのまま楽しんでもらえるようなものに集中して、日本で出すようにしています」
福井氏「こういったイベントを含め、受け入れてもらう努力は惜しまないようにしたいですね」

Q.先日、トム・クランシーさんが亡くなられましたが、冠タイトルはどうなるのでしょうか?
ミラー氏「先程、『Tom Clancy's The Division』の映像をお見せしたように、今後とも続きますよ!」
福井氏「どういうふうに続いていくはまだわかりませんが、トム・クランシーさんの世界観を踏襲して続けていけたらいいなと思います」

ユービーアイソフトのキーマンたちが自己紹介前から乾杯しちゃうほどフリーダム! “ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”をリポート【UBIDAY2013】_16

 
Q.海外で発売されている限定版を、日本でも発売する予定はないんでしょうか?
辻氏「『スプリンターセル ブラックセル』のラジコンについては、実際にやってみたんですが、固定翼機をラジコンで飛ばすのがどれほど危ないのかということがわかりました(笑)。ちゃんと滑走路と降りる場所がないとダメで、アメリカはともかく、日本だとなかなか厳しいんですよね。あと、限定版はやるとなるといろいろと時間がかかってしまうんです。日本でのソフト発売は海外発売になるべく近付けようとしていますが、限定版をやろうとすると理屈抜きで2週間は余計にかかってしまうので。その辺りのバランスは難しいですね」
福井氏「『アサシン クリード4 ブラック フラッグ』については、ファミ通さんのDXパックでフィギュアをつけたりといったことも始めているので、将来的にいろいろとやっていけたらいいですね」

Q.『レインボーシックス』シリーズの新作はどうなっていますか?
ミラー氏「これは答えないです(笑)!」
福井氏「まあでも鋭意制作中ですよね(笑)」

 最後に、「来年、どうするんですか(笑)?」という福井氏と辻氏の問いかけに、ミラー氏は「やりましょうか(笑)!」と笑顔で返答し、まるで昨年の一幕を見ているかのような展開に。会場から拍手が起こる中、“ユービーアイソフト ラウンドテーブル 2013”は終了した。