『真・三國無双 7』を遊び尽くす、『猛将伝』が発売決定だ!

 中国三国時代に活躍した武将たちを操り、縦横無尽に戦場を駆け巡るアクションゲーム『真・三國無双7』。その世界観や戦闘システムを継承しつつ、新要素を多数追加した『真・三國無双7 猛将伝』が2013年11月28日に発売決定! 週刊ファミ通では、2013年9月5日号(2012年8月22日発売)にて、本作のプロデューサーの鈴木亮浩氏とディレクターの宮内淳氏へインタビューを敢行。本記事では、その内容をすべて掲載する。

いちばんの注目は呂布のストーリー

『真・三國無双7 猛将伝』開発のキーマンを直撃、本作の全貌を明かす【完全版】_03
【左】鈴木亮浩氏
『真・三國無双』シリーズや『無双OROCHI』シリーズなど、数々の作品を手掛けているプロデューサー。

【右】
宮内 淳氏
1作目からシリーズのプロジェクトメンバーとしてゲーム制作に携わる。本作ではディレクターを務める。

──『真・三國無双7 猛将伝』が発表されました。本作の新要素について教えてください。
鈴木亮浩氏(以下、鈴木) 今回は、“『猛将伝』の原点に返る”という意味を込めて、呂布が主人公のストーリーを用意しました。これがいちばんのポイントになります。さらに、新キャラクターの追加ももちろんありますし、過去作でご好評いただいた“チャレンジモード”も、コースを一新しています。また、『7』にあった“将星モード”の遊びにくかった部分を改善し、新しい要素を追加。“新たな将星モード”と言っても過言ではないくらい、大幅にパワーアップしています。アクション面に関しては、完全新規の武器とそれに連なるアクションに加え、キャラクターごとにもうひとつの“EX攻撃”を用意しています。

──呂布がフィーチャーされた物語は、『真・三國無双4 猛将伝』以来の登場となりますが、どのような内容なのか教えてください。
鈴木 『7』の勢力別ストーリーと同様に、史実や『三国志演義』に沿ったストーリーがもとになっています。義父である丁原に従って登場し、丁原を裏切って董卓に仕える、というエピソードから始まり、董卓を倒し、独立して……という流れになっています。また、今回は“if”の要素も散りばめていて、ゲーム中のある条件を満たすことで呂布が大活躍するシナリオに分岐します。

──これまで、呂布に大きく絡んでくるキャラクターは、董卓と張遼でした。『真・三國無双7 猛将伝』でも、呂布に絡む新たなキャラクターが出てくるのでしょうか?
鈴木 そうですね。以前ファミ通さんでやっていただいたアンケートで1位を取った陳宮と、朱然が新キャラクターとして登場します。

──新キャラクターである陳宮のアクションについて教えてください。
鈴木 陳宮はかなり特殊な部類のアクションになっていまして、“兵法簡”という兵法が書かれた竹簡で戦います。竹簡なので大した武器にはなりませんが、“チャージ攻撃”で自分の軍の弓兵や槍兵を呼び出して敵を攻撃させるといった、軍師らしい戦いかたが可能です。また、陳宮が戦っている場所の近くに味方の兵士がいるときに“チャージ攻撃”を使うと、召喚した兵士だけではなく、周囲にいる兵士たちもいっしょに戦ってくれるので、より強い攻撃をくり出すことができます。

──朱然について教えてください。
鈴木 朱然は若くして手柄を立て、孫呉の未来を担う将として、周囲の期待を集めている武将です。でも同時期に陸遜という非常に優秀な武将もいて、この陸遜との関係がどう描かれるかに期待していただきたいです。

『真・三國無双7 猛将伝』開発のキーマンを直撃、本作の全貌を明かす【完全版】_01
『真・三國無双7 猛将伝』開発のキーマンを直撃、本作の全貌を明かす【完全版】_02
陳宮
朱然

──新しくなった“将星モード”では、どのような遊びかたができるのでしょうか?
鈴木 将星モードは、くり返しプレイできるようなゲームシステムと、たくさんの素材や仲間を集めていく収集要素を盛り込み、長く遊んでもらおうという意図で作ったモードです。ですが、さらにおもしろさを足せないかと考え、今回新たに“天下統一”という目標を導入することにしました。
宮内 淳氏(以下、宮内) 天下統一は、“集めた仲間をうまく利用できないか?”という発想をもとに作りました。集めた仲間から戦闘に出陣させるメンバーを編成できるようにし、さらに攻略の試練となるルールを設けるなど、新たな戦闘システムを導入しています。

──攻略の試練となるルールとは、具体的にどのようなものになるのでしょうか?
宮内 “制圧率”になります。 これまでの『真・三國無双』シリーズではボスのような存在がいて、ボスを倒すことでその地域を平定していました。本作では、戦況にさまざまな影響を与える“要地”という要素を追加し、戦場に点在する要地の制圧率を高めていくことになります。くり返しプレイして制圧率を上げれば誰もがクリアーできますし、上手な方は高い難度を少ない回数で効率よく制圧できる、という仕組みですね。

●うれしいアイテムがもらえる

──『猛将伝』ではおなじみの“チャレンジモード”に、新しいコースが増えていますが、どのようなコースなのでしょうか?
鈴木 ルール自体は過去作のどこかで登場していますが、細かいルールを本作用に変更しています。また、チャレンジモードで記録を達成することで、このモードでしか手に入らないアイテムが獲得できます。

──このモードでしか手に入らないアイテムというのは、どのようなものですか?
宮内 今回のチャレンジモードは、『7』向けに各コースが武器の属性に対応しています。“暴風”のコースなら“暴風”の属性、“烈火”のコースなら“烈火”の属性の効果を一定時間楽しめるようになっているんです。そういったチャレンジモードに紐付けられた属性が備わった武器を手に入れられます。

──ほかのモードをやり込んだ方も、チャレンジモードをやり込むことで、もっと新しい武器が手に入るんですね。
宮内 はい。ほかにも、武器鍛練の新しい要素として、将星モード内で手に入る“宝珠”があります。この宝珠を使えば、任意の武器属性を自由に付け換えることができるんです。

──そのほかの見どころを教えてください。
鈴木 フリーモードですね。今回はユーザーインタフェースを改善し、より遊びやすくなっていると思います。さらに、シナリオごとに課題が設定される“戦功目標”や護衛武将のシステムも取り入れ、いろいろな遊びかたができると思います。

──ストーリーモードではないのに、勝利条件以外の目標があるのは珍しいですよね。
宮内 そうですね。『猛将伝』ですので、『7』のシナリオをもっと遊んでもらいたい、『7』を遊び尽くしてほしい、という思いから、フリーモードの全シナリオに目標を設定しました。

──今回、各キャラクターに“EX攻撃”がもう1種類追加されますが、その意図は?
鈴木 『真・三國無双6』で装備を自由に変更できるというシステムを導入したことにより、キャラクターの個性が失われてしまうのではないか? という懸念がありました。それを埋めるために“無双乱舞”の数を増やしたり、“EX攻撃”が生まれたりしたのですが、その要素を強めています。スタッフにキャラクターのアクションをひとつずつ増やしたいという話をしたときに、キャラクターの個性を出すという意味で“EX攻撃”を増やすことになりました。

●“ifシナリオ”に期待してほしい

──本作は、既存のモードが大きく拡張しているというイメージがあります。前作『真・三國無双7』を経て、ユーザーからさまざまな意見が出たと思いますが、『猛将伝』を制作するにあたり、とくにこだわって改善した部分、要素を追加したポイントはありますか?
鈴木 こだわったと言いますか、プレイヤーの方の声を聞いて取り入れたのは、やはり“if”の要素ですね。前作でかなり好評でしたので、呂布のストーリーでもさまざまな“ifシナリオ”を用意しています。もちろん、ほかのキャラクターの“ifシナリオ”も用意していますので、呂布だけではなく、ほかの勢力のシナリオもぜひ楽しんでほしいですね。
宮内 個人的にも“呂布伝”をただ入れたのではなく、“if”も入れられたのがよかったと思いますね。これまで、『真・三國無双』シリーズで、何回も呂布の“if”物語を描いてきましたが、今回のような展開は初めてですので、楽しんでもらえればと思います。

──最後に『真・三國無双7 猛将伝』の発売を楽しみにしているファンへ、ひと言ずつメッセージをお願いします。
宮内 今回、『真・三國無双7』をより深く楽しめるように、『7』と『猛将伝』がセットになった『真・三國無双7 with 猛将伝』を用意しています。『7』を振り返っていただき、さらに進化したシステムでもう一度遊んでいただけるとうれしいです。
鈴木 『猛将伝』ということで、当然のことながら『真・三國無双7』のセーブデータを引き継ぐことができます。さらに、今回初めてプレイステーション Vita版が同時発売ということで、プレイステーション Vita版でもプレイステーション3版『7』のセーブデータを引き継げるようにしますので、プレイステーション Vitaに乗り換えたいな、と思っている方も安心してご購入いただけると思います。『猛将伝』としてはオーソドックスと言いますか、正当進化的な要素の追加になっていますので、『7』を楽しめた方にはより深く楽しんでいただける作品に仕上がっています。発売を楽しみにお待ちください。