コア中のコアユーザーが開発者に物申す!

『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_01

 2013年10月12日、オンラインアクション『ドラゴンネスト』ユーザーと開発担当者による意見交換会“円卓会議”が実施された。

 これは、高難度ダンジョン“イエロードラゴンネスト ハードコア”のクリアタイムを競う企画“第3回DN-1グランプリ”優勝パーティーを招待し、ユーザーの生の意見を開発担当者に直接届けるという企画。開発会社の韓国EYEDENTITY GAMES社からは、クォン・ドヒョン氏(企画チーム長)、アン・ソクヒョン氏(バランスパート長)、キム・デウォン氏(コンテンツパート長)の3名が出席した。

『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_02
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_03
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_04
▲円卓会議の冒頭に、第3回DN-1グランプリの授賞式が行われた。優勝パーティーのメンバーは専用装備や専用称号、イエロードラゴンを模したシルバーネックレスなどが贈られた。
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_05
▲左から、クォン・ドヒョン氏(企画チーム長)、アン・ソクヒョン氏(バランスパート長)、キム・デウォン氏(コンテンツパート長)。

 円卓会議のおもな議題は下記のとおり。

■“イエロードラゴンネスト”の振り返りと、つぎのドラゴンネストについての意見交換
■『ドラゴンネスト』の改善してほしい点
■第3回DN-1受賞者専用称号の称号名提案と決定

 こういった座談会を設けたとしても、ユーザーがムチャな要望を伝え、それに対して「検討します」と返答するだけで何も進展しない、なんてことになりがちだ。だが、この“円卓会議”ではお互いに歩み寄ろうという意思が感じられた。ユーザー側の意見の多くは現実的に調整可能なレベルで、開発サイドとしても、いくつかの意見については「韓国に戻ったらすぐに対応を進めます」と、改修に積極的だった。今回は筆者がとくに気になった点を中心にリポートをお届けする。

『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_06
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_07
▲司会は運営チームのYAMAMOTO氏(中)と日本運営プロデューサーの河野相基氏(右)。
▲「“円卓会議”なのに、円卓でやってないじゃん」というツッコミは野暮ですよ。

■“イエロードラゴンネスト”の振り返りと、つぎのドラゴンネストについての意見交換
 “ドラゴンネスト”とは、8人パーティーで挑む高難度ダンジョンのこと。ゲームタイトルとしても使われているほど重要なコンテンツで、変わったギミックも多く登場する。「イエロードラゴンネストで登場した“回復できなくなるデバフ”は新鮮でおもしろかった」などの好感触な意見も多かったが、「エフェクトが激しくてPCの動作が重くなる」という厳しい意見も。これに対して開発側は「PCへの負荷の軽減は、現実的に解決しなくてはいけない部分だと考えている」と真摯に回答した。

【挙がった意見の一部】

ユーザー イエロードラゴンネストで登場した“回復できなくなるデバフ”は新鮮でおもしろかった。
開発会社 新しい試みを導入したかった。初実装のデバフなので不安もあり、ボスのHPをやや低めにした。いまとなっては、もう少し高めでもよかったかなと思う。

ユーザー ひとりが失敗すると8人全員が戦闘不能になる箇所があるが、連帯責任が厳しすぎると思う。大ダメージやデバフを受けるくらいならプレイで取り返せるが、戦闘不能だとパーティーに迷惑をかけすぎてしまう。
開発会社 ドラゴンネストは8人パーティーでプレイすることを追及したダンジョン。連帯感を強めたいという意図から、イエロードラゴンネストはそういう設計になっている。つぎのネストではペナルティーのレベルをうまく調整したい。

『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_08
▲メモを取りながら会議に臨む参加者も。本気だ。

ユーザー 尻尾攻撃は見た目と実際の攻撃範囲が違うので、エフェクトをつけるなどしてわかりやすくしてほしい。
開発会社 そのとおりだという認識はあるが、攻撃判定の設計上、完全に同期させるのは難しい。攻撃発生時に何かしらの合図(目が光るなど)を出して、回避のヒントを見せられるようにしたい。

ユーザー ケルベロスネストのように、“背後から攻撃すると大ダメージ”みたいな仕掛けがほしい。
開発会社 モンスターの外見(形)によっては、弱点部位を作ることもできる。部位による弱点判定は、ドラゴン以外のモンスターに適用するのもいいかもしれない。

ユーザー パーティーを複数に分けるギミックが入ったらおもしろそう。スイッチを手分けして押しに行ったり、別ルートの仲間を大砲でサポートしたり。こっちのほうが、全体死より連帯感が高まると思う。
開発会社 開発側としてはパターンを変化させることを大切に考えている。こういう意見はどんどんほしい。

■『ドラゴンネスト』の改善してほしい点
 この議題でもっとも印象深かったのは、“アイテム取り引きの仕様”について。ほかのプレイヤーと直接取り引きをする際、現状の仕様では、アイテムか代金を先に受け取ってそのまま逃げる“詐欺行為”も不可能ではない。「先に渡さないようにするしか自衛方法がない。難しいのはわかるが何とかしてほしい」という要望に、司会のふたりも開発側も、なかなか明確な回答を出せなかった。が、「これは放置しておけないことなんだから、約束しましょうよ」と声があがり、公平に取り引きできるシステムの開発を快諾(時期や形式は未定)。会場中から拍手が巻き起こった。

『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_09
▲「テーマを絞って、ユーザーの意見を吸い上げるイベントを企画するのもいいと思う」という意見も。

 つぎに挙がった意見は、「課金アイテム用のインベントリのアイテムをスタックできるようにしてほしい」というもの。「意見としてはすごく同感できるので、サーバー技術者と相談して、可能ならすぐに動きたい」とのこと。ほかに、「整頓ボタンを押すと自動的にアイテムがスタックするようにしてほしい」という要望に対しては、「インベントリの設計上、難しいかもしれない」ということだった。

 「ギルド倉庫に預けたお金の引き出し上限や、取引所の販売額の上限を上げてほしい」という意見については、「すぐに対応します」と快諾。販売額の上限は10万Gなのだが、それ以上の価格で取り引きされるレアアイテムもわずかに存在する。高すぎると市場の高騰を招くかもしれないので、20万Gほどが適切ではないかと言う話でまとまった。なお、開発側としては「10万Gだと足りない」という意見を聞いたのは初めてだったそうだ。

 続いての争点は、オンラインゲームの永遠の課題“クラスバランス”について。弱いイメージのある職業だとどうしてもパーティーに入りにくい。開発側としてももっとも気を使う部分で、セレアナやムーンロード、スクリーマー、マーセナリーについては胸が痛いそうだ。ムーンロードの強化は9月下旬に行われており、そのほかについても準備中らしい。

【挙がった意見の一部】

ユーザー パーティー募集文の文字数制限を緩和、もしくは撤廃してほしい。募集したい職業や備考(“イエロードラゴンの逆鱗”は○○Gで買い取ります、など)を書き込みたい。
開発会社 文字制限を延ばすのではなく、別の入力部分を設けることで対応したい。

『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_10

ユーザー パーティーリーダーが遮断者(ブラックリスト)に入れている人はパーティーに加われないようにするなど、しっかり遮断できるようにしてほしい。
開発会社 オプションでユーザーが選択するように、技術チームと相談したいと思う。

ユーザー レベルキャップ(現在はLv70)に達したプレイヤーにとって、シードラゴンネストやグリーンドラゴンネストは死にコンテンツ(クリアする意味がない)になっている。たくさん集めると“イエロードラゴンの逆鱗”と交換できるアイテムを入手できるようにするなど、低レベルのネストに行く意味を持たせてほしい。
開発会社 開発側としてもドラゴンネストは思い入れの強いダンジョンなので、活用法を模索するという意味では大いに賛成。ただ、単純に新旧のドラゴンネストを関連付けるだけだと、ただの義務感で旧ネストに行くプレイヤーが出てくる可能性もある。各ドラゴンネスト単体で価値のある報酬を用意したほうがいいかもしれない。

■第3回DN-1受賞者専用称号の称号名提案と決定
 円卓会議参加者も含む8名だけが使用可能な特別な“称号”の名称についても、本会議で話し合われた。参加者から挙がった案は以下のとおり。

・季節の野菜天丼(ありえなさ、インパクトを重視)
・コア中のコア(キム・デウォン氏が、円卓会議参加者を“ハードコア中のハードコアユーザー”と評したため)
・ネルウィンサーバーは何してるの? by(円卓会議参加者はバルナックサーバー)
・能力値上げてくれ
・称号に大満足

 “能力値上げてくれ”は、円卓会議冒頭で発表された称号の性能(仮)を見てガッカリしたことがきっかけで出た案。その後、「性能は円卓会議後にもう一度話し合おう」ということになり、“称号に大満足”に決定した。称号実装後、彼らが使っていなかったら、「あー、満足できる性能じゃなかったんだな」と察してあげよう。

『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_11

10月のアップデートで新ダンジョン“ミストネスト”が実装予定

 円卓会議終了後、10月のアップデート予定が公開された。PvEとPvPの双方に新マップが追加されるほか、“スクリーマー”と”アサシン”のスキル性能が一部改変される。

【Lv70ダンジョン ミストネスト】

『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_12
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_13
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_14
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_15
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_16
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_17
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_18
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_19
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_20
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_21
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_22
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_23
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_24
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_25
▲Lv70エピック竜珠 性能一例
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_26
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_27
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_28
『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_29
▲Lv70能力強化紋章 性能一例

【PvP新マップ 戦火のキャデラック】

『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_30
▲燃え上がるキャデラック(序盤の拠点)がモチーフ。中央の橋が2本になっている以外は、ほぼそのまま。マップ内の火に触れると火傷してしまう。

【スキル改変】

『ドラゴンネスト』第3回DN-1優勝者と開発者が本気で意見を交わす“円卓会議”実施 10月のアップデート情報も先行公開!_31