新技が増えているとの噂、はたしてその真相は……?

 『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラスープレックスホールド』(以下『P4U2』)のアシスタントプロデューサーの井口屋タクミ氏と、ディレクターの福本征士氏へのミニインタビューの模様をお届けする。ロケテストの見所や、プレイのヒントとなる情報が満載なので、プレイ前にチェックしておこう。
※関連記事:【ペルソナをぶつけ合う、熱き魂の格闘!『ペルソナ4 ジ・アルティマックス ウルトラス―プレックスホールド』ロケテストレポート

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▲アシスタントプロデューサーの井口屋タクミ氏(右)と、ディレクターの福本征士氏(左)。

――前作からの変化に、驚いているプレイヤーも多かったようです。既存キャラクターの技についても、性能が大きく変化しているものが多く見られました。このチューニングの指針は、どのような意図で行なわれているのでしょうか?
井口屋タクミ氏(以下、井口屋) 続編ということであれば、やはり、すべてのプレイヤーに新しさを感じてもらいたいと考えたんです。前作からのプレイヤーが遊んだときに、「あまり変わってないよね」となるよりは、「随分変わったな」、「新しい戦術はどんなだろう?」と模索してもらえるものを目指しました。キャラクターのコンセプトに関しては前作からぶれていませんから、全然違うじゃないかということにはならないので、まずは遊んでみて、いろいろと試してほしいですね。

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▲前作から引き続き登場するキャラクターを使う場合も、連携や連続技の見直しを図る必要がありそうだ。

――今回のロケテストでは、シャドウモードを選択するプレイヤーも多いようです。このシャドウモードについては、どのような発想から生まれたのでしょうか。
井口屋 前作の段階では、シャドウを性能の異なる戦闘キャラクターとして入れようという構想もあったんですが、演出のみの形に落ち着きました。今回はその構想を再度練りなおして、ノーマルモード、シャドウモードの区切りを設けたんです。

――ノーマルモードとシャドウモードでは、システム的な違いが目立ちます。通常技や必殺技の性能差などもあるのでしょうか。
福本征士氏(以下、福本) 連打コンボのつなぎなど、一部の例外を除いて、技の性能は同じにしています。技の性能で差をつけるというよりも、システムで差をつけるという形をとっているんです。シャドウは、バーストが使えないことで、防御面にかなりのハンデを背負っています。その分、一度ゲージが溜まったら、大ダメージ連続技のチャンスになるというメリハリのあるモードになっていますね。

――初心者にオススメするとしたら、どちらのモードでしょうか。
福本 単純な扱いやすさだけなら、ノーマルモードですね。バーストがあるので、攻めを押し返しやすいと思います。ノーマルモードに慣れてきたら、シャドウモードの可能性を探るという遊びかたもオススメです。ただ、シャドウの雰囲気が好きという方もいらっしゃるので、その場合は、迷わずシャドウで始めてください。難しすぎる、というような難度にはしていないので、安心してください(笑)

――シャドウモードは、キャラクターのイラストやボイスなどがガラリと変わるので、ギャップに驚かされます。
井口屋 シャドウモードにもキャラクターとしての魅力が詰まっていますね。演出でも、その魅力を引き出せるようにいろいろな表現を入れています。

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▲シャドウモードは、キャラクターによって雰囲気が大きく異なる。ボイスやカットインにも注目だ。

――伊織順平の野球ゲージというコンセプトには驚かされました。
井口屋 福本が野球のゲージを紙に書いて、何か悩んでいるなと思っていたら、ある日、画面の中に組み込まれていました(笑)野球の要素を絡めたキャラクターというのは、格闘ゲームの歴史をたどっていけば例があるんですが、野球ゲージみたいなものを設けたのはこの作品が初めてではないでしょうか。ただ、ゲージがあるからといって難しいというわけではなく、使いやすいキャラクターとしてチューニングしています。
福本 最初は、気ままに操作してもらって、ある程度慣れてきたら、野球要素を気にするという遊びかたで上達してもらえればと思います。

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▲画面下に見える野球ゲージに注目。特定の攻撃を当てることで加点、空振りによってストライクが増えていく。一定以上点数をとることで、攻撃が強化される仕組みのようだ。

――岳羽ゆかりは飛び道具を得意とするキャラクターですが、詳しいコンセプトについて教えてください。
井口屋 飛び道具と素早い動き活かした、”シューティング”を得意とするキャラクターですね。シューティングタイプのキャラクターというと、使いづらいというイメージがあるかもしれませんが、ゆかりもまた、順平と同じく、扱いやすいキャラクターです。通常技や切り替えし技の性能がわかりやすい部類なので、慣れるまでに時間はかからないかと思います。今作から始めるという人や、格闘ゲーム初心者の方にもオススメなので、ロケテストの機会に積極的に遊んでみてほしいキャラクターの一人です。

――前回のロケテストに参加したプレイヤーからは、今回のロケテストでは新技が増えているという噂も耳にしますが、こちらについてはいかがでしょうか。
福本 じつは、増えています(笑)。クマなんかは、アイテムを複数個投げるものが増えているので、プレイ前にインストカードを眺めてみてください。新技もそうなんですが、技の性質を前回のロケテストから変更したものもあります。プレイヤーの方々の意見を参考にしたり、開発でのチューニングの結果、前回のロケテストのバージョンからは、大きく変わった点もありますね。

――本稼動に向けては、まだまだチューニングを行なう予定なのでしょうか?
井口屋 引き続きプレイヤーさんの意見を参考にするのはもちろん、チューニングは続けていきます。ただ、ここから全然違う方向へチューニングしていくということはないので、今回のロケテストは、本稼動に向けた予習として活用していただけるのではないでしょうか。

――本稼動では、どんなゲームになっているか楽しみです。
井口屋 前作と同じく、遊びやすく、操作していて楽しいゲームを目指しています。そして、前作と比べたときに、ますます遊びやすくなっていて、より奥深くなっていると感じてもらえるように製作を進めています。今回はシングルプレイ台もありますので、格闘ゲーム初心者の方に遊んでもらうきっかけになればと思っています。

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▲各地で開催中のロケテストには一人用台も設置されているので、気軽に遊ぶことができる。熱い『ペルソナ』格闘を楽しもう!