欧州市場での注力ポイントは、タイトル+サッカー+インディーズゲーム
ドイツ・ケルンメッセにてヨーロッパ最大のゲーム見本市、gamescom 2013が2013年8月21日~25日(現地時間)開催。イベントに先駆ける形で、前日にあたる2013年8月20日に、マイクロソフトによる“Xbox Showcase”が実施された。ハードまわりの発表があまりなかったために、当初ウワサされていたプレスカンファレンスはけっきょくは行われず、その代わりに個々のタイトルをプレイアブルで出展する“Xbox Showcase”の実施と相成ったわけだが、イベントの冒頭では、マイクロソフトのフィル・スペンサー氏とフィル・ハリソン氏が登壇。本邦初お披露目となる『Fable Legends』や、『コール オブ デューティ ゴースト』のXbox One同梱版の決定など、新情報満載の内容となった。
6月に行われたE3に次いで(⇒関連記事はこちら)、ヨーロッパ圏では初お披露目となるXbox One。フィル・スペンサーとフィル・ハリソンによるプレゼンの注力ポイントは以下の3つ。
(1)かつてない充実したタイトルラインアップ
(2)サッカータイトルの充実
(3)インディーズゲームへのさらなる注力
それは取りも直さず、Xbox Oneのヨーロッパ市場における注力ポイントと言い換えてもいいわけだが、まずは、充実のタイトルラインアップをアピールするものとして、Xbox One独占タイトルとして『Fable Legends』を発表した。ごぞんじ『Fable』シリーズの世界観をモチーフにした本作は、最大4人のマルチプレイが楽しめるアクションRPG。会場では、ムービーにより個性的な4人のキャラクターが紹介。さらに、連携プレイによって敵を倒すシーンなどが確認できた。従来の『Fable』シリーズよりは、アクションよりにシフトされているようで、さらなる爽快なプレイ感が堪能できそうだ。開発に着手したばかりという本作だが、発売が待ち遠しい1作だ。
Fable Legends
また、ユービーアイソフトからは『Fighters Within』が2013年ホリデーシーズンにリリースされることが発表された。詳細は明らかにされなかったが、雰囲気的には国内では日本マイクロソフトより発売されたKinect対応の格闘ゲーム『ファイターズアンケージ』の関連作では……と思われる。「性能は10倍」と豪語する新型Kinect対応の格闘ゲームだけに、どのような内容になるのか、注目したい。
また、『マインクラフト』でおなじみのスウェーデンに本社を構えるMojangは、Xbox OneとXbox 360向けに横スクロールアクションの『Cobalt』を発表した。こちらも注目作と言えるだろう。
Cobalt
さらに、世界的なキラータイトル『コール オブ デューティ ゴースト』では、Xbox Live クラウドに対応することや、オンラインプレイの新モードとして“BLITZ”が楽しむことが明らかに。こちら、マップ上のふたつのポイントで守備と攻撃に分かれて戦うモードのようだ。さらに、ヨーロッパ圏にて本体同梱版が発売されることもアナウンスされた。この同梱版では、Xbox 360やXbox Oneの先行コンテンツも付いてくる、お得なパックになる模様だ。
そして、ヨーロッパ圏において、サッカータイトルは絶対に外せないコンテンツのひとつ! というわけで、『FIFA 14 ワールドクラスサッカー』を大々的に紹介。イベントでは、エレクトロニック・アーツのマット・ビルベイ氏が登壇し、「これまで同様にできるだけ実際のサッカーに近いプレイ感覚を目指しました。ゲームプレイのクリエイティビティーを見てほしいです」と説明。さらに、ドリームチームを作れる人気の“アルティメットチーム”に、Xbox Oneだけのフィーチャーとして、“アルティメットチームレジェンド”が搭載されることが判明した。こちらは、その名の通り、伝説のプレイヤーでドリームチームを作れるという、サッカーファン垂涎のモード。会場では、この“アルティメットチームレジェンド”にあわせて、レジェンドプレイヤーのふたり、元オランダ代表のルート・フリットと元スウェーデン代表のフレドリック・ユングベリがサプライズ登場。さすがにサッカーファンが多いようで、会場はイベントでいちばんの歓声に包まれた。「人気のゲームに自分たちが入れるのがすごいと思います。『FIFA』シリーズは息子が遊んでいて、そのテクノロジーの高さに驚かされています」(フリット)、「実物と見まごうグラフィックはすごいですね。往年のプレイヤーといまのプレイヤーがいっしょのチームで戦えるので、ワクワクします」(ユングベリ)とのことだ。
また、さらに来場者を喜ばせたのは、ヨーロッパ圏ではXbox Oneを予約すると『FIFA 14 ワールドクラスサッカー』がもれなく付いてくるということが発表されたとき。サッカー人気の高いヨーロッパ圏だが、予約をするともれなくついてくるとは、相当な本気っぷりと言えるだろう。
フィル・スペンサーとフィル・ハリソンのプレゼンでは、さらにインディーズゲームへの注力ぶりも明らかにされた。もともとXbox 360では、インディーズゲームに力を入れていたが、Xbox Oneではこれをさらに推し進めて、「クリエイティビティーを開放できるようなセルフパブリッシングをできるようにしたい」とハリソン氏。インディーズゲームデベロッパーにとっては、さらに利便性の高まる施策と言えるだろう。インディーズゲームデベロッパーに対しては、ふたつの開発キットを無料で提供するとのことで、「Kinectやクラウドをうまく使ってもらえるようにツールはリソースを提供して、少しでも多くのデベロッパーに早くゲームを開発してもらえるようにしたい」とハリソン氏は言う。
会場で試遊可能もしくはプレゼンされたXbox One対応タイトルは以下の通り。
『コール オブ デューティ ゴースト』
『Dead Rising 3』
『FIFA 14 ワールドクラスサッカー』
『Forza Motorsport 5』
『Killer Instinct』
『Kinect Sports Rivals』
『peggle2』
『Project Spark』
『Ryse Son of Rome』
『Zoo Tycoon』
『Fable Legends』(デモによるプレゼンのみ)
これらのいくつかのタイトルに関しては、今後のgamescom 2013リポート中に詳細情報をお届けする予定なので、お楽しみに。