Xbox Liveでいちばん熱いコーナー! 世界のインディーズ作品を独断と偏見で紹介!
ゲームファンであれば、誰もが一度は“一流ゲームクリエイター”を夢見るもの。ここで紹介する”Xbox Live インディーズ ゲーム”は、そんな夢を追い続けるアマチュアクリエイター(ときにはプロのクリエイターも!)が、日夜新作をリリースしているという、Xbox Liveでもナンバーワンの更新頻度を誇るコーナーだ。ここでは、筆者の独断と偏見に基づいた注目作3タイトルをピックアップ!
今月はレトロ風味の3タイトルをご紹介するぞ。
オススメその1 ~ストラテジックなRPG~
タイトル:Dark Quest
ジャンル:RPG
製作元:Argi Baltzi
価格:80MSP
ターン制を採用したストラテジー色の強いRPG。最初はバーバリアンのみだが、ゲームを進めるにつれてひとりずつ仲間が増えていく。スクリーンショットを見た誰もが『ローグ』を連想されると思うが、本作は固定マップでランダム自動生成ではない。
ゲームの進めかたはとてもシンプルで、操作キャラクターにカーソルをあわせボタンを押すと緑色のドットラインで行動範囲が示される。範囲内に調べたいオブジェクト、拾いたいアイテム、戦いたい敵がいるときはそれぞれターゲットを指定するだけで自動で処理してくれる。倒した敵の死骸からもアイテムやお金が取得できることがあり、忘れずチェックしておきたい。
未クリアーではあるが、プレイした範疇においてはゲームバランスも良好。なにより丁寧なグラフィックタッチが好印象。固定マップにつき、理詰めで効率化できる作風ではあるが、まずはドアの先などに潜む“なにがいるかわからないドキドキ感”を味わっていただきたい。
オススメその2 ~カスタムサントラとの連携が楽しいSTG~
タイトル:Beat Hazard Ultra
ジャンル:シューティング
製作元:Cold Beam Games
価格:400MSP
左スティックで自機をコントロールし、右スティックで全方位にショットを放つシューティング。画面内に出現するマーカーで、ショットのパワーアップや限定アイテムなどを補給していく。
システムやグラフィックタッチから『Geometory Wars』シリーズを連想される方も多数おられるだろうが、本作は“サウンド”にフォーカスした作りで差別化を図っている。シリーズ2作目となる『Beat Hazard Ultra』は、カスタムサウンドトラック機能との連携が強化されており、選んだ曲でステージの敵などが自動生成される。ひらたくいえば“サウンドトラックをステージ化する”といったイメージで、ハイスコアも曲ごとに記録されていく。
本シリーズのもうひとつの特色は、ひたすら豪奢かつド派手なエフェクト。75%、100%、150%から選ぶことが可能だが、正直どれを選んでも目が痛いほど刺激的かつ強烈。シューティング部分のツメに関してはわりと大雑把なところも感じられるが、本作はビジュアル的な刺激と爽快感を追い求める作風につき、決してマイナスというほどでもない。内容を考えるとやや強気な価格設定ではあるが、刺激を求めてやまない人には十二分にアピールする作風かと思われる。
オススメその3 ~荒削りながらどこか光るプロレスゲー~
タイトル:Action Arcade Wrestling 2
ジャンル:スポーツ & レクリエーション
製作元:Action937
価格:240MSP
シングル、タッグ、エリミネーションなど、さまざまなルールに対応するプロレスゲーム。レスラーやリングのエディットが可能で、一部はテクスチャにも対応。所属団体の変更も可能。
操作系は、左スティックでレスラーの移動、×ボタンで打撃(Strike)、Aボタンで投げ(Grapple)、Bボタンでダッシュおよびリング内外の出入り、Yボタンでフィニッシュムーブや凶器攻撃など。打撃および投げは、ボタン押しっぱなしで強力なタメ攻撃に変化。打撃は連続入力で3ヒットコンボに発展。LBボタンで打撃、RBボタンで投げをそれぞれ防ぐことができる。
本作最大のポイントは、プレイしていて「あぁ、これは本当にプロレスとプロレスゲームが好きな人たちが作ったんだな」という感触が得られること。一瞬「ハングしちゃったかな?」と勘違いする長いロード時間と劣悪なメニューレスポンスは相当きびしいものがあるが、それも「やりたいことにまだ技術力が追いついていない」という感じで、逆に微笑ましいくらい。
とにかく“自分たちが表現できるところまでやってみよう!”という作り手の意識が如実に伝わってくるというか、とくにレスラーの技やモーションなどは相当がんばっていると思う。CPUの動きやゲームバランスなどは“荒い”のひと言だが、プロレスゲームをこよなく愛する人たちに、ぜひ一度触っていただきたい作品だ。
■著者紹介 豊臣和孝
フリーライター。月刊時代のファミ通Xbox 360誌よりファミ通.comにて実質コーナー継続中。毎月3タイトルをピックアップしてご紹介が基本スタイル。インディーズは個々の作品のクオリティー幅が尋常ではないジャンルですが、それだけに多少稚拙でも作り手の意志や情念みたいなものが伝わってくる作品に対しては、若干“甘め”というか、ついつい肩入れしたくなってしまうものがあり、そのへんは平にご容赦いただきたいと思います。