デジタルエンタテインメント事業は前年同期比で増収増益に

 スクウェア・エニックス・ホールディングスが、2014年3月期第1四半期連結業績を発表した。事業基盤の強化と収益力の向上に努めた成果として、売上高は前年同期比3.3%減の240億83百万円となったものの、営業利益は6億89百万円(前年同期は11億63百万円の損失)と、大幅に業績が改善。ただし、四半期純損失が4億93百万円となっている(前年同期は20億77百万円の四半期純損失)。これは、おもに、昨今のゲーム事業の環境変化を踏まえた開発方針の変更に伴い、当期において開発中のゲームタイトルについて見直しを行った結果、コンテンツ評価損約16億円を特別損失として計上したことによるものだ。

 注目のデジタルエンタテインメント事業では、大型新作タイトルの発売はなかったため、家庭用ゲーム機向けソフト販売が低調に推移。しかし一方で、ブラウザ・スマートフォン等をプラットフォームとしたコンテンツにおいては、ブラウザゲーム『戦国IXA(イクサ)』が堅調に推移するほか、ソーシャルゲーム『拡散性ミリオンアーサー』については、プレイステーション Vita版へのプラットフォームの拡大、韓国に続く台湾でのヒットなどもあり、順調に推移したとしている。
 また、多人数参加型オンラインロールプレイングゲーム『ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン』の運営も、引き続き堅調に推移しているとのこと。
 以上から、当事業における当第1四半期連結累計期間の売上高は115億77百万円(前年同期比2.1%増)となり、営業利益は13億18百万円(前年同期は111百万円の営業損失)となった。

 そのほか、ライツ・プロパティ事業は増収増益となったものの、アミューズメント事業、出版事業ではいずれも減収減益となっている。