“ACVD the DEPTH”もそろそろ聞き納め!?

 幕張メッセで開催中の東京ゲームショウ2013。その日本マイクロソフトブースに設置された特設スタジオにて、フロム・ソフトウェアから発売される『ARMORED CORE VERDICT DAY』のWeb番組“ARMORED CORE VERDICT DAY the DEPTH”の出張版が放送された。
 この番組は、『ARMORED CORE VERDICT DAY』(以下、『ACVD』)を開発しているフロム・ソフトウェアから、鍋島俊文プロデューサー、高橋直之ディレクター、宣伝オグこと小倉康敬氏。エンターブレインからジャム爺と2号が参加。進行役には、もはや番組に欠かせない存在となった“新兵”の声を担当している声優の梶仁彦さんというおなじみの顔ぶれだ。

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▲鍋島プロデューサーを始め、『AC』ファンにはおなじみのメンバーが集結。
▲特設スタジオから、ニコニコ生放送を通じて配信された。
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▲鍋島プロデューサー

 いつもは4部くらいまである濃い構成の“the DEPTH”だが、この日は出張版かつ30分という時間制限もあり、テキパキ(?)と番組が進められた。
 番組の冒頭、鍋島氏が「これから紹介するゲームは人を選ぶと言うか、割ととんがったゲームなので、ぶっちゃけて言いますが、ロボットに興味がない人は帰ってください(笑)。けっこうややこしくて難しいゲームですが、そのぶんやりがいもあります。もっとお手軽なゲームをやりたい人は……帰ってください(笑)。いま、この場所に残ってくれた人は、やりごたえのあるゲームがやりたい。そういうことですね?」と煽ると、ブースを囲んだ熱心なファンは「オオーッ」という歓声でこたえた。
 番組では、もちろん実機の画面、とくにいままでの放送でもあまり公開したことのなかった“アセンブル画面”で、同シリーズの誇るロボット“AC”を紹介。ちなみに『ACVD』には、どのくらいのパーツがあるかというと、「最終的には、580以上……というか実際には細かすぎて正確に数えていない。まぁ、500種類以上(笑)」(オグ)とのことで、前作の『アーマード・コアV』(以下、『ACV』)からは、じつに194のパーツが増えているという。カスタマイズした“AC”を「俺のACはカッコいいなぁ」と思いながら眺めるのも、またたまらない魅力なのだ。

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▲これまでの放送とは違い、出張版は2部構成で放送。
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▲左は、これまであまり公開されていなかった本作のアセンブル画面。自分好みにカスタマイズした“AC”を堪能できるぞ。

 今回の放送で、とくにプッシュしたのが“UNAC”だ。これは、“UNAC”と呼ばれるAI機体(自立行動型AC)を、メンバーとして補充することで、ひとりでも複数人マルチプレイ対戦を楽しむことができるというもの。AIが動かす機体にさまざまな行動条件を設定することができ、従来のロボットアクションにRTS(リアルタイムストラテジー)の要素が加わっている。
 もともとは、開発ツールだった“UNAC”システムは、敵キャラクターのAIを制御する開発用のシステムであり、それをベースに作られたものなので、歴代シリーズに出てきたり、強くて苦戦した敵のような動きを再現することも十分可能。しかも、その“AC”を自分の味方とすることができるわけだ。基本的に人間がプレイして出せるアクションは、すべてできる。武器やアクションの制限はいっさいないとのこと。そのため、突き詰めれば、人間と同等、またはそれ以上の動きをさせることも可能なシステムなのだ。
「僕らがやってほしいのは、自分の仲間を作ってほしいんです。友だちといっしょにプレイするのもいいし、“UNAC”を使って、自分が愛着を持てる、パートナーのような機体を作ってほしい。それぐらいのことができる仕組みを用意したつもりです」(鍋島)

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▲今回、とくに力を入れてアピールされたのが“UNAC”だった。

 で、結局どのくらいの強さの“AC”を作れるの? という疑問に応えるべく、高橋Dが設定した“UNAC”とジャム爺&2号のチーム戦が行われた。ここでは、高橋Dがオペレーターとして指示を出したAI機が、ものの数分でジャム爺&2号チームを撃破!
 また、ゲーム内のプレイヤーランキングは、あえて人間とAIキャラを同一でランク付けするそうで、仮にアクションが苦手でも“UNAC”の設定が得意なら、人間を凌駕することも可能だということになる。
「実際には1位になるとまでは思っていませんが、ある程度上位にランクインされれば、それだけでもこのゲームを作ったかいがあると思いますので、期待しています」(鍋島)

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▲モニター前に座り込んで本気モードのジャム爺&2号。対するは、“UNAC”によるAI機を指揮する高橋ディレクター(後列中央)。
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▲ガチ勝負ということだったが、本気で倒しに行った高橋Dが2機を蹂躙……。

 来週9月26日に発売される『ACVD』は、一応前作『ACV』の続編に当たるタイトルではあるが、中身はほぼ一新。細かい部分を含め100ヵ所以上修正されているそうだ。また、メインとなるのはオンラインプレイなので、ぜひいっしょにプレイする友だちや“UNAC”を駆使して、戦場へと挑んでほしい。
「(番組の)最初にちょっと乱暴なことを言ってしまいましたが、今日の放送を見て、少しでもおもしろそうだなと思ってくれた人は、発売日じゃなくてもいいですし、周りの評判を聞いてからでもいいので、ぜひプレイしていただければと思います」(鍋島氏)

 もちろん、東京ゲームショウの日本マイクロソフトブースには、『ACVD』の試遊台が用意されている。フロム・ソフトウェアの自信作を、ぜひ会場でプレイしてみよう!