スタッフ一同、ミクさんへの愛を込めて制作中です!

前作から大幅にパワーアップした『初音ミク Project mirai 2』の魅力とは? 開発スタッフインタビュー_03

 電子の歌姫・初音ミクが主演するリズムゲーム最新作『初音ミク Project mirai 2』(2013年11月28日発売予定)。“ねんどろいど”デザインのかわいいキャラクターや、多彩な楽曲とともに楽しめるリズムゲームなど、見どころたっぷりの本作について、開発スタッフの皆さんに語っていただいた。

※このインタビューは、週刊ファミ通2013年8月8日号(2013年7月25日発売)に掲載された文に、加筆したものです。

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キャラクターモデラー 太田広昭氏
Hiroaki Ohta
プランナー 佐藤一樹氏
Kazuki Sato
ステージデザイナー 島田麻実氏
Asami Shimada
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2Dデザイナー 菅田紗代子氏
Sayoko Sugata
キャラクターモデラー 中村佳代氏
Kayo Nakamura

ミライタウンでミクと遊ぼう!

――はじめに、『初音ミク Project mirai 2』における、皆さんの役割を教えてください。
佐藤一樹氏(以下、佐藤) 僕はプランナーを担当しています。マイルームの仕様から、リズムゲームの譜面にいたるまで、ゲーム全般をチェックしています。
太田広昭氏(以下、太田) キャラクターモデリング担当です。衣装のデザイン画をもとに、実際のモデルを作る仕事をしています。
中村佳代氏(以下、中村) 同じく、モデリングを担当しています。
菅田紗代子氏(以下、菅田) インターフェースなどの2Dデザイン全般の担当です。一部の楽曲のPVのコンセプトを描いたり、コスチュームのデザインをしたりもしています。
島田麻実氏(以下、島田) おもに背景を担当しています。デザインまわりの開発ツールを作ったりもしました。

――本作はシリーズ2作目となりますが、前作から意識して変えたポイントや、力を入れたポイントはありますか?
佐藤 前作は、制作期間が短かったので、ボリュームが不足している面がありました。ですので今回は、長く遊んでいただけるよう、全体のボリュームをアップさせています。

――リズムゲームは、ボリュームももちろんですが、システムそのものがガラリと変わりましたよね。
佐藤 はい、もう思い切って。『Project mirai 2』は、リズムゲームに慣れていない人にも楽しんでもらいたかったので、タッチモードの案が生まれたのですが、一方で「やり込み派の人は、ボタンモードのほうが楽しめるんじゃないか」という意見もあって。結果、どちらも作ることにしました。

――そのほか、こだわった部分について教えてください。
佐藤 インターフェースですね。「ミライタウンでミクと遊ぼう!」というイメージの、カラフルでかわいいものになっていますよ。
菅田 インターフェースは、すみずみまで手を入れて、見ているだけで楽しくなるようなものを目指しました。早く遊んでいただきたいです。
島田 背景は、前作で相当やりきった感があったんですけども……でも、もっと出したいんです、モノを。背景に、大量にたっぷりと。ただ、大量に出しすぎてはいけないので、今回、モノを出しつつも余計な部分をカットするツールを作ったのが、「してやったり」なところです。とにかく、いい背景が作りたい……!

――島田さんから、ものすごい気合を感じます……! では、モデリングチームの皆さんはいかがでしょうか?
太田 モデリングについては、前作でスムーズな作業工程を確立できたぶん、たくさんのコスチュームを作れるようになりました。

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――コスチュームと言えば、“おきがえ”ですね。新しく“服だけチェンジ”が楽しめるようになりました。
佐藤 フィギュアの“ねんどろいど”を持っている方の中で、ボディを付け換えて遊んでいる方も多いと思うのですが、その遊びをゲームにも取り入れられないか? と考えて、作っていきました。

――皆さんオススメのコスチュームや、着せ替えの組み合わせはありますか?
太田 浴衣コスチュームに『骸骨楽団とリリア』の組み合わせはかわいいと思います。
佐藤 雪ミクは、組み合わせ甲斐がありそうなコスチュームだと思いますね。
島田 『1/6 -out of the gravity-』の、ハート型のアホ毛がとんでもなくかわいらしくてお気に入りです。

――前作の楽曲はすべて収録されるというのも、今回驚いたニュースのひとつでした。前作楽曲のPVに、本作で初登場する衣装を合わせたりもできるんですね。
佐藤 はい。ぜひ、いろいろな組み合わせを試してみてください。

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▲ミク(『ドレミファロンド』)+リン(『いーあるふぁんくらぶ』)
▲ミク(桜ミク)+ミク(『サンドリヨン』)

愛が込められたPVとコスチューム

――収録されることが明らかになっている曲と衣装について、皆さんが制作に関わったものはありますか?
太田 『骸骨楽団とリリア』の衣装は、フリルが多くて、たいへんでした。
菅田 すみません、その衣装をデザインしたのは私です。何度か修正をお願いして、イヤな顔をされました(笑)。
佐藤 『骸骨楽団とリリア』は、僕がPVのコンセプトを担当したのですが、コンセプトアートを菅田に描いてもらったんです。トーマさんがその絵を気に入ってくださって、衣装も菅田がデザインすることになりました。「よく(ミクが)回るから、フリルを広げて!」とお願いしたり。無理を言いました(笑)。
菅田 PVにバレエのようなダンスが取り入れられているので、トウシューズを履かせてみました。ぱっつん前髪や赤い衣装は、トーマさんのオリジナルPVに登場する女の子に準じて、雰囲気を保つように気を付けました。
太田 苦労しましたが、すごくいいコスチュームになったと思います。

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――中村さん、島田さんが担当されたものはありますか?
中村 私が担当したものは、まだ発表されていないのですが、ちょっと特殊な衣装をモデリングしたので、楽しみにしていてください。
島田 『ピアノ×フォルテ×スキャンダル』の背景を担当しました。スキャンダラスで、セクシー。ネオンたっぷり。めーちゃん! そんな感じで作りました。

――ステージの背景は、具体的にはどのように作っていくのですか?
島田 『ピアノ×フォルテ×スキャンダル』のPVのコンセプトの担当から概要を聴いて、「このようなステージがよろしかろう」とラフを描き、オーケーをいただき、「よっしゃー!」という感じで作っていきました。クルマが苦手でした。クルマは夜の街が映りこむイメージで、ピカピカさせました。質感を。

――『ピアノ×フォルテ×スキャンダル』はボーカルチェンジに対応していますが、背景もチェンジしたりするのでしょうか?
島田 ボーカルチェンジをすると……演出がちょっとだけ変わるかもしれません。
佐藤 ダンスの一部が変わるものもありますよ。

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発売まであと3ヵ月! お楽しみに!!

――本作に収録される楽曲と衣装について、いままで発表されているものの中で、皆さんのお気に入りを教えていただけますか?
佐藤 本作では、曲・衣装ともに『骸骨楽団とリリア』です。渾身の作です。「この曲を収録したい」と僕が希望したところから始まり、「コンセプトどうしよう、PVどうしよう」と考え、ギャーギャー言いながらようやく仕上がったので、感慨深いです。
太田 曲の中では、『ゆめゆめ』が好きですね。コスチュームは“雪ミク いちご白無垢Ver.”です。モデリングを担当したのですが、頭のボリューム感、振袖、裾など、けっこうチャレンジングなシルエットで苦労しましたが、うまく再現できたと思っています。去年、このデザインが雪ミク(2013年バージョン)に選ばれたときから、「これは作るのたいへんだな」と思っていたんですけど(笑)。雪の結晶をクリアに見せるための工夫もしていますので、ご注目ください。
中村 好きな曲も衣装も、まだ発表していないものばかりなんです。先ほどちょっとお話しした特殊な衣装に、思い入れがあります。やっぱり、自分でモデリングしたものなので。キャラクターたちがふだんはしなさそうな髪型で、着せると雰囲気がガラッと変わるので、ぜひ見ていただきたいですね。
菅田 私はやはり、『骸骨楽団とリリア』ですね。曲も好きですし、コンセプトアートも担当させてもらって、すごく思い入れがあるので。「後悔したくない!」と思って、いろいろと無理を言わせてもらいました。もう1曲、PVアートを担当しているものがあるのですが、いいものにするためにがんばっていますので、期待していただけるとうれしいです。
島田 ミクさんが好きです。大好きです。コスチュームは『1/6 -out of the gravity-』が、アホ毛的にすばらしいと思います。曲はですね、自分が担当した『ピアノ×フォルテ×スキャンダル』が好きで、『サンドリヨン』も好きです。好きなものはまだまだあります!

――そういえば、まだ楽曲が公開されていないキャラクターもいますよね。
佐藤 制作順に公開しているような状態なので、なかなかお見せできないキャラクターもいますね、ごめんなさい。発表までもうしばらくお待ちいただければと思います。

――では、最後にファンへのメッセージをお願いします。
佐藤 本作は本当にボリュームたっぷりで、たとえばコスチュームの組み合わせだけでも何千通りもあります。コスチュームはPVに出すことができますし、マイルームで眺めてまったり楽しむこともできますし。好きな人は一生遊べる、そんなタイトルになっていますので、期待していてください。
太田 佐藤さんに全部言われた(笑)。今回、ボリュームも、遊びごたえもアップしていますので、ぜひよろしくお願いします。コスチュームはかなり増えていて、着せ替えもできるので、長く楽しんでいただけると思います。
中村 私は途中から開発チームに参加したのですが、みんなミクさんのことが好きで思い入れがあって、「こうしたい、ああしたい」と、意見が飛び交ってたいへんです。たいへんなんですが、みんなが好きなミクさんがかわいくなるように、少しでも力になりたいと思ってがんばっています。よろしくお願いします。
菅田 ゲームというものは、次回作が出るとは限らないので、「これが最後になっても後悔しない」ように、120%の力でユーザーの皆さんにソフトをお届けしたいと思っております。ミクさんへのラブが溢れ出ているので、受け取ってください!
島田 ミクさんへの愛がダダ漏れです。こぼれそうなので、受け取ってください。というかもうこぼれてます。溢れ放題です。お早目にお受け取りくださいお願いします。

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初音ミク Project mirai 2
メーカー セガ
対応機種 3DSニンテンドー3DS
発売日 2013年11月28日発売予定
価格 6279円[税込]
ジャンル アクション / リズム
備考 ニンテンドーeショップ ダウンロード版は5600円[税込]、ぷちぷくパックは7665円[税込]